初心者に向いたテストとは?

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初心者に向いたテストとは?

プログラムのテストをする事は、初心者がプログラムのやり方を学ぶ上で有効な方法です。しかし、プログラムのテストも色々なテストがあって初心者に向いたテストと余り向いていないテストがあります。この記事では、初心者に向いたテストについて紹介します。


色々あるプログラムのテスト

一言にプログラムのテストと言っても、色々なタイプのテストがあります。 プログラムの実装を検証するという観点で、広い意味でのテスト(検証方法)を考えると幾つかの分野に分けて考える事ができます。

分類のやり方は色々ありますが、一つの分類のやり方として、以下の三つの分野を紹介します。

* コードレビュー
* 基本機能のテスト
* プログラムの実装の詳細のテスト
結論から言ってしまうと、初心者向けのテストは、「基本機能のテスト」です。

基本機能、つまり、プログラムの「目的」をチェックするテストです。

もう一つは、コードレビューです。コードレビューは完成したプログラムのソースコードを見て、コードの書き方や、プログラムの処理のやり方(論理)に大きな問題がないかをチェックする作業です。実際には、初心者がソースコードを一人で見てもある程度は勉強になりますが、経験者と一緒に見ないと難しい部分も多くなります。理由は、色々ありますが、初心者の場合、ソースコードを見る際にポイントとなる事がよくわからない場合が多いというのが大きな理由の一つです。しかし、実際にどのようにプログラム書くのかという意味で、参考になる部分もあります。

データの流れを理解する
プログラムの実装方法を学ぶという目的でプログラムのテストをする場合を考えてみます。 これとは別に、プログラムのテストの方法を学ぶ場合は少し観点が違ってきます。テストを目的とした場合は、プログラムのバグを見つけるという事が大きな目的になるので、少し違ったアプローチになります。

プログラムの実装方法を学ぶ場合には、基本はプログラムの動作確認です。

基本動作を確認するには、まずは、プログラムの基本動作を理解する必要があります。 そこで、最初にやる事対象とするプログラムがどんな動作をするかを理解するところから始めます。これは、プログラムを書く場合も同じです。どんな機能や動作がプログラムに求められているかをきちんと理解できていないと、プログラムを実装する事ができません。テストをする場合も同じで、これができていないとテストもできない事になります。

プログラムの動作の基本は、「データを処理すること」です。もう少し具体的に言えば、プログラムにデータを渡して(入力して)、そのデータを処理した結果を取り出す(出力する)事になります。大きなプログラムも基本的には小さなプログラム(関数)の集合になっています。このデータの「入力」と「出力」の関係を理解することが、プログラムの動作を理解する事になります。一つ一つの小さなプログラム(関数)は入力と出力の関係を理解する必要があります。そして、大きなプログラムの場合は、小さなプログラム(関数)の入力と出力がどのように関連づけられているかを理解する必要があります。つまり、データの流れを理解する必要があります。

データの流れが理解できたら、どのようなデータを使ってテストをするかを考えてテストの計画を立てます。

あとは、そのデータがどのように変化していくかをプログラムの仕様から、入力に対して、どのような出力になるかをあらかじめ理解して実際のデータがこれと一致しているかを確認するのが基本動作のテストになります。

あとは、必要に応じてプログラムの中身でデータの変化の過程を見ていくのがテストのステップです。

通常は、入力に対する出力が予想と一致している場合は、きちんと動作しているとみなす事ができます。しかし、学習のためのテストの場合には、正常に動作している場合でも、プログラムの中を見てデータの変化する過程をみると、動作とその実装のやり方の詳細を見ることができます。 問題がある場合には、つまり、出力が予想に反する場合には、プログラムの中身を見ながら何故、期待通りのデータにならないかを調べて原因を突き止める必要があります。いわゆるデバッグですが、これをすることでプログラムの詳細を見る必要があるので、理解を深める事が可能です。正常な場合にもこの作業をする事でプログラムに対する理解を深める事ができるという事です。

テストのためのプログラムを書く
実際のテストは、手作業で可能ですが、プログラムのテストの場合には、プログラムの修正をする度に同じテストを実行して動作を確認する必要があります。 実際の開発では、このテストをできるだけ自動化して、テストの効率化を図ると開発を効率的に進める事ができます。

