インタビュー「プロ意識の原点」

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ビジネス・マーケティング
先日、インタビューを受けました♬
熱く語りすぎてしまいましたが、プロ意識や美容サービス業専門のコンサルタントになった理由もお話させて頂きましたので、ぜひご覧ください。

【オアシスリゾートスパ様インタビュー記事】
大企業から個人サロンまで顧客を抱える美容業界専門コンサルタント橘えりこさんは、芸能活動をしていた高校生の頃に美容の世界に出会いこの業界に足を踏み入れたという異色の経歴の持ち主。
今回のインタビューでは、オアスパ会員様へのコンサルティングも担当する橘さんが考える「なぜ、サロンコンサルティングが必要なのか?」そしてこのコロナ禍の美容サロン業のあり方についてお話を伺ってきました。
国内外の一流ホテルスパで経験を積んだのち、某5つ星ホテルのスパオープニング責任者や国内の某上場美容メーカー内インストラクターなどの経験を経て現在はコンサルタントとして活躍する橘えりこさん。
一流ホテルスパでのVIP対応や、数多くのサロンにアドバイザーとして関わる中で深く学んできた、橘さんのコンサルの原点でもある「ホスピタリティ」。
インタビューを通じて、そんな橘さんだからこそのサロンサービスへの想いと、このコロナ禍という難しい時代の生き抜き方について伺うことが出来ました。
コンサルティングサービスの原点は、店長時代に「誰かに相談したい!」と強く思った自分の経験から
橘さんは東京都内の5つ星ホテルに勤めていた28歳の時に、地方に新設のホテルスパをオープンするための立ち上げ店長として抜擢され、急遽たった一人で宮城県に移り住むことに。
サロンのオペレーション周り、営業面のサービス構築まですべての仕切りを任され、当初セラピストは自分ひとり。橘さんの店長業務は、地元でのエステティシャン採用・教育からスタートしました。
「初めての経験が多く、誰かに聞かないとわからないことだらけでした。本社の営業本部の部長やマネージャー、東京のエステの先生に相談したりもしましたが、当然それぞれの立場からの意見になるので、数字第一の考え方と、技術第一の考え方の板挟みになり毎日悩んでいました。すべてを網羅した誰かに相談したい、誰か助けて!という気持ちでいっぱいでしたね。その『誰か』に私がなりたくて、今に至っている。私と同じように助けを求めている人の相談相手になりたいと思ったんです。それが私がコンサルティングをしている一番の原点です。」
たしかに、店長経験のある技術者だれもが経験する、「売上面と技術面の板挟み」。
もちろん、売り上げも技術も大切なサロンの要素です。
誰かに相談したいけど、誰も答えや道筋を教えてはくれない…両方のことがわかる相談相手が欲しい!そんな橘さんの気持ちに共感できる方は多いと思います。
東日本大震災で訪れた転機
やっとのことで乗り越えた新設ホテルスパ立ち上げから7か月後の2011年3月11日、東日本大震災が起こります。
お客様のいるサロン現場で起こった、突然の大地震。
スタッフと共にサロンに勤務中だった橘さんは、その瞬間、これまでどんな時もお客様優先であるとしっかり伝え教育してきたはずのスタッフたちが、動揺し、お客様の存在を無視する姿を目の当たりにしました。
「もちろん、非常事態に素に戻って逃げるというのは人間としての本能の行動ですから、慌てるのは当たり前ですしどんな時も100%のサービスをというほうが非人間的かもしれません。だけど私はショックでした。これまで一生懸命に伝えてきたと思っていたのに、本当に大切なことは何も伝わっていなかったのかと。
だけど…、振り返って気付きました。実は私は店長として採用に臨んだ時から、スタッフの素質で一番大切なのは絶対に売上・数字が取れる人材かどうかだと思っていたんです。『人間的にどうか』みたいなことより、『数字が取れそうか?』を重視して人を選んでいた。私こそが、『本当に大切なこと=心』の大切さを無視していたことを思い知ったんです。
そこから私のスタッフ教育の考え方は大きく変わりました。一流のホスピタリティを生む真のプロ意識とは、心を育てることであると気が付いたんです。」
ホスピタリティをいやというほど学び経験してきたはずの橘さんは、この時はじめて、それまで自分が考えてきた「一流のホスピタリティ」に欠けていたものを学んだのです。
橘さんは、この経験を経て「真のプロ意識とは、心の教育である」という信念を持つようになったといいます。
一流のホスピタリティは心からのプロ意識がなければ絶対に成り立たない、そのことは、橘さんの現在のコンサルティングのお仕事での姿勢に通じるものがあります。
コンサルは「誰かに求められないと成り立たない仕事」。サロンサービスと同じなんです。
