私は知的障がいのきょうだいを持って育ちました。小中高生の頃は、普通ではないきょうだいの行動に腹を立てたり、人前で恥ずかしい思いをしたり、、受け入れられないことが多かったです。家庭の中も大変でした。
悲しさや怒り、不幸せ感が、心の底にはいつもありました。
特別に選んだ仕事ではないのですが『知的障がい者更生相談所』に長く勤務し、本人や家族と面談する仕事をしていました。
『こういう話はどこでもできる訳ではないので、ここで話せて良かったです』と、親ごさんから言われたことがあります。
『きょうだい』の方は、もっともっと話せる場がないように思います。
家族の中でも、障がいを持つきょうだいへのケア、対応かどうしても優先になり、寂しい思い、辛い思いを表に出すこともなく過ごして来られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしかしたら、将来に対して夢を持てずに大人になってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
障がいを持つ本人も、その『きょうだい』も同じく幸せになる権利があります。
まずは、いろいろな思いを吐き出してみませんか。
傾聴・共感は、気持ちに寄り添ったカウンセリングです。話しの途中で余計な口出しはしません。
気持ちを受け止めて聴いてもらうと、気持ちや考えが整理され、心が軽くなる効果があります。
長い間一人で悩んでいたり、重いストレスを抱えている場合には、一度のお話しで何かが解決される訳ではありません。
それでも、なかなか誰にでも話せないことを否定せずに聞いてもらうことで、私自身、ずいぶん救われてきました。
あなたにも、少しでも心が軽くなる経験をしていただけたらと思います。