小龍ちゃんのスマホ騒動

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コラム
登場人物紹介
黒龍のすばるちゃんイメージ
家に来ている子の一人
出雲大社の近くの森生まれです。
小龍ちゃんイメージ8.1.png
白龍の忍者ハクちゃんイメージ
ハクちゃんは武士のゆにちゃんの弟になります。
この時はたまたま遊びに来ていました。
ハクちゃんはすばるちゃんと大の仲良しで親友です。
忍者男の子1 .1.jpg
緑龍のバジルちゃんイメージ
ゆにちゃんの家に居候しています。
少年15.jpg
話に少し出てくる白龍の輝龍(キリ)ちゃんイメージ
影が薄くて霧のように隠れて見えなくなる

隠れんぼの達人。
いつもハクちゃんが見つけられないで
悔しい思いをしている
武士のゆにちゃんの家にこの当時居候していました。
少年13.jpg
(イラストはレオナルドAI作成です。一部違和感があるので小さい画像にしたかったんですがサイズの変更ができないようなので
そのまま載せますね^^)

緑龍のバジルちゃんと忍者のハクちゃんが
武士のゆにちゃんの家に来ていた時の話です。

この当時黒龍のすばるちゃん達一部の小龍ちゃんは
スマホを作成して周囲に配っていました。
機械や物を作るのに得意な小龍ちゃん達が
集まって作ったスマホは試作品でしたので
シンプルな機能しか無いので携帯電話はスマホだと
思っていた小龍ちゃん達がそう呼んでいただけの物です。

でも遠くにいる小龍ちゃんのお友達同士で電話でお話出来るので
あちこちに配って楽しんでいました(*^-^*)

緑龍のバジルちゃんがスマホをもらう前に
「スマホの話相手の
初体験はかっこいいすばるちゃんがいい」とのご指名で
(かっこいいと言わた時、すばるちゃんは髪をかきあげて
かっこつけ ポーズをして「僕かっこいいんだ」とやっていました(笑))

 やっと作成したのでそれをバジルちゃんに送り
早速すばるちゃんがスマホでバジルちゃんにお電話をしました。
「こんにちは。僕すばるですっ。バジルちゃんですか?
僕とお話したいって聞いたのでお電話しました」と
カッコつけて話していました。

 バジルちゃんは
「すっすばるちゃんっ!
こちらからスマホが届いたらお電話しようと
思っていたのっ。
でも勇気が無くて届いてからも
お電話出来るかな?って思っていたから
びっくりしちゃった!お電話ありがとうねっ」と
とっても嬉しそうでした。

 嬉しさのあまり声が大きくなっていたので
 そこで忍者のハクちゃんが反応しました。

 キリちゃんとかくれんぼをしていましたが
「ぬぬっ、すばる殿はそれがしには電話をくれぬのになんで
バジルちゃんには連絡を?」と食いついています。
(何故すばるちゃんは殿で
バジルちゃんはちゃんなのかというと、
ハクちゃんの中で特別な存在は「殿」をつけるようです)

バジルちゃんはハクちゃんの様子にびっくりして
遠慮して電話を譲ってあげました。
 ハクちゃんは「かたじけない」と受け取ると
「すばる殿っ、
それがしと話さず何故に バジルちゃんと話しているのでござるか?」

「だって~ハクちゃんは
『スマホなる文明の利器はそれがしには必要ないでござる』とか
言っていたし全然使っていないのかと思ったから・・」と
すばるちゃんが言い訳しています。

 「むむっ。それがしはすばる殿と話すためにスマホの
使用方法を日々研究していたのでござるのに・・
それがしを差し置いてバジルちゃんに電話とはっ」と
すばるちゃんの電話相手がバジルちゃんなので嫉妬しています。

(後で分かりましたが
ゆにちゃんの家にハクちゃんが遊びに来た最初にスマホの使い方を
教えてもらったのですが
ちんぷんかんぷんで 全然使えなくて
何度も聞くのが恥ずかしく
申し訳ないので毎日夜こっそりやり方を
説明書を読んで考えていたのですが出来るようになったのが
かかってきた電話に出て話す事だけだったようです。
それも電話のとり方が分からないのですでに繋がっている電話に
話しかけるだけですが・・・)

バジルちゃんはオロオロしています。
どうしようか困っています。

すばるちゃんはハクちゃんの急な言いがかりに
むっとして
心の中で最近思っていた不満をぶちまけました。
「・・・ハクちゃんだって最近はキリちゃんと
遊んでばかりいるじゃないっ」

