【たった二つの】ファシリテーション②【大事なこと】

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皆さんこんにちは!

今日はファシリテーション第2弾です!

前回は、ファシリテーションの概要についてお伝えしましたが、今回はファシリテーションの方法についてご紹介していきたいと思います!

前回の記事はこちら

【知っていると】ファシリテーション①【得する】 (swhiro.blog)

他にもいろんな記事を書いています!

ソーシャルワークの展開過程と面接技術について【たった一つの重要なポイント】】 (swhiro.blog)

【場合によって】ソーシャルワークの実践モデル【使い分け】 (swhiro.blog)

その1 最善の関係を作る

会議やカンファレンスの中で良いアウトプットをしようと思うと、必ず参加者、出席者の協力が必要です。ファシリテーションは、参加者がアウトプットができるように、意図的に導く技術なのです!

そのため、ファシリテーションでは必然的に「参加者、出席者」との最善の関係を作るための行動をする必要があります!

ファシリテートには参加者、出席者」との最善の関係が必要
アイスブレイクで関係を円滑にしよう!

アイスブレイクは研修やグループワークでよく使われる手法なので、皆さんもご存知かとおもいます。自己紹介や簡単な協力を必要とするゲームなどで、その後の議論が円滑に行えるように用いられる例が多いともいます。

ここでは、ファシリテーターが小技として用いるアイスブレイクを紹介します。

アイスブレイクで緊張を和らげよう
会議前から始まるアイスブレイク

会議の少し前から、積極的に一人一人に話しかけながら個別にアイスブレイクしていきます。なんの技術や工夫も必要ありません。

会場に来た人に、笑顔で声をかけながら挨拶したり、雑談するのも「さりげないアイスブレイク」です。

ファシリテーター側も参加者の様子や考えを少しうかがえる機会になるので、行っていて損はありません。

私は、よくちょっと早めに会場に入っておいて自己紹介したり、名刺交換をしながら雑談したりしています。

会議までの雑談や自己紹介でアイスブレイク効果を得よう
冒頭に簡単なゲームや雑談を挟もう!

冒頭に簡単な自己紹介、ゲーム、雑談を挟むのも効果的です。ネットで検索するだけで、膨大な量の例が出てくるでしょう。

ここで気を付けたいのは、ゲームなどをする場合に関係性や趣旨、時間枠を考慮することです。

奇抜すぎるものや複雑すぎるものは参加者もドン引きするので逆効果です。誰もが取り組みやすい内容のものを選ぶのが鉄則です。

また、アイスブレイクが長すぎて会議の時間が押すのも本末転倒です。

おすすめの簡単なアイスブレイクになるゲーム

参加者同士の共通点を見つける「共通点探しゲーム」
「共通点探しゲーム」は、参加者同士の共通点を探していくゲームです。

良いことや新たなことを話す「Good&New」
「Good&New」は、24時間以内に起きた楽しいことを発表していきます。発表する内容が楽しいことのため、前向きな気持ちになれるでしょう。

漢字一文字を表現「漢字で自己紹介」
「漢字で自己紹介」は、漢字一文字で自己紹介を行い、なぜその漢字を選んだのかを他の参加者が考えるゲームです。

自己紹介をする人は大きめの紙に漢字一文字を書き、参加者に見せます。たとえば、自らを「真」と表したとき、参加者は「真面目だから」「何にでも真剣だから」といった理由を考えていくのです。

漢字で自己紹介した人は理由を解説していくため、他の参加者が興味を持ちます。話を聞く側は参加者自身が表した漢字と自らの考えが合っているのか、気になります。

「漢字で自己紹介」は、一般的な自己紹介よりも印象が残りやすいでしょう。

たとえば、「目覚めがよかった」「可愛い犬と遭遇した」などの日常生活の話をします。参加者同士でお互いの楽しいことを共有でき、相手との距離が縮まるでしょう。

参加者同士が話し合い、お互いの共通点を見つけ出します。初対面の場合は相手のことを何も知らないため、距離を縮めるきっかけになるでしょう。

簡単なゲームでアイスブレイク!ただし、時間には気をつけて
参加者のへの質問もアイスブレイクに!

