最強のパワーストーンがもたらしたもの

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前回の続きです。

電流は脳天から、下腹部に落ちるように、雷の様に流れました。
すると、脳内のテキストが、新聞や雑誌のように「構成」されて、見やすく並べられました。そして、一番目の前には「これがあなたの石」というテキスト。

「・・・すみません。やっぱり、これにできませんか?」

私がそういうと、担当の女性はたっぷりとした笑みを浮かべ、もちろん、と言い、そのネックレスをバックヤードに持っていこうとしました。
私はとっさに担当の女性を引き留め「付けて行きたいです!」と言いました。

現金と当時のクレジットカード限度ギリギリの支払いを終え、私は丁寧に梱包された赤い袋に入った空のジュエリーケースを手首にかけ、担当の女性に見送られながら、言い難い晴れやかさに胸をいっぱいにし、店を出ました。

外はもう、夕方でした。

脳内に無遠慮に流れ込んできたテキストは見えません。
「みえるかな?」と思って目をつむると、先ほど店内で見た「構成されたテキスト」が不快感なく広がります。

私は久々に晴れやかな、クリアな、普通の風景を目にして、バス停まで向かいました。

次回に続きます。

ではでは、またまた。








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