インタビューの中で最も印象に残った橘さんの言葉があります。
「コンサルとは裏方であり、主役はクライアント様。それはセラピストが裏方、主役はお客様であるというサロンでの関係性にも似ています。クライアント様がいてはじめてコンサルティングというサービスをさせていただけるように、お客様に求められてこそのサロンサービスなんです」。
この言葉には、コンサルティングサービス、そしてサロンサービスへの橘さんの想いが溢れています。
「私が『誰かに相談したい、助けてほしい』と思ったのと同じように、求めてくれたクライアント様に対して、常に最大のホスピタリティ精神を持って寄り添いたいと思っています。コンサルは、私がどうしたいのかではなく主役であるクライアント様が本当はどうしたいのか、が大切。施術者として最初にお客様が何を求めているのかを考えるホスピタリティと同じく、クライアント様がどんなサロンを作って行きたいのか引き出すことから始まります。そして、クライアント様と『やったね!』と成功を感じ喜びを分かち合えるその瞬間まで寄り添いたい。それが私にとってのプロ意識です」。
常にプロ意識を忘れない橘さんのリフレッシュ方法は、「本を読んで考えること」「プールで無の時間を作ること」なんだそうです。
実はお薦めの本も聞いてきました!
それはかの有名な宮本武蔵の武道哲学書である「五輪書」。
最初は、え?!と驚きましたが理由を聞いて納得です。
「サロンサービスは、初めてのお客様の『懐に入る』ということが何より大切です。はじめましての瞬間に、相手にとってのベストな距離感を間違えてしまうと、絶対にリピートして下さいません。お客様との距離感、真の懐に入る方法を極めるために、ぜひサービス業の皆様におすすめしたい一冊です」。
さすが橘さん、見所が違います。
コロナ禍を生き抜くには?サロン継続のために必要な考え方とは
このコロナ禍にあって、難しい時期を迎えているサロンも多いこの冬。例年であればイベントシーズンが近づき、夏に次ぐ繁忙期となるはずですが…今年はちょっと違う冬を迎えているサロンも多いですよね。
第三波といわれる今、コロナ禍でまさに決断を迫られる状況のオーナーさんやサロンに向けて、プロのコンサルタントとしての意見は是非お聞きしたいところです。
「今は本当にいろんな状況のサロンさんがあると思いますが、私が思うのは、サロンに通うお客様の立場から見ればとにかく『サロンがなくならない』ことが大切だということです。そのためには、勇気を持って『縮小』という選択肢も必要です。たとえばオアスパさんのように住所が使えるシェアサロンに拠点をうつすことで、一旦はテナントを手放し撤退しても、『移転』という形でお客様にお伝えすることができますよね。自分としては大切な城から撤退する辛さがあるかもしれませんが、ここでもなにより大事なのはお客様目線です。お客様にとってはこれまでと変わらずサービスを受けられる場所があるわけですから、サロンはなくなっていない。もしも、テナントを持っていることで心理的な負担や金銭的にギリギリの状態に立たされているオーナー様がいたら、無理はしないでということを伝えたいですね。心に余裕を持って、お客様に最大のサービスを提供できることのほうが重要です。お客様目線になって、サービスを継続できる状態を維持することが大事だと思います」。
心がギリギリの状態では結果的にお客様を癒す施術は難しいことを知っている橘さんだからこその言葉ですね。
シェアサロン移転という選択肢にはそんな意味もあると深く気づかされた瞬間でした。
実は橘さんのコンサルティングサービスは、「今よりも売り上げアップを目指す」という目標を掲げた結果重視型。
ホテルスパでのサービスだけではなく、上場美容メーカーのインストラクター時代には常に数字を意識したバリバリのアドバイザーとしての経験も持っているからこそですね。
ホスピタリティを重要としながらも、しっかり結果を出す橘さんのコンサル。
すでに独立してサロンを運営されている方にも、これからの独立の方にもオススメです。
内容も、技術的な監修から接遇面はもちろん、現在伸び悩んでいるという方のための『課題発見』も得意としています。
そんな橘さんが直接施術を行うサロンも、2021年から本格的に始動予定とのこと。
サロンがオープンしたら是非またここでも紹介したいと思います!
一流の接遇を極めた橘さんのサロンサービス、とても気になります。
美容のプロからも支持されるサロンになりそうな予感ですね!
橘さんの情報はこちらからご覧いただけます。
【本記事は2020年11月20日のインタビューをもとにした内容です。】
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