たまに研修などで講師の方がされていたりするのを体験された方もいるとは思いますが、参加者に質問をするのもアイスブレイクとなります。

例えば、目玉焼きはソース派、しょうゆ派、その他派などと質問して手を挙げてもらうような感じです。

コツは、二択ではなく三択くらいにして、必ずどこかで手が挙げれるようにすることです。こうすることで、すべてに当てはまらない人を失くしていったり、更に質問で深めていくことができます。

例では目玉焼きとしましたが、ここを会議や研修の内容に合ったものにすると、講師としても参加者の傾向や背景を把握できるので一石二鳥ですね!

手を挙げてもらうだけでなく、研修や講義に関連する質問を隣の人や、前後で少し意見交換してもらう形も、頭のストレッチになってよいです!

参加者への問いかけにアイスブレイク効果を持たせよう!
話やすい場づくり、座席にも一工夫!

ファシリテーターは何も「しゃべり」だけで、場を作るわけではありません。座席やグループの向きを工夫することで、場を作ることもできます。

意見交換が重要なファシリテーションでは基本的には、お互いの顔が見えづらい「教室型」はつかいません。「教室型」では話し手と聞き手に分かれしまいやすく、対立関係を生む可能性もあります。絶対良くないというわけでなく、あくまで意見交換では効果的ではないというお話しです。

会議やカンファレンスなどの内容にもよりますが、例えば「車座」で椅子のみを円状に並べて、お互いの顔がよく見えるようにしたり、グループに分かれる場合も、ファシリテーターの立ち位置に向かってハの字型に配置することで、全体の共有が行いやすくなったりもします。

会場はお互いの顔が見えるように、意見交換が行いやすい配置しよう
自己開示で相手の心を開く

人間は自己開示されることで安心感を抱くと言われています。つまり、自己開示によって、相手に警戒心を解いてもらい心を開いてもらうのは信頼関係を築くための第一歩となるという言うことです!

例えば、自己紹介を「○○の○○です」と無機質に行うのではなく、「なぜこの場にファシリテーターとしているのか?」「この場で参加者の皆さんと何がしたいのか?」など、目的や意図を明確に伝える内容を盛り込むことで、より参加者のファシリテーターへの理解度が上がり、信頼関係が築く安くなることでしょう!

自己開示という言葉は、心理学者のシドニー・ジュラードが初めて提唱した概念と考えられており、「自分自身をあらわにする行為」「他者が知覚しうるように自身を示す行為」などと定義されています。

より簡単に言えば、他者に対し「私はこういう人間です」ということを伝えたり、自分の考えていることをさらけ出したりすること、ととらえていいでしょう。この自己開示をすることで相手に自分のことを理解してもらいやすくなり、距離感を近づけることが可能になるのです。

自己開示で信頼感アップ、参加者との距離を縮めよう
鍵は発言の中にある、参加者の発言に耳を傾けよう!

なんども、繰り返しますが、ファシリテーターは「結論を決める者ではなく」、「発言を促し参加者が自ら解決策を見つけるサポート役」です。

会議の中で様々な意見交換を促すことも重要ですが、最終的には「参加者自らが解決策をみつける」必要があります。

そのためには、参加者の発言のポイントを抑える必要があります

一つ目は、条件にあった発言、建設的な発言を拾うことです

これは、そのままですね。会議の目的にそった発言をひろって広げていくことで最終的なまとめに必要な内容となっていきます。

具体的には、良い意見が出れば、取り上げて他の参加者にも「今のご意見どう思いますか?」と他の参加者に広げる、もしくは、「そうすると具体的にはどうなりますか?」と、意見を具体化するような問いかけを続けるなどをしていくことになります!

