儲かる投資家、損する投資家 No1

記事
マネー・副業
第3章から、本格的に有料ブログとして、株取引の話を書いていきます。

私が証券マンだった1990年ごろから2000年ごろに指導を受けた自称「賢い投資家」の話とその指導を今の時代に合った形に変えた私の投資法を書いていきます。

賢い投資家の話は、ちょっと手を加えていますが、できるだけ事実通りに書いています。
また、時代の変化によりそのころと変化したものは、【 】で書いています。
例えば、取引時間は、9:00-11:00と13:00-15:00でした。
【現在は、9:00-11:30、12:30-15:00です。昔は株券があり、売買するために、お昼休みに株券をもらいに訪問していためお昼休みは2時間ありました。】

概ね、今までのブログで書いた
株の中身を見て取引する。
株価をコントロールする。
の2点です。

なぜ、この2点が大事か?
そして、現在のネット時代に合った取引の方法を具体例を示しながら、物語としてお伝えします。



第1章 賢い投資家との出会い。
    証券マン時代に出会った迷惑なお客様
    私の営業スタイルを全否定
    そこで、教えてもらった株の中身の話。
第2章 かしこいギャンブラーから損する投資家になる
    株式の格言は、個人投資家にとって非常識な常識だった。
    株の中身を知っても、勝てないのはコントロールがないから

第3章 賢い投資家になるには、コントロールを学ぶ必要がある。
    サイコロゲームで勝利の法則を学び、年20%の運用方法を学ぶ

第4章 個人投資家にアレンジした3-1の法則
    約400人の損する投資家のポートフォリオと
    賢い投資家のポートフォリオを見ると、正反対のことばかり

第5章 3-1の法則の弱点克服は、P&Fチャートと年間のうねり
    需要と供給のチャートを使って弱点克服
    年間のうねりは、事前準備をきちんと行う。

第6章 データの活用方法とデータ販売のご案内
    すでに出しているサービスのセールスです。
    良いものなので、売り込ませていただきます。

第1章 賢い投資家との出会い。


私が始めて投資家とであったのは、バブルがはじけて少したったころです。
先輩の代わりに受け渡しに行って出会ったのです。
初老の投資家は、お酒が好きで、今からお話しすることもほとんどスナックで言ったり聞かれたりしたことです。
私も酔っ払っていたので、多少あいまいなところはあるものの、できるだけそのままの言葉で書いていきます。

まずは、最初の出会いです。
私:
こんにちは、○○(先輩の名前)の代わりに寄せていただきました。
受け渡しのほう、よろしくお願いします。
投資家 :
なんや、代わりか。まあ、どうでもええわ。上がり。
私 :
はい、ありがとうございます。(どうでもええんかいな)

・・・・・いろいろと話した後で・・・・・

投資家: 
ところで儲かってるか?
私 :
はぁ、ぼちぼちです。(それなりって言ったほうがよかった?)
投資家:
ぼちぼちか。自分で儲けられへんようやったら、客にも損さしとるんちやうか?
私: 
はぁ。・・・・。
(失礼なおっさんや。まあ、そんなに儲けさせておらんけど・・・)
投資家: 
そんなんやからあかんのや、君酒飲めるか?勉強せなあかんで。
いろいろとおしえてやるさかい。今晩つきあえ!
私 :
えぇ。
(まあ、酒は好きやからかまへんけど、友達おらんのかな?)
というわけで、ただ酒につられていった私は、いろいろと(強制的に)教え込まれることとなります。

損するために努力する

投資家と飲みに行ったときは、最初は市場やニュースなどでお愛想程度に盛り上がる。
その時の顔は、まじめで普段からあまり感情をあらわにすることもない。
ただ、酒がまわりだすとニヤニヤしだす。
これがサインだ。
ちょっと絡み酒のところがあって、強制的に世話を焼きたがる。
今日もサインが出た。

