終焉は絶望なのか

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小説
「死にたい」
そう口にする人間に出会った事があるだろうか

本当は死にたくないのに
死ぬ度胸もないくせに
その台詞で人の気を引こうとする人間も存在する
人格障害の一種でもあるし
去ろうとする男を妊娠ネタで釣ろうとする女の心理に似ている
くだらない

だがもし本気で「死にたい」そう願うのならば
「死ねば?」「死んでみてもいいんじゃない?」
僕はそう答えるだろう
それは、死んで欲しいからじゃない
死んだ経験もないくせに安易に「死ぬな」と止める行為には、何の説得力もないと思うからだ
もしかしたら、死は快楽を伴うかもしれないし
もしかしたら、死後の世界は桃源郷なのかもしれない

「死んで欲しくない」そう伝えるのも少し違う気がする
己の要求を押し付けて、死にたい意思を否定している事になる
そんな権利は誰にもない

「あなたが死んだら悲しむ人がいる」は一番愚かな意見だ
その理論が成立するならば
「あなたが死んだら喜ぶ人がいる」の理屈も通ってしまう

あの日あなたが教えてくれた
「そいつが死んで5人以上幸せになる奴がいるならコロしていい」
今でも鮮明に憶えている
あなたは今、その小窓から何を見て何を想っているのだろう

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