まったり高給志向の私が財閥倉庫に就職した理由と経緯
私はMARCH・関関同立レベルの大学に2000年代に進学しましたが、進級しても将来何かやりたいことが見つかるわけでもなく、ただ漠然とキャンパスライフを満喫している学生でした。
2010年代に大学3回生になった私は、以下のような人間で、消去法的に就職活動を始めました。
✓大学院に進学するほど勉強が好きではない
✓起業するほどやりたいこともバイタリティもない
✓親のすねをかじる訳にもいかない
そして、様々な業界の会社説明会に顔を出したり、バイト、サークル、ゼミの先輩の話を聞きました。
そこで、就職する業界や会社を選ぶためには、希望する仕事内容や働き方を決める必要があることを知りました。
当時の私は、大きな声では言いづらいですが、以下の願望は強く持っていました。
✓残業もストレスも少ない方が良いな
✓お給料はそれなりに貰いたいな
今考えれば、ほんとにダメ学生だったのかもしれません。
そして、気心の知れた先輩に、「楽して稼げる会社ってないですか?」と聞き回りました。
すると、複数の先輩から、「財閥倉庫」という単語が出てきました。
そして、実際にネットで調べてみると、真偽は定かではありませんが、以下の通り書かれていました。
✓まったり高給
✓年功序列で入社同期は横一線で出世
✓高学歴の根暗の集まり
さらに、確かめるように、他の先輩に「財閥倉庫って楽なんですか?」と聞き回り、悪い噂は聞きませんでした。
年収は、ネットで調べ、充分納得できる水準であり、安心しました。
最終的に、火のない所に煙は立たないだろうという考えのもと、財閥倉庫の入社試験を受けて内定を頂きました。
入社10年で年収は700万円超えのまったり高給ライフを実現
以下のグラフは、私の年収推移です。
■年収の推移
1年目 400万円
2年目 500万円
3年目 480万円
4年目 510万円
5年目 530万円
6年目 600万円
7年目 640万円
8年目 655万円
9年目 680万円
10年目 705万円
2010年代に財閥倉庫に入社して10年で、会社の平均年収である700万円まで到達しました。
2年目でボーナスが満額支給されたこと、本格的に残業が始まったことから、大幅にアップします。
その後は、毎年のベースアップと残業時間の増減により、右肩上がりに上がっていきました。
結婚していたら、家族手当や住宅手当によって年収は50万円程度増額していたでしょう。
ところで、読者の皆さんは、さぞ激務かと思われるかもしれません。
しかし、まったり働けていました。以下のグラフは、私の残業時間の推移です。
■月間残業時間の推移
1年目 10時間
2年目 40時間
3年目 25時間
4年目 30時間
5年目 30時間
6年目 45時間
7年目 45時間
8年目 40時間
9年目 35時間
10年目 30時間
入社1年目は、お客さんのようで、残業時間は少なめに抑えられていました。
2年目辺りから、本格的に業務を任されるようになり、残業がぐっと増えました。
3年目では、業務に慣れ、効率的に仕事をこなすことができるようになり、残業は抑えられました。
6年目で異動が有り、また新入社員のように、右も左も分からない状態になり、残業がぐっと増えました。
そして、徐々に効率的に業務をこなすことができるようになり、残業は抑えられました。
残業時間だけ見ると、多いと感じる方もいらっしゃるでしょうが、サービス業故に待機時間も含まれております。
そのため、大忙しだと感じることはほとんどなかったです。
財閥倉庫に就職して分かったこと4選
財閥倉庫に就職して10年勤務しましたが、実際に就職してみて分かったことが4つあります。
①年功序列で出世するため精神的負担がかなり軽い
②荷物は作業会社が扱うため体力的負担がほとんどない
③労働時間は少し長いが労働密度が薄い
④高給で福利厚生がかなり充実している
それでは、1つずつ解説していきます。
①年功序列で出世するため精神的負担がかなり軽い
他業種や、財閥倉庫以外の物流業者と比較すると、精神的負担は軽いです。
なぜならば、以下の要因があるからです。
①同僚はライバルではなく、仲間という雰囲気
②部下を詰める雰囲気がほとんどない
同僚がライバルにならないのは、年功序列で出世するため、同僚を蹴落とすなんてことが起こりにくいためです。
入社してから、以下の通り出世していきます。
✓30代中盤:係長
✓40代中盤:課長
✓50代中盤:部長
多くの方が課長までは出世されていたので、実質的に差が生じる年齢は、50代ということになります。
そんな遥か先の出世を意識して、身の振り方を考えられる人なんてほとんどいないでしょう。
さらに、待遇は役職では決まりません。
社員は「総合職○級」、「管理職□級」というランクが付けられており、そのランクが待遇に影響します。
このランクは、課長のような分かりやすい役職よりも、さらに年功序列システムで決まります。
極端な例では、役職は同じ50代でも、Aさんは部長、Bさんは係長と差が生まれることはあります。
ただ、2人とも同じ管理職2級なので、待遇の差は雀の涙ほどということになります。
そのため、「出世しない方がコスパが良い」なんて言う方もいらっしゃいました。
実際、入社同期との関係は学生時代のクラスのメンバー、職場の同僚は、部活の先輩後輩の関係のようでした。
また、部下を詰める雰囲気がないのは、仕事の大部分がルーティンワークであり、成果が出ないという事態が少ないためです。
そのため、入社1,2年目から、上司のお手伝いではなく、担当荷主を持ち、担当の荷主の仕事は自分が主体的にこなすようになりました。
勿論、荷主からクレームを受けたり、協力会社が非協力的であったりすることで、精神的苦痛を感じることはあります。
