情報収集の4要件

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私は、若竹七海のミステリー小説「女探偵・葉村晶シリーズ」が大好きです。以前、NHKで「ハムラアキラ」というタイトルでドラマ化もされました。ちょっとダークで、独特の後味の悪さがあるんだけど、それも含めて面白い。またやってほしいです。

探偵というと誰を想像するでしょう。明智小五郎や金田一耕助は、シャーロック・ホームズの流れをくむ本格推理系です。ハードボイルド系だとどうでしょう。フィリップ・マーロウ(レイモンド・チャンドラー)の流れの探偵ですね。日本だと、この葉村晶、探偵物語(テレビ)の工藤ちゃん(松田優作)、東直己の『俺』(「探偵はバーにいる」ススキノシリーズ)とかですかね。私が一番好きなのはダントツで、原尞(はら・りょう)の沢崎です。マニアックですいません。ちなみになぜかハードボイルド小説は一人称表現なんです。これが、味があっていい。

ところで探偵の活動のことを「調査」といいます。警察は「捜査」。探偵には捜査権がありません。探偵の調査は、身元調査、浮気調査、素行調査など。調査全体では市場調査、社会調査、事故調査など多岐に渡りますが、要は「目的をもって物事を調べること」。つまり「情報収集」です。

ここで、「情報」に必要な4つの要件をご紹介します。①十分、②信頼、③関連、④有用、の4つです。これは私が監査の仕事をした時に学びました(以下「←」は要件を満たさなかった場合)。①十分:分析に足る量がある←これだけ?全然足りないよ。②信頼:事実に基づき正確である←情報元は、たばこ部屋での噂話です。③関連:目的(課題・問題・テーマ)に合致している←何これ?ほとんど関係ないじゃん。④有用:分析・解決・仮説設定の役に立つ←こんなのあたり前じゃん、誰だって知ってるよ。

まず「目的」があって、そのために情報を収集する。集めた情報は「4つの要件」を満たす必要がある。あとは分析・解釈して目的を達成します。どんなに分析力が優れていても、ちゃんと情報を収集できないと目的は達成できません。「目的設定→情報収集→分析・解釈→仮説構築→検証・修正」という流れです。探偵にあてはめてみましょう。行方不明者を探す→足取りに繋がる手がかりを集める(4要件)→居場所は能登半島と推察する→実際に能登に行ってみる。情報収集力はビジネスの基礎となります。「入力→処理→出力→フィードバック」の最初の一歩。力をつけたいですね。

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