棚卸についての回想録

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ビジネス・マーケティング
この時期、棚卸しを実施されている事業主様は多いかと思いますが、私も前職では当時お客様だった企業様(販売会社)の棚卸しのお手伝いをさせていただいたことがあります。

棚卸しとは、現物在庫(実際の倉庫にある在庫)の数量を確認して期末時点での資産を確定させるのが主たる目的ですが、同時に、帳簿在庫数量(システムや帳簿で管理している在庫数量)との整合性を確認することも通常行われているかと思います。

一般的な販売管理システムでは、システムの重大なバグや、その他の障害が発生しない限り、システム上の在庫数量は正しく管理されているはずですが、それでも希に現物在庫数量と合わないケースが発生します。
このような差異は、大抵が人為的ミスによるものです。

例えば、
現物在庫数量 > 帳簿在庫数量 となった時、
売上したが、その後キャンセルになったものの、売上のキャンセル(返品など)の入力を失念した、などの可能性が考えられます。

また、
現物在庫数量 < 帳簿在庫数量 となった時、
売上の入力失念、あるいは売上数量の誤入力、などの可能性が考えられます。
もちろん、上記以外が原因である可能性も当然あると思います。
その為に販売管理データのアーカイブから期首に遡って調べ、その原因を調査するというのが、その当時の私の仕事でした。

具体的には、前述のような差異原因について仮説を立て、販売管理データの中から、仮説に基づいたデータを機械的に抽出し、疑わしい範囲を狭めて行って、最終的に差異の原因となっている事象を特定するという作業です。

当時のお客様は全国規模の企業様だったので、アーカイブのデータ件数は膨大でしたが、その作業に没頭している時の気分は、あたかも名探偵。
差異の原因が特定できた時は、お客様にも喜ばれ、本当に気分が良いものでした。

このように、実際に倉庫に行って商品の在庫数量を確認する作業ではなかったですが、システムから差異原因を究明する作業は私にとっては、まるでパズルを解くような感覚で、非常に面白かったという印象があります。
以上、棚卸しについての回想録でした。
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