しかしながら、同僚に悩みを打ち明けたり、励ましあったりすることで、実際に多くの方が乗り切ることができています。
②荷物は作業会社が扱うため体力的負担がほとんどない
倉庫会社なので、荷物を動かすことをイメージされる方がいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、荷物は作業会社が扱います。
繁忙期に多少手伝ったりする場面があるかもしれませんが、原則荷物を触ることはありません。
実際に、作業で使用する機器、例えばフォークリフトも、操作することができる人はほとんどいませんでした。
③労働時間は少し長いが労働密度が薄い
労働時間と密度に関しては、以下の通りです。
✓労働時間:長め
✓労働密度:薄め
全社員の平均残業時間は、30時間程度です。
平日に飲み会を開催すると、7時から8時頃には大半が集まり、9時過ぎからの2次会では基本的に全員が集まることが出来ます。
また、夜勤があると言うtweetもありますが、確かに一部の部署で稀に発生します。
一部の部署とは、船から荷物を下ろしたり、船に荷物を積み込んだりする作業の監督を担う部署です。
なお、OpenWork 働きがい研究所 「日本の残業時間 定点観測」 四半期速報によれば、日本人の残業時間は、25時間程です。
そのため、少し長めと言えます。
その理由は、財閥倉庫は大きな括りではサービス業だからです。
例えば、「土曜日の午前は、営業日であるため、やるべき業務はないけれども、一人が留守番する」、「財閥倉庫の定時が17時でも、荷主の定時迄待機する」なんてことがあります。
そのため、労働密度は薄めであると言えます。
④高給で福利厚生がかなり充実している
お給料は、高給の部類に入ります。
財閥倉庫の平均年収は、公表されている数値と(700万円~)と相違ないです。
さらに、福利厚生があり、他の上場企業と比較しても、見劣りしません。
✓社会保険
健康・介護・労災保険、厚生年金
✓資産形成
財形貯蓄、持株会 、退職金
✓住宅関係
独身寮、社宅(転勤者向け)、住宅手当
✓その他
保養所、各種休暇制度
特に、総合職の独身者が入ることができる寮は格安(各社2万円以下)です。
そのため、若手総合職は、同程度の年収の方と比較して可処分所得は多いです。
そのため、若手の方でも、外車や国産高級車に乗っている方、頻繫に海外旅行に出かけられる方、毎週のようにゴルフに行かれている方等がいらっしゃいました。
また、結婚されても高級住宅地や駅近の新築マンションに住まれ、お子さんを私立の学校、さらに習い事へも通わせている方がいらっしゃいました。
他者目線から見た財閥倉庫のまったり高給レベルとは?
上記は、あくまでも私や、私の元同僚、入社同期など限られた方の評価です。
ネットで「財閥倉庫」と検索すると、関連キーワードに「きつい」というワードが表示されます。
そのため、当記事やネットの「まったり高給」という評価に疑問を抱かれる方もいらっしゃるでしょう。
「きつい」と表示される原因は、就職活動中の皆さんがそのように検索するからです。
実際に、公務員や鉄道会社等、きつさとは無縁に見える就職先であっても、そのように表示されます。
【検索ワード:市役所】
【検索ワード:鉄道会社】
そのため、本当に「まったり高給」なのか、客観的データから評価していきます。
客観的データからの評価
まず、大前提として、命の危険のある勤務地で仕事をすることになる可能性は極めて低いです。
海外展開に積極的な三井倉庫を除き、三菱倉庫、住友倉庫では、アフリカ・南米等には拠点がありません。
三井倉庫でも、そのような危険地帯に配属される可能性は極めて低く、当然安全対策も実施しております。
(三菱倉庫HP 海外拠点)
(三井倉庫HP 海外拠点)
(住友倉庫 海外拠点)
さらに、過去さかのぼっても、リストラは行われておりません。
その結果、勤続年数と平均年齢は、以下の通りとなっております。
5ch掲示板では、ホワイト企業と言われるためには、「勤続年数15年以上・平均年齢40歳以上」を満たす必要があると言われています。
なぜなら、辞めている人が多い会社=ブラック企業という認識をされているからです。
財閥倉庫でも、満たしていない会社もありますが、業務拡大のために採用が増た等の理由もあるため、大きな問題はないでしょう。
また、東洋経済の「新卒社員が辞めない会社」ランキングTOP300では、三菱倉庫がランクインしています。
リクナビNEXTの調査より、離職理由の多くは、「人間関係」、「労働環境」、「待遇」に不満があるとされています。
退職理由の本音ランキング
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
4位:給与が低かった(12%)5位:仕事内容が面白くなかった(9%)
6位:社長がワンマンだった(7%)7位:社風が合わなかった(6%)
7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)7位:キャリアアップしたかった(6%)
10位:昇進・評価が不満だった(4%)
そのため、離職する人が少ない会社=ホワイト企業と言えるでしょう。
最後に
まったり高給と言われる財閥倉庫の実態をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
財閥倉庫の現在のまったり高給の実態は分かったけれど、今後どうなるのか知りたいという方は、下記の記事をご覧下さい。
ブログでは書けないような踏み込んだ内容に関しては、以下のサービスにてご質問頂ければ何でもお答え致します。
特に、就活生や転職希望者の皆さんが人事には聞きづらいと感じるような内容を聞いていただければお力になれるのではと存じます。
まずはお気軽にご相談下さい。