99 「月半ばだけど、目標数字上がったからよろしく!」…

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「月半ばだけど、目標数字上がったからよろしく!」…「ゴールを後で動かす相手」にどう対応する?


 仕事で設定された目標に向かって働いていたら、「状況が変わった」と突然、目標が先に進んでしまった、つまり目標数値が上乗せされたり、締め切りが早くなったりした経験はないでしょうか。

状況変化はやむを得ないことなのですが、それでも「ゴール」が動かされると、モチベーションを保つのが難しくなったり、「このゴールは本当に正しいのか? 
また動いてしまうのではないか」と疑心暗鬼になったりする人もいるかと思います。


 一度決めたはずのゴールを動かす相手、これは上司である場合が多いと思いますが、そういう人にどう対応するか、あるいはゴールポストが動く事態にどう対応していくべきか、考えてみましょう。


暫定的なものを絶対的なものに見せかけている?
 まず、この変化の激しい現代において、一度決めたゴールを動かさないことが可能かどうかを考えてみます。
もちろん答えは「No」でしょう。そもそも仕事におけるゴールとは、たいていの場合、一定期間における「スモールゴール」に過ぎず、その先にある最終的な「ビッグゴール」にたどり着くための手段に過ぎません。


 環境が変化すれば、「ビッグゴール」に至る手段である「スモールゴール」などは変えてもいい、いや、変えなくてはいけないのです。
ですから、ゴールが動くこと自体でモチベーションが下がったり疑心暗鬼になったりしていては、これからの時代に生きていくのは、つらいことでしょう。


 ですから、ゴールが動くということ自体に動じない方がよいと思います。「もう当たり前だ」と思う方がよいでしょう。本当の問題は、その「スモールゴール」をきちんと「大目標を達成するための暫定的な手段であり、環境の変化があれば変更があり得るもの」として相互が認識しているかどうかではないでしょうか。


 本来、「スモールゴール」程度の緩いものであるにもかかわらず、上司が「絶対的に守らなくてはならないもの」と見せかけて、それに執着させようとしているのであれば、ゴールを動かした時に「裏切られた」と思われても仕方がありません。


「ビッグゴール」を擦り合わせておく
 そうではなく、「これはあくまでも仮のゴールであり、大目標を達成するために修正が必要だったり、もっとよい方法があったりすれば、いくらでも変えてよいものだ」であると、上司と部下の間で合意を形成しておくべきでしょう。


 極端な話、事前に決めたゴールはどんなものであっても、究極的には「仮説」にすぎないわけですから、いくら上司とゴールに合意したとしても、最初からそのように認識すべきです。
そして、上司との間で「これは仮説である」ということを確認し合ってさえいれば、ゴールを動かされたとしても、「さもありなん」「致し方ない」と思えるのではないでしょうか。


 もちろんこのとき、その先にある「ビッグゴール」を擦り合わせておくことが重要です。
結局のところ自分たちが何を目指しているのかについて、確認しておくのです。それは、個別具体的なものではなく、曖昧で抽象的なものでも構いません。


 その擦り合わせができてさえいれば、「最初の仮説は間違っていた」とか「もっとよい仮説があった」ということを考える軸が、上司と部下との間で同じになるので、メンバーの側からも「最初にこれがゴールだと言われていましたが、こちらのゴールに変更しませんか。
理由はこういうことです」と、理屈を持ってゴールの修正を提案できるようになります。
こちらからゴールを動かそう


 これまでの話をまとめると、要は「ゴールなんて状況によって動くものだから、どうせなら自分から、『こっちのゴールにしましょう』と動かしてやりませんか」ということです。


 かのドラッカーも「変化はコントロールできない。
できることは、その先頭に立つことだけである。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくり出すことである」と言っています。


 そもそも動きやすいゴールを勝手に、動かないものと思って、動かれたら驚くという受動的なスタンスではなく、自分から変化を予測してゴールを変えていけば、いくらゴールが変わっても準備万端で柔軟に対応できるでしょう。




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