気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その21~

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コラム
呼吸は体の中でも呼吸器官と名付けられた部位によって起こってはいるけれど、その呼吸器官の動きを阻害しない全身の在り様で豊かにもなるし矮小化してしまったりもする。
しかもその呼吸によって体内に取り入れた酸素の行き先と言えばそれこそ全身、体の隅々にまで張り巡らされた細かな毛細血管にまで届いて、各細胞に於いてガス交換を行うこと。
これは机上の空論、想像上の事なんかでは勿論無くて、これが呼吸の本当の姿です。
胸や腹、脇腹や肩、このような場所は呼吸器官と間近で隣接しているので手を当ててあげると呼吸によって動いているのを感じやすいでしょう。
更に背中も。背中は腎臓の辺りから下は自分でも楽に掌で触ることが出来ますが、肋骨や肩甲骨の辺りは、誰かに手を当ててもらうか、椅子の背もたれに寄り掛かることで、呼吸の動きがリアルに感じ取れます。
そして前回ご説明した、呼吸のウエーブは微細になって減衰傾向にはなるけれども体の全方面の末端にまで届いているという話。
脚とか足とか腕とか更には頭蓋骨とか、文字通り手当たり次第に手を当てて実際に確かめてみてください。
ほら、このブログに騙されようとしてはいないかを、得意の集中力で確かめてみるのです。
お断りしておきますが、この体の末端にまで及ぶ呼吸の動きは、GPSで解析出来るような大雑把なものでは無いですよ。
本当に生まれたまんまのようにポカーンとした純真無垢な感覚か、或いはこの記事に騙されてなるものかという、身を守る為にスペシャルに発揮する集中力か、このどちらかがあれば感じ取れる位のデリケートな動きだと思ってください。
さあ、どうでしょう。
このような感覚に慣れて、体の何処にでも呼吸があるという事実を認識し実感出来た時が、呼吸がもたらしてくれる更に深い恩恵にも気付いてゆける第一歩、始まりとなります。
そして、腹式呼吸などという言葉はいつの間にか頭の中からは消えて、広辞苑とか健康関連の文面からは消えないでしょうが、忘れてしまっていることと思います。
なんか最終回のまとめみたいに思って読んじゃってる方も居るかも知れませんが、別にこのブログ、腹式呼吸を槍玉に挙げるのがテーマではありませんので。

つづく
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