教育に正解はない

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コラム
私は小学校教諭として、公立小学校で10年以上勤務しました。正規職員を退職後、非常勤として働きながら、占い師としても活動しています。教育現場の限界を感じ、そして私自身を大切にできる場ではなくなってしまったため、退職しました。

現在の学校教育には限界があると感じるのは、よい教育を追求するために「なぜ」「どのように」「何を」を考えず、新しい取り組みに振り回される現状からです。教育現場は疲れ切っており、私自身も「よい教育」のためにできることが限られてきたと感じました。手の届く範囲のことで精一杯で、自分の無力さを痛感しました。

現在の学校教育は、子どもたちにも社会にも役に立っていないと考えます。その理由は、時代に合っていないからです。社会の変化に追いつけていないのです。社会においても同様に、時代の変化に対応できない問題が存在しています。

では、私たちは何を意識すべきでしょうか?

私たちが意識すべきは「2045年ごろの社会」です。
今の子どもたちがお父さんやお母さんの年齢になる時の社会です。子どもたちは、その社会で生き抜かなければなりません。しかし、今の学校教育は「だれが」「なんのために」という視点が欠如しており、今まで通りの教育を安易に選択している傾向にあると思います。

産業革命以降の教育は、国や会社の維持・発展に役立つ人材を育成することを主な目的としていました。この時代背景から、学校は子どもに「いえない」「いわない」「いわせない」人間を生産する場所としての側面も持っていました。残念ながら、この原点は今も色濃く引き継がれています。

日本の社会が求める人材とそのための学校は、他の国と大きく異なる部分があります。日本は平均的な能力を持つ人々が多い社会であり、読み書きや計算ができる人がほとんどです。そして、日本の学校教育は自己主張や主体性のない、平均的な人材を育てることに重きを置いています。しかし、世界は異なります。世界は主体性、クリティカルシンキング、多様性、オープンマインドを持つ人材を求めており、マインドセットが重要視されています。また、世界の学校では子どもに「自分は何者か」に気づかせようとしています。

最後に、子育てや教育において、一つの正解は存在しません。大切なのは、個々の子どもの選択や意志を尊重し、子どもたちが輝ける場を提供すること。教育は、私たち全員にとっての課題であり、未来の社会に貢献するための大切な要素です。それを共に考え、探究していきませんか?

子育てや教育において、皆さんが自分自身や子どもと向き合い、共に成長できる一助となれば幸いです。

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