ひそかにすばるちゃんはキリちゃんにハクちゃんを
取られた気がしていました。

意外な事を言われてハクちゃんはとまどって
「むっ、キリ殿はそれがしの忍術の練習相手であるゆえ
遊んでいるわけでは・・」と説明しようとしましたが

その言葉にすばるちゃんが、更に感情的になって
 「でもっ、
僕が遊びに行ってもキリちゃんと隠れ方の話で夢中で
僕とはお話しなかったよっ。
それに僕がバジルちゃんとお話するのはいけないことなのっ?」
と言いました。

ハクちゃんは言葉がうまくないので
すばるちゃんのその言葉に言い返せなくなりました。

 忍者たるもの嫉妬など男として情けないと思っていますが、
すばるちゃんはハクちゃんに とって初めての友達です。

だからこそ(スマホでの話し相手は一番にすばるちゃんで)と
思っていたハクちゃんは
何だか裏切られたような気がしてしまったんです。

キリちゃんはハクちゃんにとっては気の合う仕事仲間のようなもので
隠れ方の話は仕事の相談と同じなので夢中で話してしまいますが
すばるちゃんは 忍者の練習の事を抜いても
楽しく過ごせる大切な友達なのでそれを理解するように
説明するのがとっても難しいハクちゃんです。
慣れないスマホをこっそり練習してすばるちゃんを
驚かして楽しく話したかったのでハクちゃん少し涙目です。

忍者のハクちゃんは涙をためながらスマホを握りしめているので
バジルちゃんは我慢しきれずに
さっとスマホをハクちゃんの手からかすめ取って
(忍者のハクちゃんから取り上げるのですから
通常の時なら出来ませんが、今はハクちゃんは動揺していたので
取れたんですね)
すばるちゃんに 言いました。

「すばるちゃん。ハクちゃんは時たますばるちゃんの話を
嬉しそうにしているの。
ハクちゃんにとってすばるちゃんは大事なお友達なの。
ごめんね。
僕が最初を 取ってしまったからハクちゃんは悲しいの・・
それに僕にとっても最初のお電話で 
喧嘩しているのを見るのは辛くて悲しいの。
せっかく初めての電話なんだもの。
仲良くお話してほしいの。 すばるちゃんもそう思わない?」
バジルちゃんは自分の何気ない願いが
すばるちゃんとハクちゃんの喧嘩につながってしまい、
悲しくなっていました。

なのですばるちゃんにどうしてもハクちゃんと
仲直りしてもらいたいという思いから
大人しいバジルちゃんにしては珍しく
憧れのすばるちゃんに説教する形になったんです。

そう言われてすばるちゃんははっとしました。
確かに楽しくお話したいのに喧嘩したら
せっかくのバジルちゃんやハクちゃんの スマホ初体験が台無しに
なってしまうと思ったからです。

すばるちゃんは自分の間違いを素直に認めて
(キリちゃんへの嫉妬はまだ少しありますが)
大切な初体験を台無しにしそうに
なったことを反省しました。

冷静になって考えたらハクちゃんも
自分に嫉妬してくれたんだと
何だか嬉しく思えて来たのもあります。

すばるちゃんは
「・・そうだよね・・僕ハクちゃんと仲直りするよ。
 スマホの初体験を三人で楽しいものにしたいものね・・」

 バジルちゃんは嬉しそうに笑顔で
「うんっ。是非そうしたいよねっ。
 ねぇ・・・今度は三人で話せる機能をスマホに作って欲しいなっ。
 そうすれば皆で話せるよねっ」
(最初は憧れのすばるちゃんでしたが喧嘩の仲裁に夢中で
この時にはすっかりお友達として慣れた口調で話していました)

 すばるちゃんも笑顔で
「うんっ、そうだよねっ!これから機能を工夫するねっ」
(その発想は目からうろこのような意外な提案で、
すばるちゃんは機械いじりをするのが好きなので
心の中でワクワクしてきていました)

 バジルちゃんは嬉しそうに頷きながら
「うんっ、ぜひお願いねっ」 とお願いしました。

すばるちゃんも作り方を想像しながら
「期待しててねっ!」と話した後
ふとハクちゃんが気になってそわそわしてきました。
「それで・・
ハクちゃんと話すので代わってもらってもいいかな?」と
遠慮がちにバジルちゃんにお願いしました。

バジルちゃんは
「うんっ。いいよっ。仲良くしてねっ」
そうすばるちゃんに言ってから
後ろを振り返ってみると
ハクちゃんは座り込んで落ち込んでいました。

バジルちゃんはハクちゃんの側に行くと
しゃがんで目線をハクちゃんに合わせ
「ハクちゃん、すばるちゃんがお話がしたいって。仲良くお話してね」と
優しく元気づけるようににこっと笑いながらスマホを差し出しました。

