あなたの文学を精読し、その後私にあたうかぎり、構造的な解析に取り組みます。構造的な着眼点としましては、
➀文体の妙
②リズム
③周辺的描写の深度
④心理描写の深度
⑤概念的ひろがりと空間的ひろがりが拮抗し、場面として上手く嵌っている(臨場感に満ちている)箇所
❻環流の頻度
❼肯定と否定の機会均等
❽パースペクティヴの超越性
⑨作品が掲げている主題に対するアプローチの仕方
⑩作品の主題を鳴らす上でいま少しふくらみが欲しい箇所、物足りない箇所
⑪作者が自信をもって描いている箇所が一読者の目にどう映るか、あるいは、作者が何の気なしに書いた箇所が発揮している思いがけない効果
⑫作品が内包している動的メカニズム(ダイナミズム)の可視化
⑬純粋に書くという行為による作者の企図を超えた波及効果
などが挙げられます。
お送りする批評文書の目安は3,000字程度、尚、誤字脱字と改稿例の列挙もこれに含みます。
改稿はあくまで現にある表現にプレッシャーを与え、両義性、多義性の可能性をさぐる、攪拌作用をねらってのものです。
トークルームにおきましては、納品日まで、批評に対するご質問ないし批評の論点のご要望をうけたまわります。
尚、複数の作品を合せた文字数をこの場合の"作品文字数"とみなして、規定の価格でお引き受けすることはできかねます。
多様な世界を描き分ける作者と言えど、展開をささえる下部構造は生得的なものであり、一人の作者はひとつの下部構造しかもち得ない、とも考えられます。当方の批評はその下部構造への言及であり、立て続けにご依頼をいただいても、批評は同じ構造を見出すだけでそれ以上進めない場合が考えられます。批評の切味が鈍くなって参りますので、立て続けのご依頼はお控えください。渾身の一作をお待ちしております。
※下部構造=文体の改良のあとが明らかであれば、その限りではなく、その旨事前の質問項目②に明記してください。生得的な文体からいかに離れられるかが鍵になって参ります。
※下読み必須です。見積相談時に作品データのご提供をお願いいたします。下読みに三日ほどお時間をいただきますが、作品の精度いかんによっては受注致しかねるケースがございます。予めご了承ください。
ⅰ)30,000字以上の作品に限ります。
ⅱ)ご依頼は一作者様一篇までとさせていただきます。同じ作者様の別の作品を後日承ることは基本的にありません。
ⅲ)見積もり相談をお寄せいただく際、「添付ファイル(任意)」欄に当該作品のデータ(Word形式)を添付してください。下読みをした上で、当方が批評を充分に展開できるかどうかあらかじめ判断いたします。場合によっては作品をお引き受け致しかねるかも知れません。その際は、ごく簡単にではありますが、メッセージ欄にて所見を述べさせていただきます。
ⅳ)あらかじめ以下の点をお伝え願います。
①その作品がどのような動機のもとに書かれたのか。
②文体が現にあるようにして書かれたのはどんな狙いによるのか。
③参照している作家名・作品名は何か。
④主題は何か。
⑤その作品ならではの試みとは何か。何を表現することを狙っているのか。
⑥具体的に、どのような指摘をもとめておられるのか。