仕事でプログラムを作成する場合には、プログラム自体は実際にユーザー(利用者)が使うために、初心者に任せずにある程度経験がある人に割り当てる場合が多くなります。しかし、テストの場合、テストのためのプログラムはユーザーにリリースする必要がない場合が殆どのため、一部のテストのためのプログラムを初心者に割り当てて経験を積んでもらうというような仕事の割り当てをする場合が結構あります。

実際のプログラムは、小さなプログラム(関数)の集合体の場合が多く、テストのプログラムでもこれらの小さなプログラム(関数)を呼び出して動作確認する事になります。つまり、実際に使われる小さなプログラム(関数)を呼び出して利用する事になって、将来的に大きなプログラムを実装する際の良い経験になります。

このようなテストのプログラムを実際に書くことで、製品になるようなプログラムではなく、影響の小さな部分での実装で経験を積むというのは、効果的な開発の練習の過程としてはとても、有意義な経験になるというわけです。

バグはどこに?
ところで、テストの本来の目的はプログラムのバグを見つけることになります。 しかし、通常はプログラムの開発者は、基本的な動作を確認しながら開発するのが普通なので、プログラムがある程度完成に近い段階の場合には、基本機能は問題なく動作するのが普通です。つまり、実際の開発者と別の初心者が基本機能をテストする場合には、「念の為」の確認というのが殆どです。そういう意味で、実際には開発に必要な訓練の一環としてテストを割り当てるケースが多いと言えます。実際に、将来的に自分でプログラムを実装する場合には、こうした基本機能のテストは、プログラムを実装した人が行うのが普通です。そうした、準備を兼ねてテストプログラムを書くことは開発者としても必要な事になるので、基本機能のテストはそういう意味でも重要です。

現実のプログラムのバグの多くは、実際に実装した設計者が見落としているケースに発生する場合が多く、基本的な動作で発生するケースは基本的には少ないのが普通です。 きちんと動作しないのは、設計者がそうした条件のケースを想定していないというのが多くの原因になります。したがって、多くのバグは、基本的な動作よりは、少し予想外の使い方をした場合に起きるケースが多くなります。

つまり、プログラムのバグを見つけるには、基本動作の確認も当然必要ですが、実際には、基本動作とは少し違った使い方を中心にテストする事が必要です。 特に、エラーや例外的な処理で問題が見つかる場合が多くなります。

こうした、問題がありそうなケースのテストは初心者には難しい場合が多いですが、少し慣れてくるとこうした問題が起きやすいケースもテストをしているとだんだんわかってきます。実はこうした経験が実際にプログラムの実装する際には実は重要になります。そうした問題が起きやすい処理をあらかじめ想定してプログラムを書くことでバグの少ない実装が可能になるからです。

プログラムのテストには、簡単な基本機能の動作の確認から、想定外のケースのテストまで色々ありますが、テストの経験を積むことで、プログラムの開発者としてのスキルも上がっていきます!

まとめ
プログラミングを仕事として考えている方の多くは、プログラムの開発を仕事にしたい方が多いと思います。 実際には、プログラムの開発の仕事の場合には、経験者が有利な場合が多いと思いますが、プログラムの開発に必要なスキルとして、プログラムのテストの経験や知識はとても有効です。プログラムのテストを経験することで、実際の実装方法や、想定外の動作などを理解する事ができるので、実際の実装をする際の大きな知識となります。

開発の仕事を希望していてもなかなか開発の仕事で採用されない場合には、プログラムのテストまで視野を広げると意外にチャンスがあるののです。開発の経験が少なくても、プログラムのテストの経験があれば、将来的な採用ではテストの経験をアピールすることで開発の仕事のチャンスにつなげることも可能です。

実際のプログラムの開発では、プログラムのテストは非常に重要な作業で、多くの場合、開発者よりも採用枠が多い場合も多く、未経験者でもチャンスがある場合も多くなっています。開発者を目指す場合でも、プログラムのテストは一つの大きな選択肢です。
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