その笑顔に思わず受け取ってしまった
ハクちゃんはドキドキしながら電話に出ました。 
「すばる殿・・・それがしは・・・」
伝えたいことはたくさんあるのに
言葉が上手く出てきません。
すばるちゃんが初めての友達だった
ハクちゃんです。
喧嘩したのも初めてで
こんな時にどうしていいかハクちゃんには
分かりませんでした。

すばるちゃんはハクちゃんの不器用な性格を
分かっていましたので
ハクちゃんが嫉妬していたと気が付いた時から
自分から仲直りしないとと思っていたので
「ハクちゃん、さっきはごめんね。
僕ハクちゃんの初めてのスマホ体験を台無しにするとこだったね。
さっきの言葉は取り消すよっ。
ごめんね・・・。
僕ハクちゃんを キリちゃんに取られた気がしていたの。
でもハクちゃんとはスマホでお話をいっぱいしたいと
思っているからねっ。
ハクちゃんも使い方を習っていっぱいお電話ちょうだいねっ」と
ハクちゃんとこれからも仲良くお話したい思いを
伝えました。

すばるちゃんの言葉にハクちゃんは無言で
うんうんとうなずいています。
言葉が上手く出てきません。

ずっとすばるちゃんとスマホで会話したいと
頑張って研究してきたハクちゃん。
ハクちゃんは研究している時もすばるちゃんと会話している
自分の姿を想像してわくわくしていました。

でも今回自分が嫉妬した事ですばるちゃんが
怒っていてもうスマホでの会話も出来ないと
がっかりしていました。
それなのにすばるちゃんから謝ってくれて
スマホでいっぱいお話したいと言ってくれて
感動のあまり、
ハクちゃんはまた涙が出てきそうになっていました。

それで言葉も無く無言でただ頷いていました。
何も言葉が出てこないので何度も頷いて
気持ちを伝えようとしました。

スマホは話さないと相手には伝わらないのが
まだ良くわかっていないようです。

バジルちゃんが感動しているハクちゃんの
様子を見て、
邪魔してしまうのを申し訳なく思いつつも
すばるちゃんとの会話が繋がらないので心配そうに
「ハクちゃん、
お返事しないとすばるちゃんにはわからないよ」と
そっと声をかけて
ハクちゃんはやっと我に返って気を引き締めました。

「あっ、分かったでござるよ・・
これからよろしくでござるっ。
それがしスマホを極めるで ござるゆえ」と
決意をこめてスマホを持っていない方のこぶしを握って
苦手なスマホを極める宣言をしました。
(スマホを克服して楽しくすばるちゃんと
会話したいのでとても力がこもっています)

その力の入った言葉にすばるちゃんは
思わず吹き出してしまいました。
「ハクちゃん、スマホは極めるほど機能は無いよ(笑)」

「そっそうでござるか?」ハクちゃんよく分かっていません。
スマホを見つめながら戸惑った顔をしています。

 バジルちゃんがその可愛い仕草を見て
ついお手伝いしたくなって
「僕が教えてあげるねっ」と
にこっとハクちゃんに話しかけました。

 すばるちゃんはその声が聞き取れたので
「バジルちゃんに教わって早く電話出来るようになってね。
 それから今度はバジルちゃんと3人で話せるようにするから、
その機能も覚えてもらうからねっ。 じゃあ、またねっ」と
話して笑顔で電話を切りました。

ハクちゃんはすばるちゃんと仲直りして
また電話で話せると思うとうれしくて、
同じく笑顔で電話を切ろうとしましたが
電話の切り方が分からず、おろおろしてしまいました。

(それがし・・
スマホを使いこなせるようになるでござろうか・・)
不安になり、スマホを切ることが出来ないまま
握り締めて
バジルちゃんを助けを求めるように
じっと見つめました。
「助けて欲しい」と言葉にすると
忍者として情けない気がして、
でもすばるちゃんとは絶対話せるように
なりたいとの必死な思いで目で訴えていたんです。

いつもは忍者の威厳を大切にしているハクちゃんの
その小動物のような目に
バジルちゃんは思わず頭を撫でて慰めたくなりました。

でもハクちゃんは忍者としての誇りがありますので
ハクちゃんが頭を撫でるのを許すのはゆにお兄ちゃんだけです。
バジルちゃんは撫でたいのをぐっと我慢して
優しく微笑んでスマホの説明をその場で始めました。

これからはバジルちゃんにしっかり使い方を習って欲しいですね^^

以上です。
シエルちゃん、ゆにちゃん、紅ちゃんのイラストがAIでは
上手くできないので違う話を載せてみました。
楽しんで頂けると嬉しいです(*^-^*)

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