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今月、「シーテック2021」が開催されます(オンライン)。国内の最先端技術展示会です。各社の出展内容を見ると、脱炭素化関連の新技術が多く驚きました。次世代太陽光パネル、再生可能エネルギーを活用したオフィスビル、省エネ家電、次世代電池、などなど。昨年は感染症不安に対応する非接触技術がほとんどだったと記憶しています。世の中の流れをいち早くとらえる、先端企業の動きはやはり早いですね。

脱炭素は世界的な潮流で、電気自動車が象徴的です。生産は中国、運転技術は米巨大IT企業がリードしています。日本でも、今回の衆院選の重要なテーマとしてエネルギー政策が上がっています。原発と再エネの議論ですね。シーテックに参加している企業は、東芝、シャープ、三菱電機、NECなどの電機メーカーなので、環境貢献によるビジネス拡大という文脈です。政府が脱炭素へ巨額投資する見通しなので、そうなりますね。

さらに商社の動きにも注目です。商社はエネルギー関連ビジネスが収益の柱になりつつあります。シェールオイル・ガスに多額の投資をしてきました。これからは脱炭素です。再エネはもちろん、次世代エネルギーにも取り組んでいる。燃焼時にCO2を出さない水素やアンモニアです。「日本は太陽光や風力の敵地が限られている」といことで、次世代燃料の事業化に注力しています。特にアンモニアは、発電コストが水素の4分の1程度で、「脱炭素の切り札」と言われている。三菱商事は、アンモニアを含めた脱炭素推進に、2030年までに2兆円規模の投資をすると発表しました。アンモニア? そんなに注目されているのか。私も最近知りました。

1年で技術は大きく進化します。しかし対外発表できるようなレベルの計画は、すぐにはできない。つまり、昨年非接触技術を展示しながら、次の技術の研究開発をゴリゴリ進めていたのでしょう。いち早くチャンスを掴み、形にするノウハウは、先端企業も商社もすごい。一歩でも半歩でも先に進むための「感度」が、これからますます大切になると思います。

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