投資家:
ところで株で勝つ要素はなんやと思う。
私: 
要素ってどう言う意味ですか?
投資家: 
まぁ条件やな。ここまで条件がそろったら勝てるというところや
私: 
それじゃぁ。
1.資金が多いこと。
  (資金が少ないと買えない株があるし、手数料が割高)
2.情報が早く入ってくること。
  (インサイダーとは言わないけれど、情報は早いにこしたことがない)
3.株価ボードをずっと見ていられること。
  (お客さんから電話があったときは、ゆっくり見ていられないし、
   今注文入れたいと思っても入れられない)
4.データがあること
  (チャートや企業分析のデータがあれば、銘柄を選ぶときに楽)
   ぐらいですかね。
投資家 :
やっぱりな。そうやと思った。君は「損するために努力してんな
私 :
え、損するために努力してるって、そら損するに決まってます。
なんで、そんなん言うんですか?
投資家:
 儲かる要素が1つも入ってないのに儲かるはずがないやないか。
それぞれ君の言ったことは、間違いではない。
しかし、それらは2次的なもので、最初に必要なものではない。
もとの考え方が一つも入ってないからや。

儲かる要素

私の株で勝つ条件は、必要な物(ぶつ)であって、考えがないといわれてしまいました。
戦争で言えば武器はあるけど、どこでどう使うかを決めていないようなことでした。
そこで、再度尋ねます。

私:
 儲かる要素ってなんですか?
投資家:
 株と考えるからそうなる。
これは「取引」や、「商売」と考えたらどうなる?
私: 
取引や商売となると、売って利益を出さないといけないから、安く商品を仕入れて、それに利益をのせて売ります。
でもあんまり利益をのせすぎると「高っ!」って買ってくれなくなるから、それなりにします。
投資家 :
それは売り手の考えや、買い手はどう思う?
私 :
そうですね。
まず商品と値段を見て、それがそれなりのもので、それなりの値段かを確認します。
それから値切りますね。
投資家 :
そうやろ。まず、商品を見て、大体の値打ちを自分の中に基準としてもつやろ。
それから値段を見てその基準と比べるやろ。
まぁ君のように、その値段を自分の基準に近づけようと値切る人はあんまりいないと思うけど、時価で買う人、つまり相手の言い値で買う人はいないわな。
ところが、そんな人がうようよいるのが、株式市場なんや。
誰もがその会社の値打ちを見ずに、相手の言い値で買っているんや。
それで儲かるはずがない。
儲かる要素は、中身を見るということや
それともう1つあるけど、それはまた別のときに話すとして、中身とはなんかよう考えておくように。
私 :
え。宿題ですか?今教えてくれへんのですか?
そんな殺生な・・・・

会社の中身って・・・

会社の中身と急に言われても・・・・
今日は投資家と酒を飲む日になっているのに、全然見当もつかない。
というよりは、忙しかったので調べてもいない。
上司と麻雀をせねばならない、ゴルフの練習もせねばならない。
友人と飲みにも行かなければならない。
たいへんなのです。

例のニヤニヤが始まったので、ちょっとビビってました。

投資家: 
株の中身って分ったか?
私: 
え~・・・っと。「人」
投資家: 
信玄とちゃうで。
私: 
「技術」
投資家:
 ・・・ソニーか。・・・・ぜんぜんアカンな。
人や技術で値段がわかるんか?
投資家がお金を出して交換するものは、いったいなんや。
そこで働いている人や技術と交換はでけへんでぇ。
私 :
あっ。そっか。値上がりの期待ですね。
投資家 :
それもちゃう。それこそギャンブラーや。
お金と交換するものは「権利」や株を買ったら株主になって、ちゃ~んと権利がもらえるんや。
権利はいろいろあるけど、まぁ、この3つやな。
 配当金
 議決権
 残余財産分配権

