アイデンティティのための恋愛にご注意

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今日は、「アイデンティティのための恋愛」をご紹介します。

思い当たる人も多いでしょう。

「アイデンティティのための恋愛」は、近年の若者に多く見られる恋愛のスタイルとして、教育心理学者の大野久氏が主張したものです。

5つの特徴があります。

・相手からの賛美・賞賛を得たがる。

・相手から評価が気になる。

・しばらく付き合うと、呑み込まれる不安を感じる。

・相手の挙動から目が離せなくなる。

・結果として多くの場合、交際が長続きしない。

大野氏は、これらの特徴を持つ恋愛を「アイデンティティのための恋愛」と名付け、相手に愛情を注ぐ他者愛よりも、自分を認めて欲しいという自己愛が上回る「身勝手な恋愛」であるとしています。

このような恋愛は、アイデンティティ(自分は何者で、どこに向かって生きているのか)が未発達な若者が、恋人からの賞賛や評価で、安直にポジティブな自己像を作り上げようという心理から生まれます。

当然ながら、このような空虚なポジティブ評価だけでは、本来の自分に自信を持つことはできません。

結果として、相手の行動を疑ったり、不安を抱えたりして、その恋愛は破綻してしまうのです。

アイデンティティのための恋愛では、自分がどう思われているかが気になり、確かめたがります。

「好きだよ」とか「愛してるよ」など、常に言われていないと気がすまないのに、自分からはそうした言葉をかけません。

しかし、いくら「好き」と言われても満足できず、そのうちに、「自分は嫌われているのではないか」という不安が増し、強い嫉妬心を抱き始めます。

相手の自由を束縛するようになり、ちょっとしたことでも、「ほかに好きな人ができたのかもしれない」と思い込み、相手に詰め寄ります。

これでは恋愛が長続きするわけがありません。

仮に別れない場合でも幸せにはなれないでしょう。

アイデンティティのための恋愛は、もともと十代によく見られるものでしたが、最近では、20〜40歳代でもこの恋愛パターンに陥る人が少なくないようです。

要するに、相手の評価(愛情)で自分がどの程度の価値がある人間なのかを知ろうとするわけで、本人は立派な恋愛だと思っていますが、実際には、相手を愛しているわけではなく、自分の価値が知りたいだけなのです。

では、アイデンティティのための恋愛ではない、本当の恋愛とはどのようなものでしょう。

上記の大野氏は、次の6項目を挙げています。

・相手に条件を求めず、ありのままを好きになる。

・自分のことだけを考えるのではなく、相手のこと、ふたりのことを考える。

・ありのままの自分を、相手に出すようにする。

・精神的に支え合う存在になるよう意識する。

・今だけではなく、将来のふたりのことに思いを馳せる。

・「ドキドキするから好き」という時期を越えて、「安心感や信頼感を持てるから好き」へ移行することを喜ぶ。

要するに、本当の恋愛をするには表面的なステータスにとらわれるのではなく、本質的な意味で相手を好きになること、そして、そのためには自分に対する自信が必要だと言うことです。

もう少し、アイデンティティのための恋愛に関連したことを書きます。

かなり前に見たあるテレビドラマで、結婚を控えた男性が相手の女性から、幼なじみの親友を結婚式に呼ぶな、今後、友達も止めろと要求されていました。

彼は一旦受け入れるんですが、後で気が変わり、そんな要求をするのなら結婚を止めると宣言します。

当然ですね。

一度受け入れたことが信じられない。

惚れた弱みでしょうが、あやうく将来の方向性が決まってしまうところでした。

これに類したことを結構聞きます。

しかし、こんな要求をする女性(男性)は、間違いなくアイデンティティのための恋愛をしています。

過剰な要求をして、愛情を確かめようとしているだけなんですね。

どんなに未練があっても、すぐに別れるべきでしょう。

結婚しても不幸になるだけですから。

自分と仕事のどちらが大切なのかと聞く人が良くいますが、これも同じです。

上の例ほど酷くはないですが。

カップルが壊れる原因になることが多いので注意してください。

では。
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