「絆の証―自動車整備工が見た、命と優しさの絶妙な融合 パート8」

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義男は三毛猫赤ちゃんを動物病院から引き取って来た。
支払いはカードでする事にした。
これから毎月の支払いが大変だなぁと思ったが。
キャリーケースの中に居る三毛猫赤ちゃんの元気な姿を見るとその気持ちも瞬間消えた。
可愛いなぁと義男はしみじみ思った。こんなに可愛かったのかこの三毛猫赤ちゃん。
あの時は、古いタワシみたいに見えていたのに。
獣医さんのお蔭でこんなに元気に可愛くなったから嬉しいよ。
三毛猫赤ちゃんは、つぶらな瞳で義男を見て居る。

三毛猫赤ちゃんが義男の家に来てから約2ヶ月くらい経った。

すっかり大きくなって中位の大きさまでなった。毎日元気で義男の事が大好きのようで義男から離れない。
義男は三毛猫赤ちゃんにナミちゃんと名前を付けた。

あの白波の中から救出してきたからだ。
ナミちゃんは表情が裕で、言葉のような鳴き声で義男に話しかける仕草を良くする。
義男には猫の言葉は分からないから淋しい思いをしていた。
義男はナミちゃんの心を知りたいと思った。

義男は考えた。ナミちゃんの表情や仕草から直感的に感情を感じ取りそれを言葉にするアイディアを考案した。
義男の顔をジッとナミちゃんが見ている時は、
「義男君、チュールちょうだい」とナミちゃんの気持ちを勝手に想像して言う。
会社から戻って来た時玄関にナミちゃんはお出迎えするが、その様子を見て、「お帰り義男君お疲れさまー」とナミちゃんの感情を言うのだった。」

飼い主をクン呼ばわりするなーと突っ込みを入れる義男だった。

色々とナミちゃんと会話ができて楽しい毎日だった。
ナミちゃん、俺が助けた時の事を覚えているかとナミちゃんに訊いた。
ナミちゃんは覚えていないと答えた。

ナミちゃんの記憶が始まっているのは、義男の胸に優しく抱かれてるその感触が最初だと言った。
カラスやトンビに突っつかれて波打ち際まで逃げた時の記憶は無いと言った。

勿論、義男がナミちゃんの表情やオーラバイブレーションを感じて想像で自分が答えている。

しかし、辻褄があうような合理性も感じられた。
それは自分だけの世界でそんな事が実際にある譯は無いと思っている。

ナミちゃんはトテモ可愛くてその表情や姿を見ると癒しの効果が抜群だ。
義男はこの可愛さをYouTubeで発信したくなった。

ナミちゃんの日常の散歩、食事、寝転んで昼寝などの姿を5分位に纏めた動画を定期的にアップするようになった。
最初は反響は殆ど無かったが、一週間くらい経った或る日、突然視聴時間と登録者が急激に増えた。
収益化の資格に一週間目に到達した。
見る見る受け取り金額の数値が毎日上昇して行く。

義男はカローラのローンとナミちゃんの治療費489,000円のローンを抱えている。それにナミちゃんを救出した時に失った。7万円する竿も失った。
ローンの事を思うと気分が暗くなる義男だったが、YouTubeの収益のお蔭でローンの問題は一気に吹き飛んだ。
ナミちゃんでお金が出て行く事になったが、今はナミちゃんのお蔭で消費した分以上の収益がナミちゃんに拠って齎されている。
ナミちゃん有難うと義男は言った。

義男とナミちゃんから一言

最後まで読んでくれて有難う
パート1から読んでね(^^♪


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