寡黙な大学生だった私。将来的に起業を目指そうと、誰もが疑った営業マンとして社会への第一歩を踏み出した。しかもその地は育った九州からは程遠い、横浜。扱った商材は世界にはばたいていた半導体。若干有名な企業だったため、どこに行っても個人名ではなく、社名で呼ばれる。社名に勝てぬと認識した私は、真逆のアナログ世界、文具の販売へ転職。入社後、
「ちまちまバインダー一個売ってられるか!」と3ヶ月間は店の店員ともほぼお話もせず、店からクレームがくる始末。私が何をしていたかというと、店の周りを歩き回り、何が売れているのか、客層はどんな具合かを調査しまくっていた。半年後、売り上げはアップ。その後も店の一角でのエンド展開等を図で示し、店の担当者の「任せた!」に甘え続け、勝手に商品を導入。
30歳になり、故郷に帰ってきたが、どこに勤めても営業スキルは活きている。担当者、店長、マネージャー、経営者に見守られ、毎日が学びの日々。