#368 新型コロナとインフルエンザ、「同時感染」はある?

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新型コロナとインフルエンザ、「同時感染」はある? 重症化の可能性高くなる?



 新型コロナウイルスの感染者が増加傾向に転じています。
この冬はインフルエンザが3シーズンぶりに大流行する可能性も指摘されていますが、新型コロナとインフルエンザに同時感染することはあり得るのでしょうか。
もし同時感染するのであれば、どちらか一方に感染・発症した場合よりも重症化する恐れはあるのでしょうか。
医療ジャーナリストの森まどかさんに聞きました。
「人工呼吸器の確率4倍」調査も



Q.新型コロナとインフルエンザ、それぞれの共通点と違いを教えてください。
森さん「新型コロナウイルス感染症(以下新型コロナ)とインフルエンザウイルス感染症(以下インフルエンザ)は、原因となるウイルスが異なりますが、呼吸器系のウイルス感染症であるという点は共通しています。
インフルエンザは一年を通してみられますが、主に冬をピークに流行する感染症であり、新型コロナはいまのところ季節を問わず流行の波が繰り返されています。
感染経路については、飛沫(ひまつ)感染、接触感染である点は共通ですが、新型コロナは空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込むことで感染することも明らかになっています。


インフルエンザは1~3日程度の潜伏期間の後に発症し、一般的に1週間程度で回復します。新型コロナ(オミクロン株)の潜伏期間は2~3日です。発症した場合の急性期症状、具体的にいうと、発熱、せき、咽頭痛、筋肉痛、頭痛、全身倦怠(けんたい)感などは似ていますが、新型コロナではこれ以外に、味覚や嗅覚の異常が出るケースなどがあります。
また、ウイルスの感染性が消失した後も症状が続く、いわゆる後遺症が出る人がいることも新型コロナの特徴です。
60歳以上の重症化率は、新型コロナ(オミクロン株)が2.49%、インフルエンザが0.79%と報告されています(厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料による)」




Q.見分ける方法はあるのでしょうか。
森さん「症状のみで診断することは難しく、冬場に急な発熱やせき、咽頭痛等がある場合はインフルエンザと新型コロナのどちらも可能性があります。
外来診療では、その地域の流行状況、新型コロナあるいはインフルエンザ患者との接触歴等を参考にするなど、まずは患者さんから聞き取った情報をもとに、どちらの可能性が高いかの判断につなげていきます。
確定診断にはウイルス分離や血清抗体価、PCRなどの検査が必要ですが、どちらの感染症も簡易診断として主に抗原検査が用いられています。

同時流行となり医療提供体制が逼迫(ひっぱく)した場合は、重症化リスクが高い高齢者、基礎疾患がある人、妊婦、小児(小学生以下)については、医療機関で新型コロナとインフルエンザを同時に調べられる検査を用いて迅速な診断を、重症化リスクが低い人は安易な受診を避け、まずは市販の新型コロナの抗原検査キット(薬事承認されたもの)を用いた自己検査で陽性か陰性かを調べることを、緊急避難的な措置として厚生労働省は推奨しています」




Q.新型コロナとインフルエンザ、同時感染はあり得るのでしょうか。ある場合、症状はどちらか一方に感染・発症した場合よりも重くなるのでしょうか。
森さん「同時感染はあります。
今年1月にイスラエルで確認されたのが最初の正式な報告で、これまでアメリカ、ブラジル、スペインなどからも報告があります。

『The Lancet(ランセット)』という医学雑誌に掲載されたイギリスの調査研究によると、2020年 2 月 6 日から 2021 年 12 月 8 日までの間に入院した新型コロナの成人患者を対象にした調査で、6965人に同時感染の検査をしたところ、227人(3.3%)がインフルエンザに同時感染していて、『新型コロナだけに感染している患者と比較して、人工呼吸器を使用する確率が4.14倍、院内死亡率が2.35倍に増加した』と報告されています。

長崎大学などの研究グループによる、ハムスターを用いて検証した研究では、『新型コロナとインフルエンザを同時感染させた場合、それぞれの単独感染時よりも肺炎が重症化し、さらに回復も遅れることが明らかになった』と報告されています。
この論文はオンライン学術雑誌『Scientific Reports(サイエンティフィック・リポーツ)』に掲載されました」




Q.新型コロナとインフルエンザの感染対策や、症状緩和策を教えてください。
森さん「基本的な感染対策は、新型コロナもインフルエンザも同じです。
『換気』『密集場所、密接場面、密閉空間を避ける』『会話する場面や、人が密集する場所での不織布マスクの着用』『手洗い』『ワクチン接種(インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同時接種も可能)』などを継続することが、感染の予防や重症化の予防につながります。
また、医療提供体制が逼迫する可能性もあるので、発熱等の体調不良時に備えて、新型コロナ抗原定性検査キット(『研究用』ではなく『医療用』または『一般用』)と、解熱鎮痛薬を備えておくこともお勧めします」

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