いつまで続くか物語~番外編

記事
コラム
 若かりし頃に帳場という捜査本部に引き上げられました。
 それも、他府県合同の捜査本部です。
 当時ルイ・ヴィトンの偽ブランドが大流行した商標法違反事件。
 私の役割は、ぺーぺーなので、ほんまの雑用係。
 午前6時に出勤しては、大きな鍋でドクダミ茶を沸かして、冷やす。
 灰皿も何個あんねんというくらい片づけて、各席に配置する。
 車も掃除してという流れで、ようやく朝の配置が始まる。

 今もと思いますが、若手に発言権は一切ありません。
 いえる雰囲気ではありません。
 そんなある日、某県警の方が朝から機嫌が悪く、ぺーぺーの私に「おい、お前のところのモンはいつも30分遅刻してくるんか?」「ワシら田舎モンやからなめとんか?」と怒鳴ってきたのです。
 私の上司とか大酒のみでも一度も遅刻はしたことのない方なので、どういうことなのか?と思って悩んでいると、午前8時50分頃にゾロゾロと上司が出勤してきたのです。
 そこで、某県警の方が、上司の方に対し、「あんたらはええわな、20分も遅刻して、ヘラヘラしてはいってこれるんやから。」と嫌味をいったのであった。
 上司の方は皆さんポカーンとした表情で、何言ってるのか分からなかった。
 その時、某補佐が、「遅刻どころか10分も早くきてるで。なんかあんのか?」とキレ気味に聞くと、某県警の方が、「出勤は午前8時30分って決まっとるじゃろ。」と大声を出すと、みんなが大笑いして「ここでは午前9時から午後5時45分が勤務時間って決まってるんや。田舎と同じにしたらアカンで」と一蹴した。
 某県警の方は、恥をかいたことで、その後は一切帳場内で発言をしなくなった。
 各都道府県がありますが、規模が違うし、取り扱う事件数、取り扱う複雑な内容も違うので、正直田舎の警察は、その程度といわれても仕方がないのが実情。
 なので、コメンテーターとかで出られている方でも間違いは言われていないと思いますが、事件に関しては、現場経験数がものをいいますので、元警察官、元刑事というだけでだまされないようにしてくださいね。

 警察、検察の上下関係は、本当に厳しいものと考えてもらえればいいと思います。

                            おわり
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す