デリバリー・テイクアウト参入時のポイント5選

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ビジネス・マーケティング
こんにちは。かつ亭の橋本です。 

今日は、まだテイクアウトやデリバリサービスを提供していない飲食店が、サービス開始時に気を付けるポイントと、その売上を最大化する方法についてお話しします。
と、その前に、これからも開業予定者向けに有益な情報を発信していきますので、今すぐ高評価とチャンネル登録をお願いします。
結論からお話しすると、
1. 看板メニューを出来るだけ同じクオリティのまま提供する
2. 映えるメニュー画像の準備
3. メニューも商圏も小さく始める
4. ポータルサイトの活用
5. 注力すべきは認知度UP
です。
そもそも、なぜデリバリー・テイクアウト売上を最大化する必要があるのかというと、世の中のおおまかな流れがそうなっているからです。
もちろん、店内飲食が無くなるなどとは言いませんが、人々の行動や人口減少などから今後かなり早いスピードで縮小していく市場であることはあなたもご存じかと思います。
一方、デリバリー・テイクアウト市場というのはコロナ終息で一旦需要が落ち込んだものの、長い目で見ると今後も拡大していくことが様々な調査機関で予想されています。
もともとこのデリバリー市場は店内飲食市場に比べると規模が小さかったので、まさに成長過程にあると言えます。
上りと下りのエスカレーターの話を聞かれたことがあると思いますが、飲食業界では店内飲食の需要が下りのエスカレーターでテイクアウト・デリバリーの需要がのぼりのエスカレーターです。
あなたはどちらのエスカレーターに乗って上の階に行きますか?
この流れはすでに10年以上前から始まっていました。
そして、その市場動向はコロナ禍で一気に10年分くらい時代がワープしたと感じています。
先ほどのエスカレーターで例えると、コロナ禍に入った瞬間にエスカレーターがすぐ上の階を飛ばして数階分上がったというのが解りやすいでしょうか?
私の店では、デリバリー・テイクアウト共に2007年に開始し約16年の実績があります。
そして、2023年6月現在では、実店舗1店のところ、UberEatsにバーチャルレストラン3店舗を含む合計4店舗を出店しています。
さらに自社配達もしていて私自身も配達を担当することがあるので、私本人が担当した配達回数も2万回以上あります。
そしてもちろん、リアル店舗なので、店内飲食のお客様もいらっしゃる中、毎日オペレーションをこなしながらのデリバリー・テイクアウトサービスも提供している状況です。
まず、残念なお話からさせて頂くのですが、デリバリー・テイクアウトにも商圏や地域性、店舗の特性の向き不向きというものがあります。
例えば、あなたが店舗を持っていたとして、日々ご利用いただいている常連様が高齢のご夫婦層がメイン顧客だったとすると、その立地もしくは業種ではデリバリーやテイクアウトの需要は大きくないと言えるでしょう。
年齢層で言うと、利用頻度が高いのは40歳くらいまでが大半をしめています。
そして、他にも店舗に足を運んでもらい店内飲食してもらうことで接客・サービスなどの価値を提供している店舗なども売上増加の難易度はあがるでしょう。
また、あたなが開業前で、今から無店舗のまま副業などでゴーストレストランの開業を考えているのであれば、まず長期にわたる成功は出来ないと自覚しておいて下さい。
その理由は、デリバリーの業態もサービス開始後10年以上が経過し、コロナ禍において需要が急拡大した一方、競合も数十倍に膨れ上がり、現在では淘汰が進み、競争力の弱いところはすでに撤退し、生き残った競合がひしめき合っています。
ということは、現在も残っているところはいわゆる強者の店舗で多少なりともそれなりの力を持っています。
その市場に割って入っていくということは、初月からかなりの苦戦を強いられるということです。
そして、アフターコロナの状況になって、需要自体も縮小してきている現実があります。
そういったマイナス要因の逆風に立ち向かい、赤字続きの苦しい運営に耐えられる自信があるのであれば、トライしてみるのもありかもしれません。
さて、前置きがかなり長くなりましたが、以上のような残念な条件が当てはまらないことが前提とはなるのですが、実店舗をお持ちの方向けに、デリバリー・テイクアウトのお客様に最大限注文していただけるにはどうすればいいかをお話しします。