二つ目は、ネガティブな発言でもいったん受け止めて、その論拠や前提を確認することが重要です。

参加者の全ての発言が一つ目の条件に合うわけではありません。なかには、反対意見や後ろ向きなネガティブな意見があると思います。そんなご意見もそんな意見が出る背景や論拠を確認してみましょう。そうすると案外重要な内容が隠れていたりすることがあります。

具体的には、あまり問い詰める感じになるのは良くないですが、「なるほど、つまり○○に問題があるということですね」などなど、なぜそういった反対意見、ネガティブな意見が出るのかを少し確認し、明確化してみましょう。そうすることで反対意見も受け入れつつ、議論を前に進めることができるようになります。

このような、形で少しずつ収束させていくことがファシリテーターには求められるということですね。

参加者の声に耳を傾けて、話を広げよう。反対意見の論旨をを確認しよう!
その2 言葉を活用する!

これまでの述べたのは、ファシリテーターが参加者を知り最善の関係をの作る為の小技を紹介してきました。

ここからは、関係性をしっかりと意識したうえでファシリテーター自身が使う「言葉」や「思考」に着目した小技を紹介していきたいと思います。

PREPを言葉で表そう!

PREPとは、ビジネスにおける文章構文や思考法の基本の一つです。これを言葉と対応させると下記の様になります

P=point(結論)→「ポイントは~」
R=reason(理由)→「なぜならば~」
E=exampl(事例)→「例えば~」
P=point(結論)→「したがって~」

会議の中では長々と順序だてて話を聞いている時間が無いことが多いと思います。そんな時に役立つのがPREPなのです。

PREPでは、結論から始め、その後にその理由、例えや事例を挟み再度結論で終わるため、論旨が明確になります。

その分、頭の中で先に話の組み立てをしておく必要があるためちょっと大変感じがしますが、普段から心掛けて実践しておくと段々と慣れて、できてきます。

PREPでわかりやすく説明できるようにしよう!
話始めの言葉を工夫しよう!

PREPのほかにも、話始めに付け加えることで参加者の思考を自然に誘導できる言葉があります

「そもそも」→原理原則につながる
「恐らく」→推論、仮説
「一方」→別の事例や見解
「もちろん」→相手の反論を予想しつつ、自分の論旨を強調
「一言でいうと」→要約
「いずれにせよ」→意見のまとめ

などなど、会議や話し合いの流れを変えるときにはこのような「言葉」を駆使すると、話し方にリズムでてきてスムーズに進行することができたりします。

また、このような「言葉」は参加者の方も無意識に使っていることがあります。話始めの「言葉」を敏感に察知することで、参加者の言いたいことや主張したいことなどの、発言の前提が明らかになり議論の流れが見えやすくなります。前段の話にも通じてきますが、参加者の発言、特に話始めに注目するトレーニングをしておくと、窮地に陥った時に役立つかもしれません!

話始めの言葉でその後の内容を伝えよう!
話始めの言葉をくみ取って参加者の言いたいことを推察しよう!
TALAを回して議論を進めよう!

TALAとは、TELL(話しかける)、ASK(質問を投げかける)、LISTEN(耳を傾ける)、ANLYZE(分析する)の頭文字です。

この行動を常に会議や議論の中で回し続けることが、攻防一体のファシリテーターの武器となります。

順番に見ていきましょー

TELL(参加者に話しかける)

話しかけるといっても色んな状況があると思います。シュチュエーションによって、伝え方(説明、通知、説得などなど)使い分けたり、話し方のトーンを意図的に変えていくなど、相手との関係性や状況に応じて変幻自在に対応しましょう!

コツとしては4つあります

単調に話さない

話が短長だと参加者の集中がきれます。事例や質問を交えて、ペースやトーンも変えて飽きさせないようにしましょう。

聞き手の理解度に配慮する

相手に伝わる言葉なのかを意識しましょう。同じ単語でも生活圏や専門分野では全く意味の違う単語もあります。そもそも、専門用語やカタカナ語は使わない方がいいでしょう!体感ですが、ほぼ100%と伝わりません。

話す長さ(文章の長さ)に注意する

話の切れ目や展開を意識しましょう!だらだら続けずに論理展開にメリハリをつけていきましょう!出来れば、一つの話題では1分以内程度にまとめるといいと思います。それ以上に長いと「長いな」という印象だけで中身が相手に入りません。長くなる場合は、途中で感想を求める、質問を求めるなど工夫する必要があります!

