【実録】20代前半女性 感染記

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お久しぶりです。

タイトルの通り、先日某ウイルスに感染してしまいました。

今回は割と真剣なお話です。

私は20代前半女性です。多分、世の中では若者の部類でしょう。

世間では「若者は症状が比較的軽い」と言われる某ウイルス株。

私の場合は感染後、重症化(肺の痛み、呼吸困難)して入院にまで至りました。

ちなみに今は完治しております。しかし、後遺症(咳、倦怠感)が残っているのは確かです。

これは自分の記録の為にも、あえて執筆しています。

発症したのは1月10日、成人の日の朝。
私は、妹の一生に一度の晴れ姿が見たくてこの日を楽しみにしていた。

だが、朝起きると異常な倦怠感に襲われた。とっさに体温計に手を伸ばし熱を測る。

その数字に驚いた。なぜなら38.8℃だったから…。
確かに、前の日の夜は激しい頭痛とのどの痛みがして、悪寒がひどかったのを覚えている。

これは直感で「コロナ」だと感じ急いで発熱外来に電話するも、1月10日が祝日だったため病院は空いておらず電話が繋がらなかった。

当然、祝日は保健所も開いていない。

仕方がないので、家にあったバファリンで何とかしのいだ。だが、バファリンは一過性の熱さましにしかならない。効果が切れたらまた高熱が出る…の繰り返しだった。

また自宅療養中、トイレに行くのも水を飲むのも倦怠感・のどの痛みでつらかった。

その倦怠感は、お馴染みのインフルエンザよりも強く、ずんと重い石がしかかるような違和感でしかなかったのだ。

当然頭もぼーっとして何も考えられない。

次の日クラクラな状態で、発熱外来のある病院を探して電話した。

だが不幸なことに何度も何度も断られた。

そう、「発熱外来の予約枠がない」と言われて。

ニュースでは聞いていたが、医療現場がひっ迫していることにようやく理解し、この身をもって痛感した。

泣きながら3件目の病院に電話した所、ようやく夕方の枠が空いているということで予約を取ることに成功する。これは不幸中の幸いであったと思う。

発熱外来は外のビニールシートで囲われていた。
先生とはタブレットを用いて診察、そしてPCR検査を受け、翌日の深夜「陽性」であることが告げられた。

つまり陽性反応が出たのは12日ということになる。

薬をもらい(咳止め、解熱剤など)少しは安心したが、本心は泣きたい気持ちでいっぱいだった。情けなかった。

症状の特徴は、高熱はもちろん、とにかく咳が辛くて喉痛いし、一度出ると止まらない状態。

寝ているときも咳で起きてしまうほど激しいものだった
そんな13日の真夜中3時、息ができなくてハッと起き上がったのだ。肺も痛い…。

この時初めて、命の危機を感じた。

まずは市町村の夜間相談センターに連絡するも、何も対処できないようなことを言われたので、自ら救急車を呼んだ。

朝方、救急車を待つ間は恐怖と不安でいっぱいで動機も止まらない。ましてや救急車を呼ぶなんて人生で初めてだったから。

この時初めて母に電話し、救急車を呼んだと伝えた。
私なりの精一杯のSOSだった。

救急隊の方が駆けつけてくれた時、「助けてくれるひと」がいることに心から安心した。

テレビで見た感染防護衣。頭からつま先まで完全に厳重な体制で、「やっぱり自分は感染者なのだな」と改めて感じた。

救急隊の方が来てくれたものの、私の市町村では「保健所を通さないと救急搬送できない」システムだった。これはいまだに理解しがたい。人の命が掛かっているのにそんな流暢なこと言ってられないだろう…。
その事実を聞いた時はショックのあまり頭の中が真っ白になった。

このまま眠ったら…と恐怖が私を襲い、明け方から保健所が始まる時間(4時間ほど)までネットフリックスで気を紛らわせた。

私にはまだまだやりたいことがあるのに」そう思って。

ようやく保健所の電話が繋がって、症状を伝えた所病院への搬送が決まった。
朝9時に電話が鳴る。「12時に迎えに行くので10日分の持ち物を持って行ってください。」

ぼーっとした頭のまま、思いつくもの(タオル・下着・母に買ってもらったゼリー)だけを持って家を出た。

そして退院できたのは1月20日。隔離病棟に移されて、廊下には誰もいない寂しい場所だった。

唯一、3食のご飯が提供される時が人と話せる空間だった。


本当に命がけで私を支えてくれた、救急隊の方や病院の関係者さんには一生
頭が上がりません。
この場をお借りして、心から感謝申し上げます。
私は日頃から感染予防を行っていたつもりで、2回もワクチン接種を行っていた。

なのに感染してしまった。いや、もう誰が感染してもおかしくない世の中なのだ。

正直、一人暮らしだったので余計に怖かった。
逆に言うと、一緒に家族と住んでいない分、誰にも迷惑をかけずに済んでよかったなという冷静な気持ちも混在していた。

なにかおかしいと思ったら、躊躇(ちゅうちょ)せず市町村の発熱外来及び保健所に電話しましょう。
もしあの時、遠慮して救急車を呼ばなかったら今この記事を書けているか分かりません。

ただ、決してこの記事はコロナを怖がらせる趣旨ではありません。
しかし、異変を感じたらすぐに近所の発熱外来・市町村の保健所に助けを求めましょう。

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