タロット個人的印象奇譚「隠者」(THE HERMIT)

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このカードを初めて見た時、ふと浮かんだのは子供の頃の記憶。
もう、50年近く前になるが、その頃、講談社から発行されていた漫画雑誌
「週間少女フレンド」という本がありまして、その頃描いていたのは、
里中満智子先生、大和和紀先生、前原滋子先生、が主だったか。
その中で、姉と母が大好きで今でも書棚にあるのだけど、
阿保美代先生という、漫画なんだけど、童話、寓話のようなお話を描かれる方で、正直私は苦手だった。悲しい話が多すぎて、怖くて読めなかった。
その中で印象に残っているのが「トーンカペル」。
雪の中をカンテラでテラス男性の話。その印象がこの「隠者」のカードにかさなるのだ。

隠者 ウェイト.jpg

部屋を片付けていたら、ウェイト版のカードが出てきまして。
私の手の大きさでは扱えなくて、ミニタロットへと走る要因になったものです。(子供の手)と言われたことがあります。
こうして、改めてみると、トーンカペルは若者だった。
でも、醸し出す「寂しい」雰囲気は一緒だった。
隠者の経っているのは山の上なのか、崖の端なのか。
それでも「白い」ので、ふと、雪も連想してしまう。
下を向き、何を照らしているのか。下界か、それとも己自身か。
達観した魔法使い、なんても思ったりして。
しかし、右側の同じ「隠者」なのに、趣が全然違っていて。
「隠者」というようり「隠棲」西洋だから仙人はないけど、
やはり、社会府適合者なのだろうか?

9隠者A.jpg

この隠者は、ウェイト版に近いが、森の中だ。
隠遁になるのか。でもウェイト版に比べ、寂しさよりも
「達観」という感じ。夜の中をどこへ行こうとしているのか?
これから、森の奥へ向かうのか?

9隠者B.jpg

左上は、数機学なので、なんとも言えない。隠者ではないよなあ。
右上は隠者ではなく「インディアン」
でも、彼らは独特の神を拝み他との交流を拒み、独自の文化を守っているから
やはり、隠者に近いのかもしれない。
左下は、哀愁漂うというか、猫のせいか、これから猫股の修行に行くイメージが。猫からさらにその上の世界へ。でも、その道のりは険しい。
右下は、隠者と言うより魔術師マーリンを彷彿させる。
雪を踏みしめ彼は何を照らしているのか。そして何を見たのか?
ウェイト版は下をみているが、この隠者はほぼ正面だ。
クリスマスも連想される、不思議なカードです。

9隠者C.jpg

ラスト1枚。カンテラというより、電気を帯びた灯を持つ老人。
破滅した機械文明を踏みしめ、その先に何があるのかを照らしているようだ。
隠者というより、「戦いのために佇む人」という印象を受けます。

てな感じで、今回は「隠者」を語ってみました。

おつきあい、ありがとうございました。
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