私 :
株主の権利くらい知ってましたよ。
これでも証券マン5年以上やってますからね。
でも、そんなんしれてます。
配当金は、せいぜい1~2%ほどです。
5円配当や10円配当で、1000株で5,000円や10,000円ほどです。
そら10万株ほどもっていたらすごいですけど、普通は放棄する人もいるくらいですやん。

議決権も大株主ならいろいろ発言できて、権利として威力を発揮できるけど、1000株くらいじゃほとんど無いにちかいです。
しいて言うなら株主総会にでてちょっとしたお土産をもらえたらエエほうですわ。

残余財産分配権なんか最悪です。
これって会社が解散したときに残った財産を株主でわけわけする権利ですよ。
会社が解散するときは「倒産」ですわ。
そんなん借金しか残ってませんよ。借金もうてもしゃ~ないですわ。
(注意:仮に多額の借金が残っていても株主に返済の義務はありません)
【この頃の配当金は名義書換をしないともらえませんでした。ところが名義の書き換えで1週間ほど株を売れない期間があります。
売れない期間に値上がりして、売れないリスクを警戒して名義の書き換えをしない人もいたのです。】

投資家: 
ほんまになにも知らんなぁ。
株は危険やないわ、知らんことが危険やわ
そんなことやったら「株式会社」の歴史も知らんのやろな。
私 :
歴史ってなんですか?
投資家 :
世界で最初の株式会社のことや。
その作られたいわれを知れば3つの権利が大事と分る。
私 :
それって昔習いましたわ。
確か「東なんたら会社」みたいなもんですわ。
投資家 :
なんたらってなんや。もういっぺん調べなおしてきぃ。

投資家の分類

またまた宿題がでました。東なんたら会社。
正確には東インド会社。中世のヨーロッパで商人が貿易をするために起こした会社です。
以下の文章はウィキペディアより引用――――――――――――――
東インド会社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
東インド会社(ひがしインドがいしゃ)は、アジア地域との貿易の独占権を与えられた特許会社。重商主義帝国下、特に貿易差額主義に基づく経済活動に極めて大きな役割を果たした。なお、ここで言う「インド」とはヨーロッパ、地中海沿岸地方以外の地域をさす。同様の特許会社に新世界との交易を行った西インド会社がある。各国ごとに設立され、以下のようなものがある。オランダ東インド会社は世界初の株式会社としても有名である。
―――――――――――――――――――――――――ここまで

ここにある商人KANKIがいたとしましょう。
KANKIは貿易で儲けようと資金を10,000円用意します。
貿易をするために、船と売るための荷物を買わないといけません。
そこで、船と荷物を5,000円ずつ買います。
その船が海を渡り、異国で商品を3倍で売り、現地で商品を仕入れて本国で5倍で売ります。
すると・・・・5,000円の荷物が異国で3倍の15,000円に、戻ってきて5倍の75,000円になるわけです。
最初の資金10,000円を引いても65,000円の大儲けですがな。
笑いが止まりません。
しかし、世の中そんなに甘くないのです。
私の船が、台風にあって沈んでしまいます。
すると・・・・0円。なんもなしです。
一挙に破産です。えらい目にあいます。
そこで、なかなか勝負ができないときに、同じようなことを考えていた仲間が集まり相談したのです。
船を各自1隻ずつ用意して、帰ってきた船の商品を売ったお金は全員でわけわけしよう。
そこで、10人が集まり、同じような船を作って、船出をします。
結果3隻の船が帰ってきました。
その船からは75,000円の荷物が3隻分、つまり225,000円、十人で分けると、一人22,500円、10,000円引いても12,500円の儲けです。
ぼろ儲けとはいわないけれど、こちらのほうが安心です。

10隻中、2隻以上帰ってきたら利益があります。
この場合、その2隻はKANKIの船でなくてもいいのです
つまり、KANKIは10,000円で船と荷物を買ったわけではないのです。
荷物をわけわけする権利を買ったのです
株主の3つ権利とはこんなものです。
しかし、3つの権利はたいしたものではありませんでしたね。

