キャプテンシー

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現在様々なスポーツが、感染対策をしながら工夫しつつ行われています。こんな状況だと、監督も選手の皆さんも大変ですが、キャプテンは特に苦労が多いと思います。今回は「キャプテンシー」というものを考えてみたいと思います。

以前、バレーボール女子ワールドカップ「日本対韓国」をTVで見ていたときの感想です。当時の女子日本代表は若手とベテランが混在した微妙な時期だったのかもしれません。キャプテンの選手は試合に出たり出なかったり。ベンチから大きな声でチームを鼓舞していましたが、全体的なリーダーシップは中田久美監督が発揮していた印象です。一方相手の韓国代表のキャプテンは、不動のエース「キム・ヨンギョン」(当時31歳)。相変わらずすごい迫力。私はヨンギョンが日本のJTに所属している時期(2010年ころ)から知っていますが、その技術、闘争心、存在感は頭抜けています。若いころは「天才だけどキレやすい」という感じだったようですが、JT時代はそれも含めてチームの盛り上げ役として仲間から大変愛されていました。2014年から韓国代表のキャプテンとなり、チームの士気を上げる大人に成長。そのキャプテンシーがすごいんです。めったにキレなくなったし、味方の得点を人一倍喜び、ミスに対しても大きな声で励ましています。まさに精神的支柱。今現在も頑張っています。

さてここであらためて「キャプテンシー」について考えます。「リーダーシップ」と何が違うのか?このあたりは諸説ありますが、日本語で言うと、キャプテンシーは「統率力」、リーダーシップは「影響力」です。この二つは別物ではなく、相互に関連します。でもあえて区別すると、キャプテンシーの背後にあるのは、肩書・権限・責任。リーダーシップの背後にあるのは、対集団能力・問題意識です。リーダーシップは肩書に関係なく誰でも発揮できるし、発揮すべきです。これだとキャプテンシーよりもリーダーシップの方が重要そうですね。しかし優劣があるわけではありません。キャプテンの元の意味は船長。軍隊で言うと大尉あたりを指すそうで、大将ではありません。つまり小集団(チーム、課など)を率いて、その権限と責任を背負い、先頭に立ってメンバーを鼓舞し、結果を出す。監督とは違います。コートの外ではなく、コートの中にいる。そこには良い意味でキャプテンという肩書・地位が必要なんです。私たちも、時にこのキャプテンシーを意識して、小集団をぐいぐい引っ張ることが必要ですね。

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