自分は悪くない、悪いのは加害者だ。
頭ではそう思っているのに、自分に隙があったから被害に遭ったのだろうと無意識のうちに自分を責めてしまう。
被害に遭ったとき、誰にも助けを求められずに月日が経過し、被害に遭ったのが本当だったのか、もしかしたら自分の妄想だったのではと自分の記憶を疑う。
友人や家族に勇気を出して話したのに、話をそらされたりセカンドレイプされた。
そんな経験はないでしょうか。
私は小学校2年生の時に性被害に遭いました。
知らない人から一度きり。
でも、その一度きりでも心に大きな傷を負わせるのには十分です。
そんな大きな傷を一人で抱えるのはもうやめませんか。
あなたが受けた性被害は私よりも軽いかもしれないし、ひどいかもしれない。
そんなことはどうでもいいんです。
あなたの受けた心の傷が、似た経験をした人に話すことによって少しでも軽くしてほしい。
私は被害に遭わずに生きてこられた友人たちを妬ましく思ったこともあるし、仕事中にフラッシュバックに襲われ何度もトイレに逃げ込み派遣を切られたこともありました。
なんで自分ばっかこんな目に合うのだと嘆いたし、「NO」と言っていいと教えてくれなかった親を憎んだ時期もありました。
性被害の話って公にはしにくいから、自分の辛い経験がないかのように扱われるし、性被害によって自分の性自認が歪んだり人間不信になったり恋愛できなくなったり性に奔放になったり。人によって後遺症が異なるし、被害に遭わずに生きてきた人にはこの生き辛さが分からないんですよね。
以前私は性被害に遭ったことを友人にカミングアウトしました。
すると友人も被害に遭ったことを教えてくれて墓場まで持ってくつもりだったからスッキリしたと言っていました。
ひとりは小学生時代に親戚から、ひとりは中学時代に出会い系で知り合ったおじさんから。
「性被害」と括ってもされたことも違うしどこに心の傷をつけられたかも異なります。
だから万人を癒す言葉やメソッドなんてありません。
でも、だから、あなたの心の傷を癒せるのはあなたしかいないんです。
嫌だった、犯人が憎い、自分を責めてしまう、被害に遭った時の風景、なんでもいいです。
なんでもいいから、被害者仲間に話をしてみてください。
そうすることで、昨日よりもほんの少しだけ心が軽くなるはずです。