ご挨拶〜わたしが人材育成ビジネスを始めた理由

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こんにちは。
テレビマンを東京キー局で30年ほどやってきました。
入社から25年間は番組制作現場で、ADからディレクター、そしてプロデューサーへ。

どんなに小さい番組でもスタッフ数は80〜100名ぐらいになります。
そのうちテレビ局の社員は、実は1〜5名程度しかいません。それ以外は同じ目標に向かって協働する他社の仲間。制作会社をはじめ、美術会社、技術会社、音声のプロ、芸能プロダクション、出演者となるタレントや役者さん、ナレーターや放送作家、スタイリスト、メイクアップアーティスト等は個人事業主であることが多いです。多くの専門性を持った人たちが、それぞれの利害を調整しながら、たった一つの目標=視聴者に”おもしろいと思って頂ける番組をつくりたい”という一点に向かって動いています。

どの番組もスタッフは真剣です。
テキトーに作っているものは1つもありません。

でも結果として「当たる」番組と、視聴率が低迷して早期に打ち切りになる番組があります。このちがいはどこから来るのか?
そんな疑問が湧くようになってきました。

2016年、慶應義塾大学大学院の前野隆司教授のご協力を得て、その分析をしたことがありました。
その結果、成功する番組の制作チームには、共通する4つの力があることがわかりました。これは、前野先生が『幸福学』で指摘されている「幸福な人の4因子」と非常に親和性の高いものでした。

番組制作現場でも、成果の出るチームには次の4つの力が必ずありました。
① 情熱の力
  やるぞ!と立場が違えどメンバー全員が思っている。
  この番組を通じて、こうなりたい、ここで貢献したい、
  こんな成長をしたいという思いがある。
② 創意の力 
  自分の頭で考える力。
  人から言われたことをただ実行するのではなく、より良い方法がないか
  なぜこれを「やって欲しい」と言われているのか、頼んだ人は何を望ん
  でいるのかを考えながら行動している。
③ 共感の力
  違いを認め合う力。
  自分とは異なる意見を表面だけ見て抹殺することがない。
  なぜそう思ったのか、尋ね合う。そのことで新しい考え方が生まれたり
  する。誰も否定されない。思ったことや感じたことを素直に口に出せる。
④ 茶目っ気の力 楽天力。
  人が集まって活動すると、必ず行き詰まることがあります。放送する度
  に「視聴率」という成績表が容赦なく出てくるテレビの現場では、悔し
  い思いをしたり、努力が報われずに凹んだりはしょっちゅうです。そん
  な時に誰かのせいにしてしまいたい気持ちを吹き飛ばす『どうにかなる
  よ』『まだ他に手はある』と言える気持ちです。チーム全体が打ちひし
  がれている時に、「とりあえずメシでもいく?」と言える人は貴重です。

「4つの力」は職場の心理的安全性をつくるものであり、安心安全な場にいる時、人は最も自分の力を発揮しやすい。結果、チームプロジェクトとしても成果が出やすい。そしてその時のメンバー一人ひとりが幸福になれる最短ルートだと思います。

新社会人になる人、就活を始める人には、是非「就活」を他ならぬ自分のためのチャンスと捉え、自分の長所、頑張れるもの、好きなもの、大事にしている価値観は何かなど、一度立ち止まって自分を見つめてみることから始めて欲しいと思います。

親や世間から「すごいねー」と言われる大企業に早々に内定を決めても、入社後「こんなはずじゃなかった」と言って辞めてしまう人も多く見てきました。就職は一つのスタートで、決してゴールではありません。

人生100年時代、多くの人が1つの企業で生涯を終えることはどんどん減ってくるでしょう。自分らしい長所を活かし、得意なことを伸ばし、組織や社会に貢献できるキャリアづくりに貢献したくて、この仕事を始めました。

学校では大半が、成績(テストの点数)という定量評価で、何点取れれば合格、至らなければ不合格というルールでした。就活はそうではありません。ちょっとお見合いや恋愛に似ているかもしれません。優秀な人材が欲しいのが企業の気持ちであるのは否定しませんが、どんな優秀さを求めているかはそれぞれだと思います。AIのような処理能力を求めているわけではないのです。

一人ひとりがこれまで生きてきた体験を振り返り、成功も失敗も見直して、自分らしく成長しながら、信頼できる仲間を得て、なりたい自分に近づいていくお手伝いが出来ればと思っています。


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