ここからが投資家の話。
投資家 :
どや。調べてきたか?
私: 
はい、&%)‘)’(=×○◆=なことでした。
投資家 :
まあ、そんなもんでええわ。
私 :
でも荷物なら珍しいものが入っているから高く売れて、その儲けを分けるわけですから利益が出るのがわかります。
しかし、株主の権利はたいしたことないやないですか。
投資家 :
え。まだわからんか?
荷物も最初買ったときは5,000円分でそれ以上でも以下でもない値打ちしかないわけやったやろ。
でも異国に運ぶことで3倍も5倍もなったんや。
3つの権利もたいしたことがないように見えて、実はきちんと会社の中身を出してくれる大事なもんなんや。
ものを1つの方向からみたらアカン。
いろんな方向から見ないと判断を誤るで。
他の個人投資家のようにや。
私:
他の個人投資家って、個人投資家は別の投資家もいるのですか?
投資家 :
おる。っというか、わしが勝手に決めたんやけどな。
ちなみに投資家の種類はわかっているか?
私: 
個人投資家以外ですね。
え~と。
まず外人投資家、機関投資家、証券会社、仕手、個人投資家ですか
投資家:
まあ、だいたいそや。で、個人投資家も5つにわけられるんや。
それは

① ギャンブラー
② かしこいギャンブラー
③ 損する投資家
④ 賢い投資家
⑤ 儲かる投資家
の5種類や。ちなみに証券会社の店頭には②と③の投資家しかおらん。

私: 
そうですか。私は・・・・
投資家 :
さっきゆうたやろ。
証券会社の店頭には②と③しかおらんって。
そこには社員も含まれとる。
私: 
・・・・・

投資家のレベル

個人投資家には5つのレベルがあると言っています。
(まぁ、勝手に言っているだけでなんですが・・・・。)
それぞれに分ける理由があると思い、たずねてみました。


私 :
5段階の個人投資家のレベルですが、どのように区別しているのですか?
投資家: 
それは投資家に必要な要素があるかどうかで分けているんや。
要素は2つある。
かしこいギャンブラーから損する投資家になるときに1つ目の要素で分けて、損する投資家から賢い投資家になるときに2つ目の要素で分けるんや。
私: 
ギャンブラーとかしこいギャンブラーの違いや、賢い投資家と儲かる投資家の違いはあるんですか?
投資家 :
あるにはあるが、特に要素としてはない。
まぁ、1つずつ違いを言うから基準を見とき。
まず、ギャンブラー。普段は証券会社にいないんや。
というか、普段はどこにもいない。
ところがある時期に突然たくさん出てくる投資家のことや。

株が上がって夕方のニュースなどで「日経平均が上がってきた、高値を超えてきた。」というようなことが頻繁に言われるような時期になると出てくるんや。
ギャンブラーは、株の知識がないのに 株を持っているだけで儲かるもんと勘違いをしてるんや。
だから、なんでもエエのや。
とにかく株が欲しいから人から聞いたり週刊誌を見て、○○さんの推奨銘柄なんかを買いに来るんや。
私 :
います。います。そんな人。バブルの時はたくさん来てましたわ。
特に日経平均が3万超えてからたくさん来ました。
「成り行き」と「指値」の違いもしらん人がいて困りました。
先輩も言っていましたわ「こんな人がぎょうさん来だしたら暴落がまっとる」って。
ホンマになりました。

で、かしこいギャンブラーって言うのはどんな人です?

