”一年生”になる度に不登校になった話

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例えば7歳の私、冷たい母親を思い出す。

何故かなんて自分でもわからず通学途中で引き返し家に戻った。
母親に怒られるとわかっていたので玄関のドアの前でずっとうずくまっていた。

私はそんな不登校を小一でも中一でも高一でもした。
なぜそうするのか、みんなはなぜそうしないでいられるのか、私もわからなかった。

母は怒って私を平手打ちすることもあった。
小一の頃は朝の教室でみんながいる前で叩かれた。





親も先生も私に理由を聞いた。
きっと「いじめられてる」と言ってほしかったんだろう。
しかしそんな事実はない。

「勉強が嫌いだから」

中学の不登校では大人にそう説明した。
大人たちが一番納得できる理由を用意した。
本心なんて絶対教えない。
平気で踏みにじるあなたたちに私は死んでも心を見せない。

閉じられた私の心にはいつも「死」があった。
それを知られてはその作戦は失敗に終わる。
だから誰にも言うまいと思った。

部屋の奥に隠したまあるい縄は私の唯一の救世主で、
学校を休んだり深夜まで起きて、度々わっかに首を入れていた。
それは何度挑戦しても後一歩ができなかった。
わっかの向こう以外にどこにも救いはなかったのに。






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