気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その28~

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昨日お伝えした内容も、その前の回にお伝えしたものも、そして、このブログでこれまでにお伝えした、自分の呼吸により良く馴染む為の試み全てに付いて、文章だけで理解しようとしても難しく感じている方も多いかとお察しします。
そもそもこのようなブログを一体何人の方がお読みくださっているのかも分からないのですが。
で、これら全て、やり方取り組み方の巧拙は、そんな概念は無いと思ってください。
その時その時の自分の感覚が導き出したものが、色んな意味合いで、そう、本当に色んな意味合いで、それで正解なんだと思ってください。
そして、ご説明しましたように、気持ち良く伸びをしたり、掌で体の何処かを握ってあげたりしたならば、その取り組みよりも更に大事なメインイベントが待っているのです。
それは、その後体がどのように感じているかをひたすら味わうことです。
この時も、決まり事や正解などというものは、これまた無いと思ってください。
ここに本当の自由があります。
もしかすると、僕たちの多くが、望んでいると口では言いながらも、リアルに目の前に直面すると実は苦手かも知れない、自由というやつです。
僕がこのような呼吸に関してのワークショップでやる仕事は、「私は出来ていない、ヘタクソだ」と思い込んでいる人に、実はその判断基準が違っていることをお伝えすることです。
「自分には何も感じない、分からない」と言う方に、ちょっとした工夫ややり取りを交えて、そこに感じているものが確かにあるということに気付いてもらうことです。
このようにして、出来る人と出来ない人に分かれ得ない世界を体験してもらうのです。
ところで昨日の、自分の体をぐにゅぅうぅーっと握る呼吸の取り組みですが、物好きな人が居てもしも定期的に続けたとしましょう。物好きというよりも変人ですね。
そうすると何が起こって来るかと申しますと、段々と、握るという感覚、一種の力感みたいなところから解放されてゆきます。
具体的に言いますと、そうですね、層、そうです、その層、層を思い描きましょう。レイヤーって言うのでしょうか。
体を、骨・筋肉・脂肪・皮膚と、かなり大雑把ですが、これで充分なんです、層に分けます。
握るまで行かずとも、この層をずらすように指先で働き掛けてみるだけ、そんな感覚へと少しずつ進化してゆきます。皮膚の一部を優しく摘まむようにするだけでも充分に吸気と同調するのが実感出来るようになるのです。
それがもっともっと馴染んで来ると、ちょっと手で、又は指先で軽く触れるだけで、こんな体の一角にもちゃんと呼吸はある、そう思い出させてくれるようにもなり、結果、もう何にもしなくても、このような仕草をしている自分を思うだけで体中に呼吸があること、それに気付いて目覚めている自分を呼び戻すことが可能となって来るのです。
こんな感覚が宿ると、満員電車の中で強制された姿勢でも、呼吸と一体となることさえ可能となります。
究極のセルフケアです。

つづく

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