「今こそ労働組合の出番ではないのか」

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 既に諸物価が上がり、家計は火の手を上げている。22年の春闘が労組主導で盛り上がるはずであったが、そういう感じは全くしない、例年通りではなかったろうか。
 そもそもデフレだと言っていたが、一番デフレだったのは賃金ではないか。100金に行くと確かにこんなものが100円というものはあるが、10年前と比べ300円、500円あるいは1000円のものも目立ってきている。企業はデフレと言う言葉に乗って、利益を内部留保や株主配当、自社株買いには使うが、生産性を上げて来たに違いない従業員の給与には回してこなかった。そういうと日本企業の生産性は低いままなのだ、生産性を上げないと賃金は上がらない、という半可通の声が聞こえてくるが、生産性は消費が上がらないと上がらないもので、昨日より今日は良いものを買って良い生活をしよう、ということにならないと国内物品、サービスの生産性は上がらない。
 もちろん私の言うことがすべてとは言わないが、やはり賃金だけが何か不当な扱いを受けてきていると思う。これまで30年の経営の衝動は安価な労働力をひたすら求めてアジア諸国に出ていき、国内従業員のリストラ、賃金抑制をして自分たちの首を繋いできたと言って言い過ぎでないだろう。
 いま、まさに円安で、この悪しき衝動が続く動きを転換する好機が到来している。連合なども政治闘争などをしている場合ではないと思う、安穏すぎる。これまで20年以上、労働組合はおとなしすぎた。経営主導などではなく、働く者の方から、それができる労働組合というものがあるならば、労組が率先して労働条件闘争を仕掛けてもらいたい。それがいま日本を活性化する重要な手立てだと思う。
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