デザインのネット取引で起こりうるトラブルのお話①

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コラム
はじめまして、デザイナーのCOLUMBOUと申します。

今回はネット上の取引で起こりうるトラブルのお話をさせていただこうと思います。

ロゴデザインに限らず、ネット上のお取引を行っていく上で、どうしてもトラブルやイレギュラーな事態に巻き込まれることを経験します。

私は、自身のホームページをはじめ、ココナラもそうですし、クラウドソーシングサイト経由、はたまた直接のご依頼などもお受けしてきて、色んな案件を経験してきました。

トラブルと言いましても、システム上仕方ない物や、感情的に当然だなあ、と思うものもありまして、どちらかだけが悪い、ということでもない場合もあります。

避けようのないこともありますし、全く気にしないのはいけませんが、気にしすぎるとネット上でお仕事をすることすら困難になるので、その按配も難しいところでしょう。

今回は、過去に経験した特徴的な案件をいくつかご紹介して、こういうトラブルや行き違いがあるんだなあ、という風に参考にしていただいて、問題になる前に未然に対処してもらえたらと思います。


①支払い前に描いてください
ココナラや他のサイトもそうなのですが、基本的にクラウドソーシングサイトでは、仮入金を済ませるまでは作業に着手しないようになっているところが殆どだと思います。

作業だけを行って、お金が支払われない、という状況を防ぐために生み出されたシステムです。

でも、お客様としても、どんなものが出来上がるかもわからないのに、しかも料金が高い場合は、お金なんか払えない!という気持ちもわからないでもない気がします。

そのために、ポートフォリオとして、「こういう感じの作品が出来上がりますよ」という飲食店でいうメニューやレプリカのようなものを提示して、それを見てから購入を検討してもらう、というシステムになっています。

しかし、多く見られる傾向なのですが、サービス出品文やポートフォリオをしっかり見ずに、お見積の依頼やお問い合わせをいただくことが非常に多いです。
現在、私はココナラでは、直接購入ではなく、お見積をさせていただいてから購入していただくように設定させていただいているのも、そういった背景からお互いの為にそうさせていただいています。

「とりあえず、描いていただいて、もし気に入ればお金を払います」というお客様もおられて、そういった場合は、私の場合は申し訳ないのですが、失礼のないようにお仕事を丁重にお断りをさせていただくようにさせていただいています。

デザインのお仕事は、今現在この世に存在しないものを新しく描いて作っていくので、どうしても「必ずこれができあがります」というものではないという特性があります。

あと、お仕事としてデザイナーをする上で、仕方のない構造上の問題もあります。
どうしてもデザイナーは、デザインを作成するのに、作業に長時間拘束されます。
にも拘わらず、その時間に対する対価を得られない場合、職業として成り立たなくなり、誰もやる人がいなくなってしまいます。

飲食店で、食事を食べたが思っていた味と違うから代金を払わない、というのが非難されるように、デザインをした、というサービス行為に対して対価が支払われている、という考え方の方が理解してもらいやすいかもしれません。


②とにかく描いてください
「自分は良く分からないので、とにかく描いてみてください、作品を見て判断します」と仰られるお客様がおられました。

もちろん、一生懸命デザインをしたのですが、何回ご提案しても、喜んでいただけず、それは仕方ないのですが、「何が不満で、どうしてほしいか」を教えて下さらないお客様でした。

とにかく、何度も何度も提案を続け、最終的には気に入って下さったのですが、そのデザインは私のポートフォリオにある作風とは似ても似つかない全く違うジャンルの画風でした。

デザインはお客様の好みや感性で正解が変わってくるために、事前情報なしの一発勝負で100%正解を出し続けられるデザイナーは存在しないと思っています。

そのため、ヒアリングや資料のご提供をしていただけないお客様の場合は、ご自身が望むデザインが出来上がる可能性は下がっていくことになるんです。
基本的には、お客様に喜んでいただきたくて、デザインのお仕事をやっていますので、修正回数の制限などは当初設けていなかったのですが、あまりにも長期間にわたる修正作業に疲弊してしまい、それ以降、修正回数制限をサービス内で設けることにしたのでした。


③連絡が取れない
色んな考え方がありますので、私が正解ではないと思っています。
もちろんお忙しい方もおられるでしょうし、逆に極端に「すぐすぐ連絡を」という方もおられますので、一概に何が良い悪いは決められないのですが…。

とにかく、一つのお返事が来た後は1~2週間ほど、連絡が取れず、既読もつかないことが続くお客様がおられました。

こちらとしても、打ち合わせをしないと作業が進められない場合もあり、結局2週間前後での納品の予定が、何か月もかかってしまいました。

最後の納品に関しても、納品後も御連絡がつかず、検収が間に合わないかな、と思っていたら、ぎりぎりのタイミングで修正を再度ご希望になり、そのまま連絡がつかない、ということがございました。

実は、これはお客様が悪いわけではないポイントですが、クラウドソーシング系のサイトでは、お客様は仮入金をされるので、「お金はもう払った」という意識でおられるのですが、デザイナー側は、納品が完了しないと売り上げが立たず、その入金も半月ほど先になります。

そのため、できるだけ早く納品完了をしたいのですが、そのあたりがお客様と立場の違いもあって、困ってしまうポイントでした。


他にもたくさんありますが、また別の機会にまとめようと思います。
少しでも何かの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございます。

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