個人音楽クリエイターがマスタリングで意識していること

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音声・音楽
そもそもマスタリングが何なのかという問題には、これといった答えがないのですが…普段自分が制作するうえで影響をうけたものを紹介したいと思います。

最初に買うべきなのはプラグインじゃない

SonicScoopのライターの1人であるJustin Colletti氏によるビデオMastering Demystifiedです。

マスタリングのために買ってよかったもの、と言うとだいたい専用のソフトが挙がってくると思いますが、自分がひとつだけ選ぶなら間違いなくこれです。確実にいまの作品に生きていると言えます。

平松が購入したのはおよそ1年前のいまごろ。現在は2.0にバージョンアップして、買った当時は後日送られてきたボーナスコンテンツが最初から全部入りになっているようです(ダウンロードにけっこう時間かかる)。

タイトルにMasteringとありますが、それ以前に「機材の選び方」「作業音量の測定方法」など、音楽制作全般に共通する基本的なことも説明してくれます。自宅ですべてを完結させるタイプのクリエイターならぜひとも知っておきたい内容です。

とくに、お仕事で曲を作るときは、Justinの言っていた「リファレンス」の話を必ず思い出すようにしています(あと、体調が音に与える影響について言及されていたのも興味深い。カフェインはとりすぎないように)

実際に手を動かしながら学べる

マスタリングを語っている日本のブログをよく見かけますが、たいていは専用ソフトの使い方を解説しているだけです。

本作は「なんとかのプラグインをこういう順番で使う」みたいな薄っぺらい話ではなく、マスタリングエンジニアの考え方に触れられる貴重な教材です。また、no special plugins required!の謳い文句どおり、特別なソフトは必要なく、各自の環境ですぐに真似できるのもポイント。なるべく一緒に手を動かしながら観ましょう。

これを観たからといって個人勢が専業エンジニアを超えられるわけではないのですが、ひとり体制で、自宅の作業場で、マスタリングをどこまでやるべきか?を考えるきっかけになると思います。

かつては「ひとりで完結するならマスタリング要らないんじゃないか?」と考えていた時期もありましたが、これを観てからは楽曲の最終チェックについてよく考えるようになりました。

というわけで、平松にご依頼いただいた場合は、簡単にではありますがマスタリングしてから最終版をお渡しするようにしています。

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