色校正について

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コラム
モニター(画面上)の色味と印刷物の色味の差を認識するため
モニター上(画面上)の色味と実際の印刷物は同等の色で仕上がることはほとんどありません。
1.色域の違い
使用されているモニターの再現できる色域と印刷の色域が同一ではないためです。
モニター(画面上)の色再現はRGB(レッド、グリーン、ブルー)の加法混色となります。
一方、印刷物の色再現はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の減法混色となります。
※モニターの色味もお使いのデバイスの性能・環境によって大きく変化します。
2.色の変化
 一部の色はモニターから印刷物への変換過程で変化します。
特に、鮮やかな蛍光色や特殊な色は印刷で再現が難しいことがあります。

このように、モニター(画面上)と印刷物では色を表現する色空間は、色域が異なるため、モニターで確認している色通りに仕上がる保障はありません。


本紙(実際に印刷に使用する紙)での仕上がりを確認するため
印刷に使用する紙には、非塗工紙と塗工紙、さらに塗工紙にもグロス系、ダル系、マット系などさまざまな種類があります。
同じデザインデータでも印刷用紙が変わると、仕上がりの色味が異なります。
例えば、コート紙では、鮮やかな色がだったものが、非塗工紙では、色がくすんで見えるというような結果が生じます。

見る人や環境によって、同じ印刷物でも見え方が異なるため
印刷物を見て色を評価する場合、見る人の感性や経験によって、同じ赤色でも、一人は「明るい赤色」、別の人は「暗い赤色」と感じることがあります。
その他に、人が色を認識する過程は、印刷物の反射光を脳が「色」として解釈することに依存します。
そのため、印刷物の色を評価する際、<環境光>によって、見え方は異なってきます。
例えば、太陽光では、朝と夕方で印刷物の色の見え方も異なります、屋内でも同様に照明条件によって見え方が変化します。
上記のことから、「色校正」は、本印刷の仕上がりが実際に見られる環境や確認する人のイメージ通りなのか、事前に確認する方法となります。

本印刷時における、色見本としての「色校正」
当スタジオでは、印刷物の品質を維持するために「ジャパンカラー認証の色差許容範囲」を使用しています。
日本国では、印刷色の標準的な基準として「ジャパンカラー」が策定されており、ジャパンカラーに準じた色再現ができる印刷技術などについて、第三者が審査・認定を行う「ジャパンカラー認証制度」があります。
当スタジオは、この認証を取得した印刷工場にて印刷をおこなっております。
同じデザインデータによる増刷であっても、色差許容範囲内で色がわずかに変動することがあります。
例えば前回は「合格基準内で赤っぽく」仕上がり、今回は「合格基準内で青っぽく」仕上がりますと、いずれも合格基準の範囲内であっても、色によっては「目に見えて色が違う」ということがあります。
このような色の変動を最小限に抑えるためには、印刷時に色校正を色見本として添付する以外ありません。色校正をもってお客様と印刷技術者の間で共通の認識がとれますので、ご希望の色に近づけることが可能となります。
当スタジオでは、別途お見積もりにて色校正オプションも承っております。
仕上がりの色味にこだわりたい方は色校正を行うことをお勧めしております。
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