5,000円と500円のワイン、どちらを選びますか?

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ビジネス・マーケティング
前回、職場での5,000円の飲み会は無駄なのかどうか?についてブログを書きましたが、今回は物の値段の話です。

表題の通り、5,000円と500円のワイン、1杯だけご馳走になれるとしたら、皆さんはどちらを選ぶでしょうか?

・そんな誰からご馳走になるかによって変わります
・そもそも安全性が確かめられないから簡単に信用できません
・ワインは好きじゃないので、まったく興味がありません
・お酒は飲めないので、お気持ちだけで

という方もいらっしゃると思いますが、まぁ、安全性は確保されているとして、お店からのサービスで、ワインが飲めない方はぶどうジュースでも構いませんので、考えてみてください。

いかがでしょうか?
どちらを選びますか?
また、なぜそちらを選ぶのでしょうか?

多くの人が、シンプルに考えると、5,000円のワインを選ぶ方が多いと思うんです。(もちろん500円を選ぶ方もいらっしゃいますが、そういう方はぜひ理由をコメントいただきたいです)

さて、なぜ5,000円のワインを選びましたか?

私が身の回りの方に聞いたところ、やはり同じように5,000円のワインを選ぶ人がほとんどで、その理由としては

・高いワインを一度飲んでみたいから
・どうせ飲めるなら高いワインを味わってみたいから
・高いワインのほうがおいしいんだろうと思うから
・500円のワインは今後も自分のお金で買う機会もありそうだから

などの理由が上がりました。

最初の選択肢では、値段、という情報以外にはワインの産地や味やブランドなどについては一切情報がありませんでした。ですが、ほとんどの人が高いほうのワインに興味を持つということです。

ここで、言えることは、値段、というのは価値を表すものである、ということですね。当たり前のことを言っているようですが、とても重要なことです。

では5,000円のワイン、にはいったいどのような価値が含まれているのでしょうか?

アルコール度数、飲んだ時の酔っ払い具合などについては、おそらく安いワインもあまり変わりません。高いほうのワインは飲む瞬間の香りや口の中に広がる渋みや深みなどの一瞬の経験の違いがあるくらいです。

その一瞬に4,500円の差があるということでしょうか?

先ほどの5,000円を選ぶ方の理由には、その味の違いというところよりも違ったところの価値に言及しています。

それは例えば、めったにない体験、高いワインを飲んだことがあるという自慢や虚栄心などですね?つまり、ワインそのものの質や味といったところよりも、体験、ということへの価値ということになります。

ビジネス、マーケティングを考えるときにこれはとても重要な点になります。
価格というのは、コスト+利益、という単純なものではないということです。

体験を通じてお客様が感じる価値すべてに対する対価が、価格、ということになるんですね。

利益を上げるということは、コストを下げるだけではなく、このお客様の感じる体験の価値をいかに上げるか?も非常に重要になってきます。これは商品を売るというビジネスに当然当てはまりますし、何よりも、皆さんがサラリーマンとして労働力を提供するという仕事に対して、対価としてもらえる給料もこの関係を意識する必要があるということになります。

今後、どうやってキャリアアップしていくのか?年収をどうあげればいいのか?についての記事も書いていきますが、まずは価格(商品・サービスの価格だけでなく、あなたのお給料も)というのが、コストから決まるだけでなく、相手が感じる体験価値から決まるのだ、という基本を忘れないでください。

最近よくビジネスシーンで出てくるCX(カスタマーエクスペリエンス)は顧客体験、と訳していますが、この考え方がベースということになります。

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