投資家: 
かしこいギャンブラーは、ギャンブラーと根っこは変わらんのや。
株を「買ったら儲かる」と思ってるんや。
でも株取引のルールがわからんかったら色々困ることがあるやろ。
さっきの「成り行き」と「指値」の違いみたいな。
そこで、勉強するんや。
「PER」「PBR」「ROE」や「権利落ち日」、みたいなルールを勉強して「かしこく」なるんや。
でも、投資家の要素は誰も教えてくれないからいつまでたってもギャンブラーなんや。
私: お
客さんの中には社員より詳しく知っている人がいます。
そんな人も「かしこいギャンブラー」ですか?
投資家 :
いや。たまに損する投資家も混ざっとる。
正確に言うと「損する投資家もどき」が混ざっとるんや。
私 :
「もどき」ですか?
投資家 :
「もどき」や。
投資家の必要な要素の1つを持っているんやが、それは一面しか見ていないので正確な要素ではないんや。
私: 
前にも「ものを1つの方向からみたらアカン。いろんな方向から見ないと判断を誤るで。」って言ってはりましたね。
それってどう言う意味ですか?

投資家は、紙に丸を書いて私に見せて言います。

投資家: 
これは何に見える?丸か三角か別のもんか?
私: 
えっ!これって・・・・(丸にしか見えん)・・・・まるですか?
投資家:
 丸に見えるか。ワシには四角に見えるけどな。
私 :
・・・・・・・・
 (このおっさん、ぼけとんのか?どないしたら四角にみえるん)
投資家:
 これが株の正体や。
私 :
(混乱)

株の正体

紙に○を書いて何と読むか?
そんな阿保みたいな質問をされて、「まる」と答えると、ニヤニヤしながらこんな答え。
ワシには「四角に見えるンやけど」返事に困った私が黙っていると「これが株の正体や」って・・・どういうこと?
つまり、株を語るには情報が偏ってでてきていることに気をつけるということです。

○はどう見ても丸です。これは間違いありません。
しかし、四角に見えると言った時点で考えないといけないということです。
丸に見えて四角にも見える。それは「円柱」だってこと。
ところが、目の前に正しいものがあってそれを信じたとき、
別のことを言われても反応できないのです。

個人投資家が、いろんな知識を得ます。
本や人から聞いたりと、たくさんの情報を得ます。
得てしてそれらは「正しいのです」
しかし、別の方向から見ないといけないのです。
両方の視点から理解するものが「株の正体」です。

でもね。それを聞いてもなかなか納得できないのです。
それほど目の前のものが正しく見えるからです。
私も数年間証券マンとして「株の常識」を見てきました。
でもそれらを否定されて「あ、そうですね」とはいえません。
まるで自分の証券マンとしての人生を全否定されたような気持ちになります。
しかしながら、黙って聞いていないといけないのです。
私は証券マンで、彼は顧客、しかも先輩の顧客ときたら、黙って「ハイ」と言わないといけないのでした。

投資家 :
かしこいギャンブラーは損する投資家からいろいろと教えてもらって損する投資家になる。
しかし、そのアドバイスが問題なんや。
ものごとを1方面からしか見ないので、アドバイスもアドバイスになっていないのや。
例えば、かしこいギャンブラーは株を持つことに執着している。
だから、ほとんどの資金で株を買うのや。
しかも1~3銘柄くらいを買う。
なぜなら、株の選び方を知らないから、人から言われた数銘柄に偏る。
人は、邪魔くさいからあまりたくさん言わない。
適当なのを2~3銘柄を言う。
すると、資金が余りないなら1銘柄だが、余裕があるときはそれぞれに大きく買って、1~3銘柄くらいになる。
その株が上がれば問題ない。
しかし、上がってもまだまだ上がると思い。
下がりだしたら、すぐに戻ると思い。
もっと値下がりするといらいらして、次に銘柄を紹介してもらうと全部を売って乗り換える。

まぁ証券マンにとっては「最高の顧客」やわなぁ。

私 :
・・・・・まぁ。そんなもんです。・・・・・(怒)
投資家: 
ところがその「かしこいギャンブラー」の様子を見てアドバイスをする人がいるんや。
それが「損する投資家」や。
彼らは投資家やから、投資家の要素を持っている。
しかし残念なことに2つのうち1つだけで、なおかつその情報は1方面だけの情報や。
これでは勝てるわけがない。
だから「損する投資家」と呼ばれるんや。

