Youtube収益化の変化

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ビジネス・マーケティング

SNSコンサルの相談から調査スタート

2023年6月より、SNSコンサルをしてほしいという依頼があり、市場調査と現状の動画コンテンツにおける訴求力などを調べてみました。

自分自身動画コンテンツとは縁がなく、今年に入ってTikTokに興味を持って見出した程度。
改めて現状どうなっているのか、トレンドを調べ、プラットフォームの様子を調べました。

インプレッションの変化
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ここで、UUUMの赤字について考察。
ショート動画の人気急上昇が、YouTuber事務所であるUUUMに多角的な影響を与えています。特に、「YouTubeショートショック」というフレーズが象徴するように、ショート動画の台頭は通常の動画の再生数を減少させ、それがUUUMのYouTube広告収入に直接的な打撃を与えています。

この影響は広告収入にも顕著で、ショート動画が主流になるにつれて、広告主は長い動画からショート動画へと広告予算をシフトしている可能性が高いです。その結果、長い動画で得られる広告収入が減少していると考えられます。

さらに、Z世代が特にショート動画を好む傾向にあり、これが通常の動画への誘導にも使われています。この世代が今後主流になると、長い動画の需要自体が減少する可能性が高くなります。

加えて、TikTokなどの他のショート動画プラットフォームとの競争も激化しています。これがUUUMの業績にも影響を与えている可能性があり、ショート動画の台頭はUUUMにとって避けられない課題となっています。

広告収益の変化
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ショート動画の台頭がYouTubeの広告収入に影響を与えているという事実が明らかになっています。特に、YouTubeの親会社である米グーグルの持ち株会社、アルファベットが発表した2022年第4四半期の決算によれば、YouTubeの広告収入は前年同期に比べて約8%減少しています。この減少の一因として、中国系のショート動画アプリ「TikTok」との競合が進んでいることが指摘されています。

この状況は、広告主がショート動画にシフトしている可能性を示唆しており、それが長い動画での広告収入の減少につながっていると考えられます。一部のユーチューバーは依然として収益を増加させていますが、多くのユーチューバーは収益が減少しているとの報告があり、この「二極化」の傾向が今後さらに進む可能性があります。

ショート動画の人気が高まる中で、YouTubeも対抗策としてショート動画の収益化をスタートしています。しかし、ショート動画の影響は既に広告収入に現れており、YouTubeとユーチューバー双方にとって新しい戦略と対応が求められています。

どこで収益を得るか?
Youtubeで収益を得るための段取りをここで整理する。
YouTubeで広告収益を得るためには、Google AdSenseに登録し、YouTubeと連携する必要があります。以下はその手続きの時系列です。

1. YouTubeチャンネルの作成: まずはYouTubeにログインし、自分のチャンネルを作成します。

2. コンテンツのアップロード: チャンネルができたら、視聴者に見てもらいたい動画をアップロードします。

3. 視聴回数と登録者数の増加: YouTubeのパートナープログラムに参加するためには、過去12ヶ月で4,000時間以上の視聴時間と1,000人以上のチャンネル登録者が必要です。

4. YouTubeパートナープログラムへの申し込み: 上記の条件を満たしたら、YouTubeパートナープログラム(YPP)に申し込みます。

5. Google AdSenseアカウントの作成: YPPに参加するためには、Google AdSenseに登録する必要があります。すでにAdSenseアカウントがある場合は、それを使用しても構いません。

6. AdSenseとYouTubeの連携: AdSenseアカウントが承認されたら、YouTubeチャンネルと連携します。

7. YPPの審査: YouTubeは、あなたのチャンネルがYPPのポリシーとガイドラインに適合しているかを審査します。

8. 審査の承認と広告の表示: 審査が承認されたら、動画に広告を表示させる設定を行い、広告収益を得られるようになります。

9. 広告収益の管理: AdSenseアカウントで広告収益を確認し、収益の出金設定などを行います。

10. 継続的なコンテンツ作成と最適化: 収益を最大化するためには、継続的に質の高いコンテンツを作成し、広告設定やターゲティングを最適化していく必要があります。

このように、YouTubeで広告収益を得るためにはいくつかのステップを踏む必要があり、それぞれのステップで一定の条件を満たす必要があります。

ここでまず、再生数の壁とフォロワー数の壁があります。
フォロワー数は説明は不要ですが、再生数(時間)には選択肢が生まれました。
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再生回数に関しては、ショート動画に限り、1000万回の再生回数が必要になります。そこから、通常の動画再生「時間」で4000時間というハードルが設けられています。

これは、フォロワー数と合わせて達成しなくてはならず、どちらも公開動画であることが条件です。(限定公開は含まれない)

この時点で、モバイルでのライブ配信、長時間動画のアプロードなど、収益化できずとも特典が生まれます。

収益モデルに関しては、広告収入の他にスーパーチャットにおける投げ銭、メンバーシップというファンクラブにおける収益など様々です。
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これらの収益を得るために、先に説明した7番「YPPの審査」というハードルが待ち受けています。
GoogleAdsenseの審査は、時間がかかれど、通る可能性は高いですが、YPPの審査というものは、チャンネルが自身のコンテンツか?継続的にクオリティを維持できるかの審査となり、かなりハードルが高いです。

そして当然ですが、切り抜きチャンネルでは収益化は無理です。
収益化ポリシーの「再利用されたコンテンツ」となり、否認されてしまいます。これはどんな偽装(背景画像やロゴを追加したり)してもダメです。
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目指すべき指標
以上の事から、収益化に至るまでの流れとして「独自のコンテンツであり、継続的にクオリティを維持できるチャンネル」を目指していかないと、審査を通すために右往左往してしまい、最終的な目的からずれた形での結果となってしまいます。

これは初手からある程度のクオリティを維持するための動画作成方法を考えていかなくてはならないのと、継続的に無理なく作業できるやり方が必要となります。
例えば、1日1時間だけは動画編集の時間に使う、10分だけアップロードやコミュニティの管理に時間を使うなど、継続的にできるワークフローの計画も重要になってきます。
そもそも普通に生活している一般人が、動画コンテンツを作るという事自体が、ハードルの高いパワーのかかるものなので、無理なく長く続けられる方法が重要となります。

最後に
このコンサル業で一区切りついたところなので、文字に書き起こして見ました。収益化もそうですが、今どのようなスタンス、プラットフォームがコンシューマー(一般ユーザー)に届くのかの検証で深い勉強になりました。
まだ全容ではないですが、また書いていこうと思います。
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