書き聴く占い師のぶつぶつ(26)生命の木

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私らのような仕事をしている人にとって「生命の木」と言えば、普通oあれですよ、ゴールデン・ドーンの伝統によるカバラ。

でもここで言いたいのはそれじゃなく、諸星大二郎の短編、稗田礼二郎シリーズに出てくる「生命の木」です。
有名な作品だから知ってる人も多いだろうと思いますが、控えめにいって傑作。
大傑作です。
あのページ数でよくあれだけの作品を描けるものだと。
「みんな ぱらいそさ いくだ!
おらといっしょに ぱらいそさ いくだ!」
このシーンの衝撃。そしてカタルシス。
諸星大二郎って天才だと思うけど、人柄とか描き方とかは天才っぽくないんですよね。普通人っぽいのにあんなのが描けちゃうなんて…。

あとは「あんとく様、お許しを!」の「海竜祭の夜」とか、ラストがすごく寂しくて物悲しい「闇の客人」が大好きで、忘れられません。一生頭に残ってると思う。

そんなわけで家にある「生命の木」(カバラの方)の本を手に取ると、どこからか
「ぱらいそさ いくだ」
という声が聞こえます。




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