次世代型 療院構想

記事
コラム
人間が、本来兼ね備えている精神的な健康の在り方(メンタルヘルス)について、現在は薬物療法を中心とした西洋医療一辺倒な面が多々見受けられ、身体的な治療と異なり、検査など可視的に、あるいは数値化できない疾病であり、精神科医の診察によって、あるいは心理テストや脳波などの検査も含めて、どういった診断をするのかは、おおよその病名はつけられるものの、その症状に対しての処方薬の出し方は、その医師のさじ加減で異なり、普遍性・再現性・客観性の面においては、曖昧なところが否定できないと考えます。

精神疾患の治療法は、薬物治療を主体に、認知行動療法、心理カウンセリング、作業療法、電気けいれん療法などがあげられますが、どれにおいても対症療法で根本的治療に結びつくのは困難です。

そこで考えられるのは「相補・補完・代替・伝統医療」の活用です。これらと西洋医療とを掛け合わせた、いわゆる「統合医療」が、今日の医療では導入するが進められています。
精神科医療に於いても、この「統合医療」を積極的に導入し、精神疾患の根本的治癒に向けて取り組むべきだと考えます。
そこで、私が提唱しているのが「次世代型 療院構想」というっものです。
ホリスティック医学の定義と統合医療の定義をベースにして、クライアント様の主体性を尊重した医療の在り方に改良するための、抜本的な医療改革の構想を掲げています。


【次世代型 療院構想とは?】

①西洋医療一辺倒の治療ではなく、「相補・代替・補完・伝統医療」を併せ持った統合医療で、「メンタルヘルス」に特化した、全人的なサポート(身体・精神・社会・スピリチュアル)をおこない、クライアントの「自然治癒力」と「潜在能力」を活かすための援助をし、真の健康人を培う医療の在り方を実現する。

②「ホリスティック医学」の定義に基づいて、数多ある「相補・代替・補完・伝統医療」をクライアント自ら選択・統合し、治療側主体の医療体制から、ク
ライアントの主体性を尊重した医療の在り方を実現する。

③治病効果の高い、再現性のある「相補・代替・補完・伝統医療」に於いて、健康保険証(共済・国保・社保・船員保険)が使えるように、国に対して法整備を求めていく。また「自立支援受給者制度」に於いても、クライアントの所得に応じて限度額の適用ができるように法改正を求めていく。

④「精神疾患患者」「発達障害者」「不登校児童」「触法精神障害者」「ゆとり教育の若者世代・ニートの引きこもり」「DVに悩む家族」「子育てに悩むシングルマザー」「団塊の世代の老後の社会不安」「孤独な独居生活の高齢者」などに対して寄り添うことで、ライフスタイルを改善し「自ら癒す」力を培う姿勢を援助する。

⑤行政をはじめ各医療機関や社会福祉協議会、精神保健福祉センターなどと連携を取り「相補・代替・補完・伝統医療」を、受け身ではなく、セラピスト等が各家庭や施設等に赴いて施術やセッションを提供し、全人的なサポート(身体・精神・社会・スピリチュアル)を導入することにより、革新的な「メンタルヘルス」に取り組む。

⓺全国各地に「次世代型 療院構想」を推し進め、地方自治体・各医療機関・NPO法人・ボランティア団体などと連携を組み、社会資源の活用と、ホリスティックな「メンタルヘルス」の在り方を拡充する。



《ホリスティック医学の定義》

1.ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。

2.自然治癒力を癒しの原点におく
生命が本来、自らのものとしてもっている「自然治癒力」を癒しの原点におき、この自然治癒力を高め、増強することを治療の基本とする。

3.患者が自ら癒し、治療者は援助する
病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者である。治療よりも 養生、他者療法よりも自己療法が基本であり、ライフスタイルを改善して患者自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。

4.様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
西洋医学の利点を生かしながら中国医学やインド医学など各国の伝統医学、心理療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法、などの各種代替療法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を行う。

5.病の深い意味に気づき自己実現をめざす
病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、むしろその深い意味に気づき、生と死のプロセスの中で、より深い充足感のある自己実現をたえずめざしていく。  
              NPO法人 日本ホリスティック医学協会
                          (1987年 制定)



アメリカの「統合医療」の第一人者である、アンドルー・ワイル博士は「統合医療の定義」を以下のように提唱しています。

1.「病気」と「治療」ではなく「健康」と「治癒」に医療の力点を置く。

2.患者を「故障した機械」としてではなく、「精神的・感情的・霊的な実在」として、また「コミュニティの一員」として「全人的」に診る。

3.検査結果の数値だけではなく、患者のライフスタイル(食習慣・運動習慣・ストレス対処法など)を診る。

4.患者と他者との「人間関係」のあり方をはじめ、自然・社会・世界・神などの超越的存在・担当医との関係など、あらゆる「関係性」を重視する。



これを具現化するために、会社を設立し、補完代替療法にも健康保険証が適用できるようにするなどの提案を、政府に求めていきたいと思います。
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