「とりあえず」「一応」はNG

「とりあえず」「一応」を連発すると、感覚的場当たり的と思われ信頼を失くします。

ASK(質問を投げかける)

ファシリテーターから参加者へ質問を投げかけることで、参加者が主体的に会議に参加することができます。そして、参加者自身から様々な意見やアイデア、その前提を引き出していきましょう!

質問にはオープンクエスションとクローズドクエスションがあります

クローズはyes、noの二択で参加者は答えやすいですが広がりにくいです。オープンは文字どり開かれた自由な回答を求める問い方です。クローズと逆に参加者は答えるのに文章を作らねばならず答えにくさがありますが、議論の間口を広げたいときや内容を深めていきたいときに有効です。

注意点は三つあります

①何か質問は?の連発は避ける、②尋ね方は対立を連想する直截的な表現は避ける、③偏りなくまんべんなくの三つです

①何か質問は?の連発は避ける

漠然としたASKをワンパターンに行うとかえって発言しにくくなります。「○○という点についてはどうでしょうか?」など質問の焦点を絞りましょう!

②尋ね方は対立を連想する直截的な表現は避ける

カチンとくる尋ね方にならないように注意です

③偏りなくまんべんなく

発言できる人ばかりに振ると他の人が発言しにくくなります。発言の少ない人ほど丁寧に行きましょー

LISTEN(耳を傾ける)

ここがもっとも大事です。いろんな小技やスタンスを紹介していますが、ファシリテーターの腕はこれができるかどうかで決まります。何度も何度も言いますが、ファシリテーターは「結論を決める者ではなく」、「発言を促し参加者が自ら解決策を見つけるサポート役」なのです。参加者の発言ができるように場を整え、意見交換を促進することで、参加者がまんべんなく発言をたくさんできる事で、参加者の満足度はあがります。

しかし、ここで耳を傾ける中で必須ともいえるのが「相手の発言の後で要約を簡単に述べる」ことです。これをすることで更に満足度は増し、目的である参加者のアウトプットを促進させることができます。

簡単に要約するとなるとすごく難しいことの様に感じますが、最初はオウム返しでも構いません。これもトレーニング積むことで、発言とファシリテーターの感想なども交えて徐々に返していくことができるようになります。

「相手の発言の後で要約を簡単に述べる」ことで三つの効果が得れます
発言者の言ったことがきちんと聞き届けられたことが伝わります
他の参加者も発言の内容を確認できる
全体の理解を助けることができる
ANLYZE(分析する)

最後は分析です。分析というとすごく難しく思えますが、けっこう簡単です。ファシリテーションにおける分析とは①発言の要約と②議論のまとめです

①発言の要約

これは、先ほどのLISTEN(耳を傾ける)の項で説明した通りです。個々の発言の意味合いを端的にまとめるということなんですが、簡単に短くするという程度でも大丈夫です

②議論のまとめ

議論の出発点や出てきた意見を確認しつつ、合意形成していくということです。具体的には出てきた意見でいいのかどうか、次のステップに移る前提として採用しますよという感じで確認を取っていくことになります

あんまりしつこくやりすぎると参加者もしんどくなるので適当な頻度やタイミングを見極めましょー

ファシリテーターの基本動作、型であるTALAを身に着けよう!
最後に

いかがだったでしょうか?今回は、具体的なファシリテーターのやることというか、スタンスみたいなものに言及してみました。

これをやればOKなんてものではありませんが、こんな感じのことを意識しなくてもできるようになるまで、しみこませていくことで徐々に感覚がつかめるはずです。

これを身体知の獲得というそうです。

私自身もなかなか、その境地には達せませんが日々精進ということでしょう!

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