【中世ヨーロッパ】戦争はヤラセだった?

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ひと段落ついたので久々にブログを書きます。毎日書くべきなんですけどね~。

中世ヨーロッパといえば騎士、騎士といえば戦ですね。中世ヨーロッパの戦と聞くと、映画やゲームなどでおなじみの映像が浮かびます。領土争い、覇権争い、その他もろもろ。王は忠臣を集め、真剣に作戦を練ったりします。そりゃ生きるか死ぬかの問題でもあるわけですからね。どこまでいってもシリアスです。映画やゲームなどでは。

実際はどうだったかというと、まじめではありませんでした。生きるか死ぬかの問題ですらありませんでした。もちろん兵士は死にますが、平民なので数に入りません。王侯貴族にとっては家畜同然ですから。話は少しそれますが、家畜といっても100パーセントバカにしているわけではありません。中世ヨーロッパでは、家畜は貴重な働き手でした。民とは役に立つ連中、でも自分たちとは絶対的にちがう、という認識ですね。まあいまの貴族もわれわれをそう思っているのですが笑。

実際の戦というのは、リアルな世界を舞台にしたウォーシミュレーションゲームです。だから人(王侯貴族)は死にません。槍試合のほうがよほど死にます。

ゲルマン系フランク人などは根っこが野蛮ですから、殺し合いなどはしますよ。あいつはおれに恥をかかせた、などと言って、そいつの領地を部下の騎士とともに襲って焼き討ち、なども平気でします。

でも戦は、王様主催のゲームなんです。もちろん相手方もそのつもりです。どう部隊を編成するか、どいつを隊長に任命するか、どのような陣形で、どこに兵を配置するか。こういうのを考えるのが楽しいんですね。

てことは、相手方の王様と打ち合わせなんかもしているのか。もちろんします。といいますか、それが政治というやつです。だいたい伝令を互いに送りまくっていますよね。若い人向けの映画やアニメなんかでは、本気で敵対しています。ああいうのはリアルではないのですが、リアルな政治を組み込んでしまうとそもそもだれも見てくれなくなるのです、つまらなくて笑。

ではなんで王様はそんなゲームなんかするのか。もういろいろはた迷惑な話ですよね。理由はヒマだからです。

いまもいる資産家、ようするに働かなくても収入がある人たちは、基本ヒマです。なので人生ヒマつぶしです。王様は国を治めているんじゃないの? これまた映画やマンガなどでは、まじめに考え、ときに悩み、などとやっておりますが、実際はそんなことはしません。いまの自民党の皆様を見ればわかるかと思います笑。君主という核は必要なのですが、国や自治体や村は自然に治まるものなのです。

中世ヨーロッパの王様はどのようにヒマをつぶしたか。もちろん宴会もしまくりですが、食って飲んでやってばかりでは飽きます。体育会系ですから、狩りとかですね。そして槍試合。これはまさにゲームなのですが、正確に言えば戦というゲームを模したゲーム、ゲームのゲームなんですね。だからこそ、人がより多く死ぬんです。実際の戦争より戦争映画のほうが凄惨に死んだりしますよね。それと同じです。

そしてヒマつぶしに、実際の戦もします。これはさすがに「そろそろ戦しようぜ」ってノリではじめるのは無理です。規模がでかすぎるからです。そして楽しくもあり、めんどくさくもあり、という感じですね。ありとあらゆる政治の流れが絡んでいますからね。向こうから難癖をつけられて、もはや戦しかないのか、だが兵力がちがいすぎる……などという場合もあります。ですがこういう悩みもけっこう楽しかったりするのです。

なぜなら戦はウォーシミュレーションゲームだからです。そこにはルールがあります。例えば王侯貴族は殺してはならない、です。だって殺したら身代金を稼げないではないですか。ナントカ伯爵を引っ捕らえた騎士は王様からご褒美をもらえます。たまにナントカ伯爵そのものをもらえたりします。そうして一族に身代金を要求します。がっぽり稼げます。騎士にとって戦は出世の近道なのです。

なので、まちがって相手方の王侯貴族を殺すと味方に怒られるという妙な事態が起きたりします笑。

落馬させたり、剣で斬り合ったり、はもちろんします。ケガもします。でも殺しはしない。組み伏せて、短剣を突きつけて、まいったか、とやる。なので戦場ではユルい場面が多々あります。気のない感じで斬り合ったり、休憩所で一休みしたり(本当です)、敗走する敵の王侯をみんなで囃し立てたり。「陛下、代わりの馬を見つけてまいりました。これでお逃げください」とか、戦場なのに平気でしゃべります。王様も「うむ、ありがとう。この礼は後日させてもらう」とか。本気の殺し合いをしているのであれば、そんな会話をしている暇はない。そもそも代わりの馬を見つける余裕もない笑。それもこれも死なないからですね。

捕まったら悲惨ですよ。負ければ領土を失い、最悪はお家の断絶もあり得ます。でもそれがゲームというものです。そして命までは取られない、と。偉い人は死なない。当時の王侯貴族は、カイジのようにひりついて楽しんでいたのですね。

でも小説などには採り入れないほうがいいかもしれませんね。いくらリアルとはいえ、おもしろくない笑。
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