なぜ、あなたのお金は貯まらないのか【ムダ遣いの隠れた心理】

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はじめに

多くの人々が貯金を計画しながらも、実際にはその目標を達成できず、無駄遣いに陥ってしまいます。

いったいなぜでしょうか?


あなたがこの記事を読んでいるということは、お金に関する悩みを大なり小なり抱えているのではないでしょうか?

お金がなかなか手元に残らず給料日前にはカツカツになってしまっていて、いざ節約しようと奮起しても、結局どこかで使ってしまっている。

そして、「自分はなんて意思が弱いんだろう」「自分は自己管理ができないダメなやつなんだ。」と自身を責める。

断言しましょう。
それはあなたが悪いわけではありません。
悪いのはあなたではなく、やり方です。

一見単純な行為のように思える貯金ですが、そこには多くの心理的エラーが存在します。

そしてこのエラーは、自分の意志や自己管理能力に関係なくすべての人に起こります。
こういったことを研究している学問が行動経済学です。聞いたことある方もいるかもしれませんね。

行動経済学は、人間の経済活動の背後にある心理を明らかにした上で、
なぜ私たちが貯金に失敗し、ついつい無駄遣いをやめられないのかを科学的に分析します。

この記事では、こういった行動経済学の視点から、貯金の失敗と無駄遣いの原因を探った上で、ではどうすればいいのか?という対策を軽くご紹介していきます。

ただその前に、まずは行動経済学とは何なのかについて知らない方もいると思うので、軽く触れておきますね!


行動経済学とは?

行動経済学というのは、従来の経済学に心理学の要素を組み込んだような学問。

簡単に言うと、皆さんが日々行っている買い物や外食などの経済活動全般における心理について研究するのが行動経済学です。
これは貯金が上手くいかなかったり、ムダ遣いを理解するにあたって、必須の分野です。

主に、以下の2つの概念が大きく関わっています。

限定合理性
これは、人々が完璧な情報や無限の計算能力を持たない現実の状況下で意思決定を行うことを指します。
つまり、理想的な決定ではなく、利用可能な情報や個人の経験に基づいて「十分に良い」決定を行う傾向があるということです。

ファミレスに行って、メニューにチャーハンかパスタしかなければ、そのどちらかを選ぶはずです。それと似たようなものですね。

プロスペクト理論
プロスペクト理論はダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱され、人間がリスクを伴う選択を行う際の心理的な評価の歪みを説明するものです。

特に、人々は損失を避けるために過度にリスクを回避する傾向があり、損失回避と呼ばれます。
つまり、人は何かを得る喜びよりも失う恐怖の方がインパクトが大きいということです。

これらの概念は、なぜ私たちが短期的な満足を求め、長期的な貯金目標を見失ってしまうのかを説明するのに役立ちます。

次に、これらの心理傾向がどのようにして無駄遣いを引き起こすのか、具体的な例と共に解説していきます。


なぜムダ遣いをやめられないのか

ムダ遣いに大きく影響を与えているのは、主に即時満足の追求心理的会計です。
これらは、人々が目先の利益を過大評価し、将来の損失を甘く見積もる傾向に基づいています。

このような行動パターンを詳しく説明し、なぜ我々がムダ遣いや衝動買いにハマりやすいのかを解明していきます。

即時満足の追求
人々は手近で得られる結果を高く評価し、遠い将来の利益よりも目の前の利益を優先します。これは現在バイアスとも呼ばれ、すぐに得られる快楽や商品を購入する際の手っ取り早い満足感に強く引かれる傾向を示しています。

買い物やギャンブルの依存症などはその典型と言えますね。

心理的会計
人々は自分のお金の使い方に関して、異なる「口座」を精神的に設定して管理します。

例えば、パチンコで使うお金を「娯楽費」として分類したり、タバコを「日用品」として分類するようなイメージです。
これがムダ遣いを正当化する役割を果たすことがあります。この心理的な区分が支出を狂わせるケースは、私たちが思っている以上に多いです。

簡単に言うと、人は場所や環境によっていとも簡単に財布の紐が緩んでしまうということです。

これらの傾向は、貯金をするのが良いと頭ではわかっているにも関わらず無計画な支出や衝動買いに走らせる原因となります。
そしてなにより、現代社会では私たちをムダ遣いさせるための罠がたくさん張り巡らされています。
これを自分の意志力や自己管理能力でカバーしようと思うのは、正直かなり無謀ですね。


じゃあ、どうすればいいの?

まず大事になってくるのは、自制心や意思の力に頼らないことです。
これまで見てきたように、人間の自己規律は長続きしません。

では、どうすればいいのでしょうか?

それは私たちがハマりがちな認知バイアスについて知ることです。

認知バイアスというのは、人間の判断を歪めてしまう思い込みのことで、人間なら誰しもが持っている脳のクセのようなものです。

例えば、先ほどの現在バイアスなんかは、お金の使い方にかなり影響を与えていると言えます。
私たちは、「こういったバイアスがあるんだ」と認識するだけでもバイアスにハマりづらくなることが研究によってわかっています。

つまり、ここまで読み進めたあなたは以前よりお金の使い方が少し上手くなっているのかもしれません(笑)

さらに、日常生活ですぐにでも使える戦略を2つご紹介しておきます。

ナッジ理論の活用
ナッジとは、英語で「軽くつつく、行動をそっと後押しする」という意味の言葉です。
人間の意志力や自己規律を発揮することは、膨大なエネルギーを要します。
これに頼ってもすぐに枯渇してしまうので、結局ムダ遣いがやめられないわけです。

そこで使えるのが、ナッジ理論による貯金や節約を促すための戦略です。
例えばアメリカで行われた研究によれば、懐かしいものや感傷に浸れるような写真を見るだけでも貯金の成功確率が大幅に上がるという結果が出ています。
こんな小さなことでもムダ遣いや衝動買いが減るって、すごいですよね(笑)

貯金の自動化
これは要するに、自動積立などを導入しましょうということです。
自動化することで、自制心に頼ることなく定期的に貯金ができます。
給与から直接一定額が貯金口座に送られる設定は、計画に沿った貯金を確実にし、無駄遣いや衝動買いを減らしてくれるでしょう。

これらの解決策は、簡単に実行でき、日々の生活においても大きな労力を必要としません。自分自身の財務状況をより効果的に管理するために、これらの戦略を活用してみるといいかもしれません。

とはいえ、貯金に失敗する原因は人それぞれ異なります。
これらの戦略は効果的ではあるものの、人によって個人差があるんですね。

というのも、人の経済活動は複雑で、買い物の動機やその人の持つ固有の考え方にも影響を受けるからです。

そこで、皆さん一人一人にあったマネー戦略を私が提案させていただきます。
買い物のパターンや財務状況を診断し、あなたがハマりやすいorハマっている認知バイアスを特定し、より具体的なマネープランをあなたに提供させていただきます。
それによってお金の使い方が上手くなるだけでなく、貯金によってやりたいことを実現するための成功確率がグンと上がります。

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