タロット占い自習室 (いろいろなデッキ)

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 タロットカードは78枚一組で成り立っていて、この一揃いを”デッキ”と呼んでいます。タロットカード占いに使用されているデッキで、最も有名なのは”ウエイト=スミス版”と呼ばれるデッキです。その他、一般に出回っているデッキも、基本的な構成は、このウエイト=スミス版をベースにしています。大アルカナ、小アルカナ、4つのスート、16枚のコートカードと構成は全く一緒ですが、カードの絵柄に作者の込めた意味の違いが見てとれ、その違いがデッキの個性を主張しています。

 私にとって見慣れた感のあるウエイト=スミス版ですが、他にもそれ以外のデッキを使うことがあります。絵柄は違うけど、構成が一緒なら、占いで出される答えも一緒なんじゃない?と思われるかもしれません。基本的にはその通りだと思いますが、実際は絵柄に占いの答えが影響されるようなところもあるようです。

 実際に見比べてみましょう。カバー写真は左からビフォータロット、ウエイト=スミス、グミベアタロットです。それぞれカードの絵柄を比較しながら、どんなことを感じるか見ていきましょう。

 例えばこの先、数か月後の仕事運を占ってみて、最終結果に「ワンドの10」が出たとします。

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 ウエイト=スミス版はこのカードです(余談ですが、私も一時期自分の仕事のことを占うと、このカードがよく現れました。状況的にはオーバーワークなことが多かったです。)。さて、他のデッキで同じワンドの10は・・・。

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 左がビフォータロット。これから抱えようとする”ワンド”がまだ地面に置かれていて、ウエイト=スミス版の過酷な状況を迎える前の状態です。このカードが現れた場合、初めに思いつくのがウエイト=スミス版の絵柄で、そこから「オーバーワーク」「重労働」「抱え込みすぎ」というキーワードを連想しますが、ビフォー版の絵柄を加味して判断します。それは「これから迎える過酷な状況に対しての覚悟をする」「回避する方法を検討するべきでは?」などとイメージを膨らませていき、占いの判断に加えていきます。

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 続いて、右側がグミベアタロットのワンドの10です。構図は全く一緒ですが、なんとなくグミベアさんに「そんなに無理するなよぉ・・」と声を掛けたくなります。またワンドの束にしがみついているようにも見えます。そこから過酷な状況には変わりないのですが「執着心」「こだわりを手放して」というメッセージを感じることが出来ます。

 ウエイト=スミス版以外のデッキを使うときは、初めにそのカードのキーワードをウエイト=スミス版に置き換えて連想し、それに使っている実際のカードの絵柄からイメージするキーワードをプラス。それに占い全体の流れから答えを出していく、という感じになります。

 どのデッキを使うかは、その時の直観によりますが、ウエイト=スミス版を基本にして判断して、他のデッキから得るインスピレーションを加えて、占いの答えに幅を持たせる、という意味で、とても効果的だと思っています。慣れ親しんだウエイト=スミス版も良いのですが、解釈や連想するキーワードがマンネリ化することを防ぐ意味でも有効だと思います。

 今回紹介したデッキは、”a”のつく通販サイトで比較的簡単に入手できます。購入のきっかけは絵柄を気に入ったから、ということになります。特にビフォータロットは、ウエイト=スミス版の絵柄になる前の段階が描かれており「あぁ、なるほど、この状態からこうなるのか」と納得させられることが多いです。

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 こちらはいずれもビフォータロットで「カップのナイト」「カップの8」「ソードの7」です。ウエイト=スミス版のカードと比較すると、それぞれ動きがあって、眺めるだけでも楽しいかもしれません。ちなみにウエイト=スミス版の直後の状態を描いた「アフター」、絵柄の真裏の状態を描いた「タロット・オブ・ザ・ニュービジョン」というデッキもあります。

 占う方法は一緒だけれど、カードの絵柄によって占いの答えにちょっとしたエッセンスを加えることができる。これもタロットカード占いの魅力だと思います。
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