彼らは「中身を見る」という要素を知っている。
しかし、それがおかしいと気づいていないのや。
中身を東インド会社の例で言えば、船やと思っとる。
積んである荷物と思ってないのや。
安全性を重視して、船は大きい方が沈みにくいし、海賊にも襲われにくいと本気で考えているんや。
だから、大きな船と言う意味合いで、優良銘柄をさがすんや。
その結果、株が儲かるかどうかを銘柄で決め、買うかどうかを株価で決めようとする。
1方向からしか見ていない証拠や。
と言っても分かりにくいやろ。まぁ、そのうち話してやるわ。
今日は損する投資家のアドバイスを聞いて1方面しか見ないことはどんなことかを、よう考えり。

損する投資家のアドバイス

証券会社には、かしこいギャンブラーと損する投資家の2人しかいない。
そう断言した投資家は、それぞれの関係を教えてくれました。
それと同時に、株の正体。つまり2面性があり正しく思えることでも、もう1つの方面から見ないと判断を誤ると教えてくれました。
それは、損する投資家のアドバイスに現れています。
株のルールを覚えたかしこいギャンブラーはギャンブラーの性格のまま株を買います。
数銘柄に全部の資金をつぎ込み、上がっても売れぬまま、値下がりでいらいらし次の銘柄を買う為に全ての持ち株を売り乗り換える。
そんな行動を見るに見かねてアドバイスをするのです。

投資家 :
まず損する投資家がするアドバイスは、分散投資をしなさいとゆうのや。
数銘柄に全資金をつぎ込むのを分散させる為や。
私: 
あっ、それ知ってます。
「卵は1つのかごに盛ってはいけません」と言う格言ですわ。
投資家 :
そや。だいたいこれで資金にもよるが5~8銘柄くらいになりよる。
すると、購入した全銘柄が下がるようなことはほとんど無いから、次に買いたい銘柄が出てきたら「買値から上がっている銘柄」だけを売って、乗り換えるんや。
そうすると、利益が出たので損はない。
私 :
でも値の下がった銘柄はどうするんですか?
投資家 :
それは2つ目のアドバイス「株は売らなきゃ損じゃない」をゆうのや。
まぁ、早い話そのうち上がるから持っとき。ちゅうことや。
これで損切りをしないので、一見良いアドバイスに見える。
いや。実際かしこいギャンブラーほど大きな損をしなくなる。
損する投資家になるわけや。
喜んだかしこいギャンブラー(なりたての損する投資家)は、辺りを見渡すとつい最近の自分のような取引をしているかしこいギャンブラーが目に付く。
そうなると、また例のアドバイスをすることとなるんや。
このアドバイスは、格言として正しいと言われ、またそれなりの効果もあるから、大きな損失を防ぐことができる。
誰もがこれを正しいと思う。だからもう1面を考えない。
全国の証券会社の中で、ぐるぐると同じ事が繰り返され、そのうちこれらが王道になる。
しかし、損する投資家と言われるように、年間を通じてほとんど儲けがない状態をどう考えていいのか分からない。
このような状態になるんや。
私 :
では、どのようにしたらいいのです?
投資家 :
それは、もう1つの面「卵は1つのかごに盛るもんや」と「買値を覚えているうちは死んでいる」をアドバイスしてやることや。
私 :
なんですか?それ?
ぜんぜん反対のことです。
そんなんしたら、もとのかしこいギャンブラーに逆戻りやないですか。
投資家 :
片方だけではだめやが、両方を見たらちゃんと分かる。
だいたい、一緒とちゃうで。
ギャンブラーは卵に投資をしてかごに盛るけど、賢い投資家は卵になんか投資はしないからな。
私 :
なんですか、それ?

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