交渉における技術「比較」

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僕は本業において取引先と交渉をすることが多い。
と言うか、毎日交渉ばかりしている。

僕は商品系の仕事に就いているので、よくあるのが僕からの「商品の値段を下げて欲しい」とか、逆に取引先からの「商品の値段をあげて欲しい」とかの案件。
正直だいたい思った通りにうまくいく。
モチロン、一発で希望値になるわけではなくて、何度も何度も交渉することで希望値に着地させるのだけれど、ほぼ希望値で終了する。

どんな手を使うのか。

それは本当に様々な技術を駆使するわけだけれど、例えば値下げを要請する場合を例にとってご説明したいと思う。


値下げを要請する時に最重要な事。

それは、相手に自分の希望値を伝える一番最初のタイミングで、「自分の希望値よりも更に低い値段を提示する」ことだ。
例えば1本150円のジュースがあるとする。
これを1本120円で買いたい。


そんな時、相手には1本100円で買いたいと伝える。
相手は困る。
1本150円で売ってるものを100円で買いたいと言われてもそれじゃあ自社が損をする。

でも、0回答は避けたいと皆さん思ってくれる。
で、どういう回答を持ってきてくれるかと言うと、、、

「100円は無理ですけど、120円ではどうでしょう?」

となる。
(あくまで例ですよw)

だいたいみんな、相手から提示された自分にとってネガティブな(不利な)条件というのは満額受け止めたくない。
でも、少しなら譲歩しても良いよな。という気持ちはあるもの。

そこの相手の「許容の幅」をずるく利用することで、相手から上手に自分の希望を引き出す。
この場合、最初に相手に
「120円で買いたい」と伝えていた場合、相手の回答金額は絶対に120円以上となる。
ちなみに。
150円のジュースを100円で買いたい場合。

30%もコストダウンするなんて普通はありえないことなんだけど、その「ありえない」を遂行しなければいけなくなった場合、この技術を応用して

「50円で買いたい」と言ってみる。


常識外の異世界金額の提示。
そして、このレベル感の交渉になってくるとサスガにもう少し技術を加えないといけない。

どんなことをするのか。

答え。
「相手の方から僕の希望値を引きださせる」 だ。
(言ってることのイミがわからないよねw)


つまりこう。

これだけハードルが高い交渉の場合、僕から「50円で買いたい」と言うと相手は

「は?」「何言ってんの?」「バカじゃないの?(常識わかってる??)」

となる。
なので、僕から値段を提示する時に


「めっちゃ言いにくい」
「ほんとに申し訳ない」
「イヤ、これは絶対に無理なんでお願いできるレベルではない」
「ちょっと言えない」
「でも、、この値段がどうしても必要で。。」
「100パー無理なのはわかっているのでもう言うのが辛い」


とかなんとか言って、自分から結論(今回の話のオチ)を引っ張ってひっぱって言わない。
で、相手に

「とりあえず言ってみてくださいよ」 の言葉を引き出す。
そこで、「実は50円で買いたくて」と言ってみる。


この際の相手の心理を分析すると、

僕が自分から常識外のありえない提案をした場合、「こいつバカじゃないの」
と呆れられる。(ネガティブ環境から交渉スタート)


でも、「僕はあまりにも常識外の相談なので言いたくない」と相手に寄り添って相手を理解した発言をした際、相手側から 「言ってみてよ」 となって僕が希望値を提示した場合、

『「僕が言った」のではなく「相手が言わせた」』の構図となる。
(相手は「自分が言わせた」と心理的に理解する。)


相手は「自分から引き出してしまった常識外の要請」なので、それを聞いて(50円で買いたいと言われて)いきなり受け入れはしないものの、「こいつバカじゃないの」とはならない。
交渉がネガティブから始まらない。


相手は「50円かー。。」「それはさすがにー。。。」となる。
めっちゃ困る。と言うか、 ”困ってくれる”。
つまり「常識外の馬鹿みたいな無理なことなのに、なんとなく前向きに検討を始めちゃう」わけ。
(ハイ、トラップひっかっかったーww)


そこで僕は同調。

ですよねー。
無理ですよねー。わかりますー。絶対御社にご迷惑かけちゃいまうよねー。
ほんと、こんなこと言うこと自体がご迷惑ですよねー。
本当にごめんなさいー。
でも、コレどうしてもなんとかしたいんですよねー。
ここでは絶対決済できないですよねー。
一度社に持ち帰って上司の方にご相談いただけませんでしょうかー。
ほんとにすいませんー。


なんて。


僕的には2重にトラップを仕掛けてて、本当の目標値は100円。
(コレもたいがい常識外。)
だから50円っで買いたいて言うのは見せ球。

この後この取引先が持ってくるのは「50円は無理ですけど、80円で。。」とか
「90円で。。」的な答えであることが多い。

50円に対して80円や90円は相手からしたら「黒猫の希望に達していない「申し訳ない値段」」となっている。


こうなったらもぉ完全に黒猫無双である。
そしてコレは作り話ではなく本当によくある話である。
彼氏に5万円のバッグを自分へプレゼントさせたい場合、いきなり5万のバッグの話をせず、まずは見せ球として10万円のバッグをおねだりしてみると良い。

そのあとに提示する5万のバッグを彼氏は「5万しかしない」「半額だから助かる」とバカ錯覚するのでww

(=ↀωↀ=)
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