混在検索とは?
「混在検索」というのは、こういう言葉がすでにあるのかどうかよく知らないで勝手につけた名前ですが・・・。簡単に言えば、レコードのフィールド数などの数やフォーマットが異なるデータを横断的に検索するものです。
たとえば、各製品のデータに次のようなそれぞれ異なるフィールドがあるとします。
製品A:製品ID,型番,年式,対応モデル,サイズ,・・・
製品B:製品ID,容量,サイズ,重量,・・・
製品C:製品ID,入力形状,出力形状,容量,年式,終了年・・・
通常のサイトでは、次のようなパターンが多くなっています。(もちろん例外もあります)
(1)検索システムがある場合は、ユーザーが製品A,製品B,製品Cのどれかを選ぶ→それぞれの中で製品IDを検索する。
(2)検索システムがない場合は、製品A,製品B,製品CのそれぞれのカタログPDFが置いてあって、ユーザーがそれぞれ自分で見て、その製品IDの情報を目で追って探す。
このようなときに、フィールド数などが異なるどの製品のIDであろうと一発で検索できるのを混在検索と呼んでいます。
通常のDBシステムが入ったサイトでももちろんできますが、最初から計画していればともかく、後からこのような混在検索システムを入れるのはちょっと躊躇するかもしれません。
簡単に混在検索システムを作る(完全一致検索)
DataMarina+ToolBoxは弊社で自社開発したウェブ検索システムです。エクセルなどの表計算ソフトやパソコンDB、はたまたワードで作った表などのように1レコード1行のスタイルでできているデータの検索システムをウェブ上にDBシステムなしに実現するものです。
今回は、製品A,B,Cが混在した検索データの中から製品IDを入力して検索する混在検索システムを作ってみます。
混在ブック(シート)を作る
製品A,B,Cの架空のデータベース(といっても、それぞれ3件ずつ)を作り、これらから、データが混じった混在ブック(シートでもよい)を作ります。
(1)製品A、B、Cはそれぞれproduct-A,product-B,product-Cというブックにデータが入っているとする。
(2)ここで、新しいブックを作り、それぞれのproduct-A,B,Cのデータのセル参照を入力して新しい表を作る。
product-Aの製品データ
product-Bの製品データ
product-Cの製品データ
新しいブックの表(赤い表示は、他のブックのセルを参照していることがわかる)
このように、異なるブック・シートにある表を、フィールド数の違いに関係なく混在させて新しい作ります。ただし、この例ではA列は製品Aが1、製品Bが2、製品Cが3などのように識別番号などを入れておきます。
製品IDで検索するので、製品IDだけはB列で揃えておきます。
製品IDで完全一致検索
あとは、他の例(別のブログ参照)にあるような完全一致検索システムを作ります。ただし、表示の際に、A列のデータによって、タイトル、表示項目などを変更するためにユーザープログラムを作成(変更)します。
ファイルは他のサンプルからのコピーで、設定項目を一部変更して、上記のようなユーザープログラムを変更すれば完成です。(約1時間)
製品IDによって異なる検索結果表示
実際に、この9つしかないデータからDataMarina+ToolBoxを使ってウェブ検索システムを作成してテストした結果が以下のとおりです。
製品によって表示項目(表示列数)が変わっているところに注目してください。
★製品Aの場合
★製品Bの場合
★製品Cの場合
まとめ
ユーザーが製品の情報を得ようと企業のホームページを訪れた時、企業側が思っている以上にユーザーが情報にたどり着くのは大変です。
検索システムの窓口がいくつもに分かれていたり、PDFファイルなどがいくつもに分かれているとユーザーは、まずその中のどこへ行けばよいのだろうと悩みます。
このとき、とにかく製品IDさえあれば、検索窓口は一つだけなので、そこへ入力すればOK。製品情報そのものが得られたり、情報への行き方が示されればユーザーは大満足です。
以上のような検索一本化=混在検索に興味のある方はぜひご連絡をください。