結論から言うと、専門家と呼べる読書量の水準は一分野につき、約20冊です。
この基準については、身体論やコミュニケーション論を専門とする明治大学文学部教授の斎藤孝氏が、著書「アウトプットする力 「話す」「書く」「発信する」が劇的に成長する85の方法」で記述しています。
斎藤氏によると、全く知らない佐賀の七賢人についての講演を頼まれた際、事前準備で20冊を読んだころから聞き手と講演者の間に10倍近い差が生まれたのではないかと感じ始めたとのこと。この実感を受けて、斎藤氏は、「最低限の20冊を読んでいないと講演者として知識が足らない」としています。
専門家に必要な読書量は20冊という話はもちろん、斎藤氏の肌感覚であり、科学的な裏付けは特段ありません。それでも、20冊という読書量は、知識の習熟度を示す上で、一定のバロメーターになると考えられます。