仕事帰り、職場近くの駐輪場に向かいながら、私の手は無意識にいつも自転車の鍵をしまってあるはずのカバンの中へと伸びる。
が、
ない。
自転車の鍵が、ない。慌ててカバンの中を探す。他のポケットとかも探すが、やはりない。急いで、今日一日の自分の行動を振り返って、どこで落としたかを考える。
まずいぞ、今日は仕事で結構いろいろと移動したから、もしいかしたら出先で落としてきたかもしれない。もしそうだとしたら、かなり遠くになってしまう。仕事で疲れて、今からウロウロ探しまわる気力もない。
しかも、自転車の鍵と一緒に家の鍵もキーホルダーに繋げてあるから、見つからなければ家に入ることすらできなくなってしまう。
そんな、いや〜な考えが頭をよぎる。
でも、でも、もしかしたら自転車に付けたままにしてあるかかもしれない…!
そんな一分の望みにしがみつくような思いで自分の自転車が置いてあるところまで歩いて行く。
恐る恐る、自転車の鍵を挿すところを確認すると、、、、何もついていない。
ああ、やばい…。終わった。
と思った次の瞬間。ハンドルのとことろに紙が貼り付けてあるのが目に入る。
「施錠してあります。この紙を管理室までお持ち下さい。」
Thank God!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
駐輪場の管理人さんが、鍵を保管してくれてある!!!
急いで貼り付けてあった紙をもって管理室へ。
管理室の窓をコンコンとノックすると、白髪の小柄なおじさんが出てきた。
事情を説明すると、
「はいよ〜。それじゃあ、ここに名前と連絡先書いてね〜。」
と愛想良く対応してくれた。
こうして私は、無事に帰宅することができたのだけど、つくづく思ったのが、
日本ていい国だなあ
ということ。
こんなふうに、自転車の鍵とか落とし物がちゃんと戻ってくる。戻ってくるというか、ちゃんと管理してくれる人がいる。ありがたいよねえ。
以前私は、あろうことか、ショッピングモールのATMに通帳を置き去りにしてしまったことがある。しかも、数日後に警察から連絡が来るまでそのことに気づきもせずのほほんと暮らしていた…!!!!!!!
もちろん、警察のところへ取りに行って、通帳は無事に戻ってきた。
通帳をを見つけてくれた人が、一切悪用することなく、正直に警察に届けてくれたおかげです。
ねえ、こんな凄いことって、きっと海外じゃないよね!(あるかもしれないけど。)
日本て、こういうところがいい国だよね。と思った出来事でした。