Vue の学習

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Vue の学習

フロントエンドのフレームワークの学習で初心者が React か Vue で迷ったら、とりあえず Vue をお勧めすると書きました。この記事では、Vue の学習についてもう少し詳しく触れてみたいと思います。


Vue のフレームワーク

フロントエンドのフレームワークで React と Vue で迷うことは多いと思います。

どちらを学習するかは、置かれている状況で変わってきます。

例えば、就職を目指す場合、希望する会社が React を扱っている場合、学習するのは当然 React を学習した方が就職できる可能性は高くなります。 初めて学習する場合は、就職などの理由がない場合特にどちらでも良いので迷いやすいという事です。

その場合は、学習しやすい方を選んだ方が学習は早く進められると言う事です。

Vue の方が学習しやすい理由はいくつかありますが、ポイントとなるのは:

* 基本機能を組み込むのを前提に設計されている
* HTML/CSS/Javascript を独立に記述できる
* HTML/CSS/Javascript の基本に近い
逆に言うと、React は逆という事です。

* 組み込む基本機能を限定していない(自由な分、慣れないと設定が面倒)
* Javascript の中に HTML を書く感じ(JSX)
* HTML の記述がベースだが、Vue よりは違いがやや多い
という感じで、実は大差がないのですが初心者の場合、やや難しく感じる場合が多いと思います。

これが、Vue を進める「僅かな」違いです。

Vue の学習にも選択が必要
ところで、Vue を学習する事を決めた場合でも、もう一つ選択する必要があります。 それは、これから(2022 年に)Vue の学習をするにあたっては、Vue の異なるバージョンのうちでどちらを学習するかを決める必要があるからです。

現在、開発が進んでいる案件の多くは Vue のバージョン2系が殆どです。最新版の Vue はバージョン3で、2020 年から 2021 年にかけて、最初のバージョンがリリースされています。つまり、今後はバージョン3が主流になっていくと考えられます。

それならば、最新版を学習すれば良いのですが、これも少し状況を見極めたほうが良い場合が多くなります。理由は、情報は圧倒的にバージョン2に関する物の方が多いという事です。現在主流で使われているので、本を始めとする教材はバージョーン2をベースに作られたものが多いという事です。

また、開発の主流は現在もバージョン2で、バージョン3が主流になるまでにはまだ少し時間がかかるという事です。つまり、現在進行中のプロジェクトの多くはバージョン2で、さらに捕手案件(開発が終了した案件のサポートなど)もバージョン2が多いという事です。 そう考えると、もう暫くの間は、バージョン2に関わる仕事の方が多いと言えます。 現在の予定では、バージョン2の安定バージョンの最終リリースが 2022 年の 3 月に予定されていて、サポートは、2023 年の 9 月頃までというのが現在の予定になっています。

こうした背景を考えると、すぐに仕事をする事を考えた場合には、とりあえずバージョン2を勉強するというのは一つの選択肢です。一方で、ある程度時間をかけて勉強する場合には、バージョン3を勉強した方が良いと言えます。

どちらを学習しても問題ありません
上で紹介した事を考えると、さらに迷ってしまうと思います。しかし、現実にはどちらを選択しても大きな問題はありません。理由は、確かに、バージョン2とバージョン3は細かいところは違う部分も多くなっていますが、基本的な事は同じです。少なくても、React と Vue ほどの違いはないという事です。

記述方法が間違っていても、インターネットで調べて修正すれば良い程度です。つまり、どちらかをきちんと使いこなせるようになっていれば、別のバージョンの仕事をしても最初に多少戸惑う程度で、なんとかなるなると言えます。

実際に、違いを解説した記事も多くみられますが、細かい違いはあるものの、書き方さえインターネットなどで調べれば、それほど大きな違いはありません。

ただ、一つ言えることは、バージョン3の方が Typescript の相性は良いと言えます。

今後、企業などの規模の大きな開発は Typescript に移行していくと言えますが、それを加速する意味で、Typescript 主動で開発するプロジェクトでは、バージョン3への移行は早まる可能性があります。

バージョンによる違い
Vue の一つの欠点は、バージョンによる変更が React に比べると大きいように思います。 Vue はいろいろな機能などを統合した環境を目指している事もあって、ちょっとした変更が他の部分に波及しやすいように思います。

特に初期のバージョンでは変更が結構あったように思います。一方で React の場合は、比較的変更は少ないようなイメージです。もともと機能の拡張が外部モジュールに依存する形で、自由度を持たせている分 React その物の変更は限定的です。拡張の際は、新しいものを増やしていくようなイメージです。

React は自由度が高い分、使い慣れて要領がわかってくると使いやすいです反面、初心者には、決まった設定や方向性が Vue 程はハッキリしていない分、分かりにくい印象を受けます。

いずれにしても、大きなバージョンの変更がある際は、細かい部分は違いが出てくるものなので、まずは、主流か主流になるであろうバージョンから手をつけるのが一番です。

まとめ
今回は Vue の学習方針について簡単に紹介してみました。 基本は、自分の置かれている状況と、将来的にやりたい仕事や希望の就職先などをもとに、学習しやすいものを選ぶのが上達の近道です。

似たような機能の学習の場合、大きな差がある場合は少なく、似たもの同士という場合がほとんどです。したがって、どれか一つをマスターすれば、別のものを学習する場合でも短期間で習得できます。そう考えると、闇雲に学習範囲を広げるより、一つに集中してマスターした方が効率的です。
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