⚧🌈🏳️‍🌈😱🤜🤪👿👹👉「令和水滸伝」~嫌なことばっかり、そうだ国をつくり直そう!☆75【仲間の輪20】「この子らは守る!!」

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☆75【仲間の輪20】「この子らは守る!!」

 サイレンを鳴らしながらルカ達の車とパトカーが病院に向う。
 「子供達に警備何人つけてます?」
 「警官が1人」
   ルカは青也に大急ぎで電話する。 
  「青也、子供達が危ない!私らが着くまで手分けして守って!
敵は父親らしき人!」

 「あの子らの父親ですか?」
 「そう。よろしく」
 刑事に向かって、
 「なんでもっと早く気付かなかったのか、おじさんに怒られちゃう。
 男の子が『お腹空いた、パパ』と言ってました。
そんな前の話ではないはず。
 なのに子供を連れて行かず、ガス栓を抜いたと言う事は」

 「もろとも殺す気?」
  「そう、それに もし、来てた事を話されて困ると思ったら、
最初から殺す気のある犯人は」
 「子供らを狙う!」
 「急がなきゃ!!」

 その頃、病院では電話を受け終わった青也は照子、尊人、
警官に事情を話し、手分けして子供達に貼り付こうとしていた。
   その時、治療室の前に居た尊人が医者を指して、

 「この人医者じゃない!」
   と、叫び間髪入れずに青也がその男に飛び掛かり押さえ付けた。
 そこにルカ達が到着し、猛ダッシュでルカがそこに向う。

 警官が手錠をはめようとした隙に男は逃げたがルカに捕らえられ、ルカは、
 「この鬼畜!!」と平手打ちして脚の付け根のツボをガン押し、
男は脚が動かず逃げられずに激痛でのたうち回っている。

   そこに梅田たちが追い付き、手錠をはめつつ
  「さすがの動きですね風間先生とご家族の皆さん、お手数おかけしました。
 本来なら危険ですから一般の方は手を出さないでと言うところですが、
我々の師匠のようなものですからね」
  「強いは、早いは」
  「そりゃ、うちで一番強い師範ですからね。
私達も毎日鍛錬しても追いつきません」

  照子の説明に
 「それなら俺達より確実だ」
 「でも、大丈夫ですかね。こんなに痛がって」
  「大丈夫、1~2時間すれば歩けるし、痛みも引く・・かも知れないから」
  「ルカさん相当怒ってますね」
 「平手打ちとかあんなに怒った姿始めて見ました。怒らせると本当に恐い」

  「《風間家恐ろしい!》ご協力ありがとうございました。
風間監察官によろしくお伝えください」
  「今度は逃がさないでくださいね。
今度逃げたら1ヶ月くらい激痛にしますから」

   一同『怖ッ!』
 痛がり思うように歩けない犯人を引きずって、
 「では、私達はこれで、ご協力感謝致します」
  「それはいいけど、もう護衛はいいの?」

  「はい、皆さんがいれば警官10人分なので
1人もいらないくらいでしょうが、一応警官1人は残します。
また、何かありましたらよろしくお願いいたします」
  「風間家の皆さんありがとうございました。監察官にもよしなに・・・」
 そう言って刑事達は犯人を引きずるように連行し、警察に向かう。

 ルカ、青也、照子は、尊人のところに駆け寄り、心配されたり、
頭を撫でられたり、
  「タカちゃん怪我してない?」
 「尊人君大丈夫?」

 とても嬉しそうな尊人を中心に4人は治療室前の長椅子に腰を下ろして、
 「タカ君凄かったんです。犯人が医者に化けていて誰も気づかなかったのに
『この人医者じゃない』って言ってくれて、それで取り押さえられたんです」
 「タカ君すごいよ」
 「尊人君お手柄!です」
 「タカちゃんでかした!よくやった!」

 引き続き治療室横に立っている警官が
 「それなのに逃げられそうになってすみません」
 ルカが、
  「そうね。鍛錬やった方が良いかな」
 「鍛錬?」

 「守攻術法(シュコウジュッポウ)武術の鍛錬」
 「守攻術法じゃなくてもなんかの護身術は、
どの署でもラジオ体操代わりにやった方がいいですよ」
  「風間関係者は、みんなやってますよ」
 「タカちゃんも東京に行ったら本格的にやらないとね」
  「これだけは風間の一員や関係者は絶対だから、
尊人君なんて合流した時から2人の師範に特訓だものね」
 「でも、楽しいです」

