版権

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版権ものを描くのが嫌いだ。何が嫌かって、例えば少し書き間違いしてるだけでひょっこり出てきたファンに刺されそうなところが嫌いだ。「ゾロの刀の柄はそんなものではありません!」だの、「もう少し書き込んでください!」だの、「なんの船なのか明確にしてください!」だの、「この船のスケールだと誰も乗れません!」だの「この船はガレオン船の構造と屋形船の特徴が混同しています!」だの、煩そうで。ごちゃごちゃうるせーな、そんなに描かせたいのなら金払え。それが嫌なら文句言うんじゃねーよ!

本当はこんなこと一言も言われたことないが、頭の中の私が客として乗り込んできて全否定してるだけである。私が版権描くの嫌いなのはどう考えても自分自身の問題なのである。自分自身の頑固で超強力な「原作主義」は簡単に折れないのである。原作主義故に「自分の絵柄で○○描いてみました〜」とか言われたらブチギレること間違いないのである。厄介おばさんになってしまう。
”原作の絵柄で描いてね”って言ってしまう。”空知先生の銀さんが男らしい指をしてるわけないじゃん。もう少し柔らかく描こうね”だの、”たつき先生が緑色や青色を多用するなんておかしいよ。もう少し赤っぽく描こうね”もうめんどくさい、めんどくさい人間だ。もしファンの作品をプレゼントするなら無理に頑張らず模写がほしい。

この超原作主義者を止める方法が一つだけある。ファンを止めることだ。沼に完全につからずに薄目で応援する。ミーハー感覚で「がんばえー」と言ってるだけならこの呪いは受けずに済むのだ。そしてその方が原作に対してダメージも少ない。ただしミーハーは感受性を著しく損なう行為なので、あまりしたくない。もっと普通にオタクできたらよかったのに、

映画を見れば歓喜して、劇場を見れば歓喜して、原作に涙して、グッズに愛を込める。これが普通である。

映画を見れば怒りで打ち震えさっさと出ていき、劇場を見れば”3次元は違うんだよなぁ・・・”とぶつぶつ言い、原作だけを愛し、グッズは見てるとイライラするから買わない。グッズとか解釈違いの温床である。銀魂で強調するべきなのは”ギャグ”ではなく”粋”だとなんど言えばわかるのだ!?!?そんなことを考えてる自分が悲しい。めちゃくちゃ悲しい。銀魂で原作では銀マダが主流なんだから他の流派全員潰れればいいと本気で思っている自分が悲しい。

いつからこんな人間になってしまったのか・・・。考えないように考えないようにしていたが、人間関係に難が生じるのもわかる気がするのだった。

絵が終わらなかったので明日あげる予定。
おわり


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