 一つ目は既存の看板メニューのクオリティを落とさずにお客様の所に届けられる工夫
あなたの提供するメニューを一度でも食べたことがあるお客様はあなたの店名を聞くだけでその味をイメージできます。その期待を裏切らないように様々な工夫を凝らして、出来上がった瞬間からお客様の所に届くまでの過程で、クオリティの低下をいかに最小限にとどめるかという対策が必須です。
 二つ目は映えるメニュー画像を一つ用意して使いまわす
一番売れているメニューを出来立ての状態で複数枚画像撮影して一番見栄えがいいものを一つ選んでその画像を様々な販促媒体に使いまわして下さい。その画像があなたの店の“顔”になって更にお客様を連れてきてくれます。出来ればプロに撮影を頼むのがいいのですが、予算などの都合で外注できない時は、自分か家族のスマホで最新のもので撮影してください。ここでは細かな撮影テクニックの説明は省きますので、詳しい方に直接教えてもらうか、ネット上にもたくさん情報があるので自分で納得する画像が取れるまで頑張ってください。そして予算に余裕が出来たら、ぜひプロに頼んで最高の一枚を手に入れて下さい。私の店の顔になっているこの画像は撮影してから十数年が経っていますが今でも様々な場面で活躍してくれています。
 三つ目はデリバリー商圏・メニュー数は小さく始める
商圏とメニュー数は必要最小限から始めて下さい。商圏については自社配達の場合ですが、周辺環境によって範囲は違ってくるので、実際に自分が移動してみて範囲を決めて下さい。移動手段は、徒歩・自転車・バイク等車両のどれかもしくは複数になると思うのですが、片道5分以内で始めるのが無難でしょう。メニューに関しては、同じメニューでも店内提供とデリバリー・テイクアウト時の提供ではオペレーションが違ってきます。まず、店内での販売上位のものから少しずつ増やしていきましょう。
 四つ目は、ポータルサイトは最大限活用する。
そもそも、ポータルサイトに加盟すること自体に二の足を踏んでいる方は多くいらっしゃいます。主に2つの大きな理由があると思うのですが、それはポータルサイトを信用できないこと、もう一つは35%に消費税の手数料が大きな障害となっているのですが、この手数料は本当にぼったくりレベルで高いのでしょうか?私の店ではポータルサイトに加盟する前から現在においても自社で直販しているのでデータがあるのですが、月単位でおしなべてみると販促費+配達料金の経費が売上比率で30%切ることはまずありません。配達スタッフのレベルによっては、配達スタッフの人件費だけで40%以上になってしまうこともあります。この注文に関しては、その他の経費を加えると間違いなく50%を超えます。なので、ポータルサイトがぼったくっているという感覚は私にはありません。
また、ポータルサイトの信用度については、一つ一つの注文ごとに加盟店・ドライバーさん、お客様の3者間でお互いが評価をするシステムがあり、総合的に評価が低い加盟店やドライバーさんは排除されるようになっているので、過去にメディアで取り上げられたような問題はかなり減っていると感じています。
 五つ目は、告知・告知、さらに告知で認知度を上げる。
忘れてはいけないのが、認知度を上げるための活動が新たに増えるということです。あなたの店の常連様であっても、あなたが何も情報を発信しなければ、あなたの店がデリバリー・テイクアウトを始めたという事実を知ることが出来ません。まずは店内告知から始めて少しずつその範囲を広げていきましょう。それでも、実店舗が無いゴーストレストランのみのデリバリー参入者と比べると、実店舗があるだけでかなり分があります。それはお客様目線でいうところの“安心感”に大きく貢献しているからです。現に、ここ最近デリバリー市場から撤退している店舗の大半がゴーストレストランで実店舗を持っていないところです。お客様からすると、安心感のある実店舗への注文が多くなることは容易に想像できると思います。そして、リピート率にも反映され、一か月や一年のトータルで見ると注文数が桁違いに多くなります。こうしてお客様の利用が実店舗へと寄っていき、ゴーストレストランは存続が難しくなるのです。

今日は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました
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