FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)は多用途な分析装置で、製造業では多くの研究所や工場に設置されています。主要な機能として、未知の試料がどんな化合物であるのかを調べるのに有用です。しかし、設置されている装置の用途が限られている場合、例えば工場で工程管理のために使用される場合などは、その工場の製品に異物の混入があったなどの際に、データ(赤外スペクトル)を得ることはできてもそれを解析する機能がインストールされていないため装置を活用できないということがあります。
多くの場合、解析のためのソフトとデータベースをインストールすることで機能としては対応できるようになりますが、これには数10万~100万円かかり、また、実際にはある程度の経験がないと使いこなせません。
一方、専門集団である受託分析機関に試料を送付して分析を依頼すればよい結果を期待できますが、1試料あたりのデータの取得に2万円前後、データ解析に1万円前後かかりますので試料数によっては意外と費用がかさみます。また、取得したデータを送って解析のみ依頼できれば安上がりですが、そのような依頼に対応してくれる機関は多くないようです。
このような現状から、未知試料を分析する頻度が少なければ受託分析機関に依頼、多ければ解析機能と解析要員を持つというのが一般的ですが、このサービスはその中間の場合や、FT-IRがどれほど異物分析などに有用なのか試してみたいという場合に廉価で対応しようというものです。
出品者は、赤外スペクトルの解析、特に異物分析などには30余年の経験があります。現在の勤務先には充実した解析ソフトとデータベースがあるものの、ココナラのサービスにこれを利用するわけにはいきません。しかし、赤外スペクトルの解析では、これらの機能に頼るのではなく化学の知識に基づいて文献を調査するなどの作業こそがよい結果を得るために重要と考えております。
これまでFT-IRを未知試料の解析に活用されてなかった場合、このサービスが装置の付加価値を高めることの一助になると自負しております。
個人所有のデータ処理ソフトを使用できますので、お手持ちの装置で得たデータを読み取れる場合がありますが、画像の形式でお願いすることもあります。その場合、できればピーク読み取り機能で主要なピークを数値化した結果をお送りいただくと助かります。
解析の方法に制約がある分、受託分析機関と同等の成果が得られない場合があることをご了承ください。自信のない結果しか得られない場合は料金をいただきません。最善を尽くしますが、解析の結果が何らかの損害の要因となった場合も責任を負うことはできません。