サッカー日本代表の黄金時代とは

記事
コラム
遂にワールドカップの開催年となり、日本代表が熾烈な争いを繰り広げる最終予選から目が離せない日々ですね。

さて、今回は日本代表の黄金時代について考察しようかと。ひとくちに黄金時代と言っても、人によってイメージする時代は様々でしょう。古くはメキシコ五輪で銅メダルを獲得したとき、少し新しくなってドーハの悲劇のとき、そして、神様ジーコが監督のときなど、サポーターを熱狂させた我ら日本代表の勇姿が目に浮かぶようです。

IMG_0937.jpg
筆者が中東カタールのドーハへ訪れた際にお邪魔した『ドーハの悲劇』の舞台となった競技場です。

私が個人的に黄金時代だと思うのは、若き日の小野伸二や小笠原満男らを擁しナイジェリアで開催された1999年FIFAワールドユース選手権で準優勝を飾った世代です。このときの準優勝は、FIFA主催の世界大会へ出場した男子および女子、そして、全ての年代の日本代表を通じて初の快挙でした。当時の私は若きイレブンの快進撃に胸躍らせ、その後の成長を大いに期待したものです。実はこの世代、3年後に控えた日韓共催の2002年サッカーW杯に向けた育成年代として、フィリップ・トルシエ監督に指導を受けていたことでも知られています。

決勝戦で相見えたのは、シャビを擁する若き無敵艦隊スペイン。残念ながら累積警告で出場が叶わなかった絶対的エースの小野伸二不在が影響したのか、日本代表は4対0の完敗を喫しました。このときの勝利者インタビューで登場したシャビの受け答えが段違いの洞察力だったことに面喰らったのを覚えています。あと1歩のところで夢の優勝を掴みかけた若きイレブンに、すわキャプテン翼の再現かとすら思いましたね(笑)。当然ながら、この世代が順調に育ってくれれば、予想していたよりも早くW杯チャンピオンとなる日が訪れるのではと俄然気持ちが高ぶりましたよ。

ところが、その後は皆様もご存知の通り、日本代表はワールドカップで頂点に立つことはありませんでした・・・。

日本サッカー史上、最も夢の実現に近づいたと思われた黄金世代でしたが、物事はそう単純ではありませんよね。ちなみに、このとき優勝したスペインは、2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会で優勝に輝いています。ちょうどナイジェリアの地で優勝を争った世代が中心となりトップに上り詰めたスペイン代表。なんとも歯痒いですね・・・。両者にどんな違いがあったのかは難しい問題ですが、スペインの育成が上手くいったのは間違いありません。対して日本は、優秀な選手を抱えながらもう一段上のステージへ導くことができませんでした。このことは今もくすぶり続ける日本の課題です。

2002年の日韓ワールドカップ。私は日本代表戦が行われたスタジアムへ足を運びました。そこには、ほんの3年前にワールドユースで活躍した若き世代の勇姿があり、否が応でも興奮は最高潮に。惜しくもベスト16で姿を消した日本代表。このとき、ドーハの悲劇からSAMURAI BLUEを追いかけた私の旅に、ひとつの区切りが訪れたのです。

少し感傷に浸りすぎたかもしれません。

いよいよ今年の11月に開幕する予定の2022年FIFAワールドカップ カタール大会。森保ジャパンはどんな夢を見せてくれるのでしょうか。今から楽しみです。そして、新しい黄金時代の到来にも期待しましょう!

それでは、失礼します。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す