 「だから、4人身のこなしとスピードが違ったんですね」
 「F署はやってないのね。こりゃあ特訓だわ」
 「ギクッ!僕格闘系が苦手で」

 「あなたお名前は?」
 「市川純太(イチカワジュンタ)です」
 「何で 警官になったんですか?」
 「困っている人を助けたくて、記憶はいい方なので役立てられないかと
思って」
 「あの時 手を離したのはどうして?」
 「どっかで見た人だと思ったんです。 ポスターか何か、
そう市議会選挙か何かのポスター、それでふとそんなに悪いことする人
なのかとよぎった時に力が抜けたような・・・」

 「なるほどね。でも、取り逃がしは良くない。他の人に危険が及ぶからね。
 最低限の守攻術法教えるのでやりましょう」
  「は・はい、よ・よろしくお願いします」

 そこに看護師が来て
  「女の子も持ち直しました。男の子も安定しましたよ。
お会いになりますか?」
   一同安堵して
 「はい!」
 「全員行っても大丈夫ですか?」
 「静かにお願いします」

 治療室に入るとベットが二つ並び、奥のベットにはまだ心電図など器具が
付いている女の子と、
手前には点滴を付けて横になっている男の子が目を覚ましていた。
 照子が男の子の頭をなで、
 「よく頑張ったね」
 その肩越しに尊人が、
 「妹守ったの、偉いよ」

 女の子の手をとったルカが
 「よく頑張ったね。もう大丈夫よ」
 ルカの隣りの青也が
 「お兄ちゃん達が守ってくれたよ」
 それを出入り口で見守る市川が
 「なんか・・家族みたいですね・・」

 「・・・」
 「もうそろそろ、いいですか?」
   看護師にうながされ、皆、長椅子にもどる。

 急に尊人が、
 「僕だったとしても ああやってみんなで守ってくれるの?」
 3人は声をそろえて
 「そんなの当然です!!」
 「でも、あの父と母なら守ってくれないと思う」
 「そんなことはないとは思います。けど・・・」

 「今回みたいなことがあるとね」
 「血肉だけの繋がりの親子と、血肉の繋がりが無くても魂の絆
繋がりのある親子と、血肉も魂の絆も両方がある親子と、
血肉も魂も両方の絆が無い人達もいるし、
 長く付き合う人もいれば、ただの通りすがり、
ちょっとの関り程度の人もいるしね。
 ただ、タカちゃんと私らは血肉の繋がりはないけど魂の親子・兄弟の絆が
繋がっていると思う」

 「この出会いで血肉が無くても前世では親子・兄弟・夫婦で、
来世ではまた違う繋がりとかね」
 「それが”縁”と言うものなのでは?」
  「今回のあの子達とお母さんや殺そうとしたお父さんとの繋がりって?」
 「”縁”は良い”縁”ばかりじゃないですからね」
 「子供達からすると、お父さんやお母さんは男の神様、
女の神様に思えるかも知れない存在でも、本当は人間なんだよね」

 ちゃっかり市川も加わって、
 「でも、どうせなら 嫌な”縁”じゃなくて良い”縁”にしたいですよね。
 アッ、あれは、児相と少年科の担当ですね」

 児童相談所と少年科の担当がやって来る。
 「長岡 龍馬(タツマ)君と朱里(シュリ)ちゃんはこちらですか?」
 「保護の件で伺いました・・」

 尊人が、
 「あの子達はどうなるの?」
  担当者にルカが
  「少しお時間下さい」
  「こちらは構いませんが」

 ルカ、青也、照子、尊人と、なぜか市川も加わり、
隅の方で輪になって相談を始める。

  「なんで警官も混じってるの?家族??」
  「さあ???」

 「このまま保護施設に入って、もし養子となっても
兄妹一緒とは限らないし、僕は皆さんに預かって貰いたいな」
 「そうですね・・」
 「タカちゃんは 、兄妹2人 増えるのどう?」
 「僕はいいよ。あの子たちなら」
  「青君と照ちゃんは?」
 「私は兄弟が1人増えるのも 2人増えるのも 嬉しいです」

 「僕も家族が増えるのは賛成だけど、今いろいろ抱えているから、
まだ、小さいし誰が面倒を見るかだね」
 「僕が見るよ」
 「タカちゃんもまだ、小さい側だから・・時村や父さん母さん、
玄加夫婦にせよ面倒を見る人はいっぱいいるからいいんだけど、
逆に沢山いすぎてどうなのか?小さい子達は大丈夫かな?」

 「ルカ達が育っているから大丈夫じゃない」
  「そだね。じゃあ、いいっか」
 「それが良いですよ」
 「ン?なんで市川君も混じってるの?マッ、いいっか。うちで引き取りますので手続きを・・」
  「時村さんとお義父さん達やみんなにも2人追加と連絡しなきゃ・・・」
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