デザインは学問だと思う【葛飾北斎と構図】

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画像は江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の有名な絵ですね。
今回からこの北斎の絵からいろいろ派生しつつ動画の構図にいたるまで、色んなものに共通する重要な関係を紐解いていきながらデザインは学問だと思うテーマについて未熟ながら自分の考えていることを記していきます。

実はこの絵、世界的にめちゃくちゃ有名な絵だって知ってましたか?
この『GREAT WAVE』(英語名)が世界で2番目に有名な絵と言う人もいるくらいです。
北斎が世界に与えた影響を知るには当時のヨーロッパ、ルネサンス以降における時代背景や絵画技法を勉強しないといけないのですがめんどくさいしかなり脱線するんでわかりやすく言うと、
ヨーロッパの芸術家たちは北斎の絵を見て、
「おお!なんだこの絵は!この色使いは!この構図は!」
と、みな驚愕したんだそうです。
当時の海外画家たちはマンネリ化してたようですよ。宗教的な結びつきの強いルネサンス文化の流れで絵を書いていた画家たちは北斎の色使い、遠近技法、それに描くたわいもないモデルまで、どれもが衝撃だったようです。
勝手に想像するに
「ニワトリだって描いていいんじゃん!」てな感じで凝り固まった表現から解放され、「ジャポニズム」なる流行を生み一気に解放されたと、そんな感じですね。
他にもアメリカの雑誌LIFEが【この1000年でもっとも偉大な業績を残した100人】に、日本人として唯一選ばれてるみたいです。
凄いですね。w
創作物にランキング付けするのは自分からは避けたいですがそういうわかりやすい評価には乗っかりますw

北斎の絵にとある図形をあてはめてみました。
これで理解できる方も多くいると思いますがこれはイタリアの数学者レオナルド・フィボナッチにちなんで名づけられたフィボナッチ数列というものです。

フィボナッチ数列については難しいし僕の頭がおかしくなりそうなんで数字を全部省きましょうw
簡単に(超乱暴に)説明すると
「人間や多種多様な生物、自然やDNAに至るまで様々なモノを構成する物質の配分、比率(要はバランス)には法則があるんだよ!それを数値化したものがこれだよ!」
というものです。
【神の数列】とも呼ばれるくらい、この世界を形作る自然なバランスなんですね。黄金比というワードが1番わかりやすいでしょうか?
なるほど・・・
逆に言うと【その法則を満たさないものは”不自然”で美しくないように見える】ということです。

じゃあ北斎の絵にこのフィボナッチ数列をあてはめてみるとどうでしょう?
・・・物凄く見事な収まり具合!!
超キレイに整っていることがわかります。
(ネットでは色んな当てはめ方をしている方が見えますがこれが1番わかりやすいと思います)
なぜこの絵がこんなに多くの人に受け入れられているのかというのも納得がいきます。
物凄くわかりやすく無駄なものや気持ち悪い部分が一切存在しない。
人は無意識にそいうものを受け入れるんでしょうね。

すなわち多くの人に受け入れられるものには定番があり、創作物にもそれは無意識に当てはめられるということです。


センスがモノを言う創作物において学校の授業のように答えがある。というようなこの主題は”個性”というものと混同して考えてしまうと少しがっかり来そうになってしまいますがこれは個性とは全く真逆のお話です。
個性は自然に出てしまうもので誰でもその制作物には自然に個性が出ます。
自分らしくとか当たり前のことを無理やり出そうとするという思考は絶対に制作者に向かない心理でそういう時は逆に自分らしいものは作れない状態だと思います。
芸術やデザインというものの定義や差別化については人それぞれあると思いますがここではあんまり気にせず全部(それこそ身の周りにあるあらゆる物)をひっくるめてシンプルにまとめて”デザイン””構図”だと定義しています。

北斎だけでなく、今僕がたたいているキーボード、モニター、マウス、座っているイス。
さっき買ってきたスナック菓子のパッケージ、そのフォント、文字間、写真の位置全部デザインされています。制作者の意図=構図によって。

もちろん動画にも関係があると思います。

こと映画などには1シーンごとにかなりち密に計算された制作者の意図が仕組まれていて視聴者の無意識に作用する演出が細部にちりばめられていたりします。
そしてそれらには全て、とまではいかなくとも多くの場合制作、創作する目的の為の最適な答えデザイン、方法が存在するという事です。

センスと言いますが作る側、それを仕事にしているなら仕事としてそれを作り続けるプロとして猶更、それを理論的に、できれば言語化して理解していることがとても大事です。
答えが存在するなら間違いが存在し、それは学ぶべきことだということだろうと僕は考えます。





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